CX-A5100
大きな電流を発するパワーアンプは筐体の外へ隔離して、電気的・磁気的にクリーンな環境のなかでアナログ回路をゆったりと、デジタル回路を緻密に、オーディオ設計のセオリーにひたすら忠実にレイアウトする。横幅435×高さ192×奥行474mm、一体型AVレシーバーのトップモデルに相当する内部空間を贅沢に使い切ったこのAVプリアンプの音質的成功は、コンセプトの段階から早くも約束されていたと言っていいだろう●計11.2ch分のD/A変換を担う2基のESS社製SABRE32 ULTRA DAC ES9016Sは、デジタルボードとアナログオーディオボードを立体結合してグラウンド間の電位差を限りなくゼロに近づける独自のD.O.P.G.(DAC on Pure Ground)コンセプトによって、その生来の美点である微小信号の再現性と力強いダイナミクスをかつてない鮮やかさで開花させた●電源部にはオーディオ/デジタル/アナログ映像/FLディスプレイを分けた4回路分離パワーサプライを採用。カスタムメイドの密閉型EIコアトランスをオーディオ回路専用に投入し、絶対的な静寂性と豊かな情報量、そしてフルボリュームまで首尾一貫した強靭な駆動力を支えている●さらにローム社との共同開発による高音質電子ボリューム、ルビコン社とのコラボレーションで生まれたオリジナルPMLコンデンサー、高精度ロージッタークロックの内蔵によってネットワーク / USB / Bluetooth®音声のS/Nを飛躍的に向上させる新世代のヤマハオリジナル・ネットワークモジュールなど、最新・最善の開発成果もいち早く共有した●1991年に世界初のセパレートAVアンプを発売したヤマハが考えるAVプリアンプの要件はただひとつ。それはフラッグシップとしての「器」ではなく、セパレートでなければ辿り着くことのできない究極的な音の純度だ。
H型クロスフレーム (H)チタン
空間情報の完全再現を目指す3次元音場創生技術の最高峰=シネマDSP HD3(エイチディ キュービック)。2007年の「DSP-Z11」以来となる新規開発の音場アルゴリズムを導入したCX-A5100は、Dolby Atmos®に代表されるオブジェクトベースの3Dサラウンドフォーマットとの掛け合わせ再生を史上初めて実現した●33種類のサラウンドプログラム*はすべて3Dフォーマットに最適化され、ハイトチャンネルを含む全スピーカー間の自然な音のつながりを生み出す。周到に計算されたサウンドデザイナーの企みが観る者を作品世界の深淵へと引き込み、決定的な体験の差となって心に刻まれるのだ●さらに3Dサラウンドへのアプローチで明らかになったのは、音の基本性能の向上が、そのまま空間再現力の違いとなって現れることである。たとえば、実際の映画館では最大60台以上のスピーカーから独立したフルレンジ音声が出力されるDolby Atmos®。特有の移動感や定位感をホームシアターの限られたスピーカー構成で忠実に再現するためには、これを正しく峻別できる低域分解能の獲得が鍵となった。そして小音量再生時における低域ノイズフロアの削減、可聴帯域外の超低域までもカバーするジッター除去能力の拡大、あるいは高分解能の影で失われがちな密度感や開放感の追求など、スペックに表れることのない緻密な設計とファインチューニングの集積によってCX-A5100の描写力は次のレベルへ飛躍した●そして、長らく構想として思い描いた64bitハイプレシジョンEQを初めて搭載する、本機専用の視聴環境最適化システム=YPAO。音場補正の介在を忘れさせ、空間を意のままに制御するその新しい威力が、あなたのシアター観を支配した"見えない壁"を打ち砕くだろう。臨場感を音の良さと引き換えにする時代は、終わった。
*11ch Stereoを除く全プログラム
各11.2chのXLR端子とRCA端子のプリアウト
Hall in Munich A(ミュンヘンA)、Hall in Munich B(ミュンヘンB)、Hall in Frankfurt(フランクフルト)、Hall in Stuttgart(シュトゥットガルト)、Hall in Vienna(ウィーン)、Hall in Amsterdam(アムステルダム)、Hall in USA A(USAホールA)、Hall in USA B(USAホールB)、Church in Tokyo(東京)、Church in Freiburg(フライブルグ)、Church in Royaumont(ロワイヨーモン)、Chamber(チェンバー)
