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三枝成彰×清水のりこ Special Talk Session

Electone City Shibuya

三枝成彰×清水のりこ スペシャル対談

オペラがライフワークと語る三枝と彼が全幅の信頼を置くエレクトーン演奏家清水のりことの対談をお届けします!

三枝 成彰

三枝 成彰 Shigeaki Saegusa

作曲家

(さえぐさ・しげあき)作曲家。東京芸術大学音楽学部作曲科卒業、同大学院修了。東京音楽大学客員教授。クラシック作品のほか、ドラマ、映画など、さまざまな分野で多数の作品を手がける。代表作として、オラトリオ「ヤマトタケル」、オペラ『千の記憶の物語』など。オペラの創作をライフワークとしており、新たな作品の創作に意欲的に取り組み続けている。オペラ『Jr.バタフライ』は2006年、イタリアのプッチーニ音楽祭で上演され、現地でも大絶賛を受け注目を集めた。

清水のりこ

清水のりこ Noriko Shimizu

エレクトーン奏者

(しみず・のりこ)クラシックのエレクトーンプレイヤーとして、国内外でオペラ、協奏曲、他楽器との共演などで数多くのステージに立つ。東京二期会のオペラ歌手とのユニット“デジリタリリカ”ではオペラと電子楽器とを融合させたステージを展開し、高評を得ている。近年は「三枝成彰 映像音楽の世界」 、日本現代音楽協会「現代の音楽展2014」、日本作編曲家協会「The Chorus Plus II」、「銀河英雄伝説コンサート」で三枝成彰氏の作品を多数好演、三枝作品においてのエレクトーンパートを一手に担っている。

オペラやコンサート、いろいろな舞台でエレクトーンを多用する時代が来るでしょうね(三枝)
"好き"という情熱のおもむくままただ突き進んでいくだけです!(清水)

─三枝さんにとってのエレクトーンのイメージは?

三枝エレクトーンのことは以前からよく知っていたつもりだったけど、イタリア文化会館(*1)でエレクトーン2台を使ってオペラを上演したのを聴いたときね、「すごいな」とまず思ったんです。弦楽カルテットとエレクトーンぐらいの編成でやるんですが、素晴らしく立派な音がして、もうすごく驚いた(笑)。それですっかりエレクトーンファンになっていましたね。先日聴いた清水さんのチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲(*2)もとてもよかった。「目をつぶるとオーケストラのようだった」なんて言う人もいました。今のエレクトーンには、オーケストラの曲がとても向いているような気がしますね。

─清水さんが三枝さんの音楽に初めて出会ったのは?

清水三枝先生のアルバム『プロヴァンス組曲』に、私が二十歳になる前に偶然出会って、なんて美しい音楽なんだろう!って、何回も繰り返して聴いていました。

三枝それは偶然聴いたんですか?

清水偶然聴いて、そこで本当にもう、こういう作曲家の方がいらっしゃるなんて、と感激したんです。地元の福岡では情報も何もないので、偶然出会わないと知らないような時代でした。当時はインターネットもありませんでしたから。(『プロヴァンス組曲』のCDを見せながら)これ、実は4枚目なんです。人に貸すと返ってこないんですよ(笑)。それで、2枚は返ってこなくって、もう1枚は、あまりにも人気があるから大学の図書館に寄付しようと思って1枚寄付して、これは自分のです(笑)。それから福岡での三枝先生のコンサートに行き、3年後には東京にオーチャードホールでの『千の記憶の物語』の改訂初演を拝見しました。

三枝僕の2番目のオペラ作品ですね。

─当時もエレクトーンで三枝さんの曲を弾いたりしましたか?

清水『プロヴァンス組曲』の中の「アルルの闘牛場」を、自分で耳コピして弾いて、「レ・ボー」も弾いて…。でも「レ・ボー」はどうしてもチェロの方と一緒に演奏したいな、なんて思っていました。

三枝『プロヴァンス組曲』はNHKのドラマの音楽として書いたもので、NHK交響楽団の演奏で録音しました。実際にプロヴァンスにもロケハンに行くことになったんですが、旅から帰ってきてから作曲するのでは締め切りに間に合わないんですね。なので、実は行く前に書きはじめてるんです。プロヴァンスはこんなもんだろうと想像して書いたのがほとんどですね(笑)