Village Gate(ビレッジゲート)、Village Vanguard(ビレッジバンガード)、Warehouse Loft(ロフト)、The Roxy Theatre(ロキシーシアター)、Cellar Club(セラークラブ)、The Bottom Line(ボトムライン)、Arena(アリーナ)
Standard(スタンダード)、Spectacle(スペクタクル)、Sci-Fi(サイファイ)、Adventure(アドベンチャー)、Drama(ドラマ)、Mono Movie(モノムービー)、Enhanced(エンハンスド)
Sports(スポーツ)、Roleplaying Game(ロールプレイングゲーム)、Music Video(ミュージックビデオ)、Action Game(アクションゲーム)、Pavilion(パビリオン)、Disco(ディスコ)、Recital/Opera(リサイタル/オペラ)
11ch Stereo(11chステレオ)
Dolby Atmos®&DTS:X対応デコーダー:ドルビーラボラトリーズ社が開発したDolby Atmos®とDTS社が開発したDTS:X、ふたつの最新3Dサラウンドフォーマットに対応。プレゼンススピーカーはフロントスピーカー上方壁に設置する「フロントハイト」、天井に設置する「オーバーヘッド」、フロアスピーカーの上に設置する「ドルビーイネーブルドスピーカー」のいずれかを選択でき、5.1.2ch、5.1.4ch、7.1.2ch、7.1.4chのすべてのスピーカー構成をサポートする。
シネマDSP HD3と3Dサラウンドフォーマットとの掛け合わせ再生を史上初めて実現:フロント/リアプレゼンスを含む最大11.2chスピーカー構成で、音場の高さ方向を含む空間情報の完全再現を目指す3次元立体音場創生の最高峰=シネマDSP HD3。本機ではオブジェクトベースオーディオを前提とした新たな音場創生アルゴリズムの開発と信号処理の高速大容量化によって、史上初となるシネマDSP HD3サラウンドプログラムと3Dサラウンドフォーマットとの掛け合わせ再生を実現した。サラウンドプログラムには、シネマDSP HD3専用のプログラムを含む計34種類のフルプログラムを搭載。仮想のプレゼンススピーカーを空間上に生成するバーチャル機能*を併用すれば、7.2chスピーカー構成で最大11.2ch相当のシネマDSP HD3再生に対応する。
*Dolby Atmos®およびDTS:X信号はバーチャル再生されません。
64bitハイプレシジョンEQ搭載の特別なYPAO:新たに64bitハイプレシジョンEQを搭載して音の品位を極めた、本機専用の視聴環境最適化システム「YPAO」(Yamaha Parametric Room Acoustic Organizer)。初期反射音を積極制御して視聴環境を最適化する「YPAO-R.S.C.*」、再生周波数特性を音量に応じて聴感上フラットになるようコントロールする「YPAO Volume」、設置した各スピーカーの距離と方角、プレゼンススピーカーの高さを自動計測して音場空間を立体的に補正する「YPAO 3D測定」を含む総合的な測定・補正プロセスによって、ハイトスピーカーの位置・仕様・室内環境などによってその効果が影響を受けやすい3Dサラウンド再生の課題を克服した。64bit処理ならではの圧倒的なサウンドクオリティがそれぞれの補正能力を驚くほど自然に、明確に引き出し、音の質的変化を感じさせない新次元の視聴環境改善効果を発揮する。
*R.S.C.=Reflected Sound Control
4回路分離パワーサプライ:オーディオ/デジタル/アナログ映像/FLディスプレイ回路のそれぞれに専用電源を割り当てて相互干渉を排除する4回路分離構成に加え、カスタムメイドの密閉型EIコアトランスを100%オーディオ回路専用として使用することで全動作モードでのS/N感をさらに向上。音の情報量と精度、強靭な駆動力のすべてを安定的に支える。
最新オリジナルパーツによるファインチューニング:小音量時の低域ノイズフロアをさらに削減する高音質電子ボリューム(ローム社と共同開発)、解像感と密度感・開放感を高度にバランスさせる専用PMLコンデンサー(ルビコン社と共同開発)など最新オリジナルパーツによるファインチューニングを実施。低域の輪郭や実在感を左右するウルトラロージッターPLL回路(除去特性選択式)は旧CX-A5000と比べて最大4オクターブ下の可聴帯域外にまで効果を拡大し、さらなる安定感と豊かな余韻を獲得した。
高音質ネットワークオーディオ:DSD 5.6MHz、WAV/FLAC/AIFF 192kHz/24bit、Apple Lossless 96kHz/24bitをサポート。高精度ロージッタークロックの内蔵によってネットワーク/USB/Bluetooth®再生時のS/Nを飛躍的に向上させる新世代ヤマハオリジナル・ネットワークモジュールが、ハイレゾ音源のデリケートな音の違いも忠実に描き分ける。vTunerブックマーク&オートプレイにも対応。
ハイレゾリューション・ミュージックエンハンサー:非圧縮(CD/WAV/AIFF)または可逆圧縮(FLAC/Apple Lossless)音声を最大96kHz/32bit分解能まで拡張処理。既存のオーディオソースをハイレゾ音源さながらの豊かなプレゼンスとともに楽しめる。
CX-A5100は、ヤマハAVレシーバー用アプリケーション「AV CONTROLLER」にフル対応。スマートフォン/タブレットをリモコンのように使って音量調整や入力/音場プログラム選択などの基本操作が行えるのはもちろん、シネマDSPの音場効果を指先のピンチ&スワイプで自在に調整できるエキサイティングな機能も用意される。さらに、ネットワーク上のハイレゾ音源や端末内の音楽ライブラリーなどを快適かつ高音質に再生できる音楽プレーヤー機能も搭載。独自のネットワークオーディオ技術が活かされている。
ヤマハAVレシーバー用アプリケーション「AV CONTROLLER」の使い心地をデモモード*で確認できます。お手持ちのスマートフォンやタブレットにアプリをダウンロードして、今すぐお試しください。
*「AV CONTROLLER」のデモモードはアプリの一機能です。デモモードでは実際の操作は行えません。
iOS 6.0以降がインストールされたiPod touch(第3世代以降)/iPhone(3GS以降)/iPad、Android OS 2.1以上がインストールされたAndroid端末に対応。iOS版はApp Storeから、Android版はGoogle Playから無償ダウンロードできます。なお、本アプリケーションのご利用には操作対象のAVアンプと無線LANルーターとの有線接続が必要です。
■H型クロスフレーム&ダブルボトム構造で理想の機械的強度を発揮する制振・高剛性シャーシ
■設置安定性を高めて共振を効果的に分散。アンチレゾナンステクノロジーに基づく<5番目の脚>
■ESS社製ハイグレード32bit DAC=SABRE32 Ultra DAC ES9016Sを11.2ch用として2基搭載
■シャープロールオフ/スローロールオフ/ショートレイテンシーのデジタルフィルター特性を選択可能
■3種類のジッター除去特性を信号精度や好みに応じて選択できるウルトラロージッターPLL回路
■ノイトリック社製金メッキ仕様XLR端子を採用した11.2chバランス出力/2chバランス入力を装備
■HDCP2.2、HDR伝送、4K/60p 4:4:4映像信号に対応した7入力*/2出力のHDMI端子
*:その他、フロントに1入力搭載。
■別室で映画の続きを観たり、お好みの音楽などが聴けるHDMI対応アドバンスドゾーンスイッチング
■家庭内ネットワークへ無線LAN接続できるWi-Fiに加え、LAN環境不要のWireless Directも内蔵
■家庭内の複数デバイス間で音楽を共有できる新機能=MusicCast(ミュージックキャスト)に対応
■ミュージックエンハンサーと組んで豊かな音質が楽しめるAAC対応Bluetooth®オーディオ機能を内蔵
■AM難聴取・災害対策のFM補完放送も受信できる40局プリセット対応ワイドFM/AMチューナー
(H)チタン
(B)ブラック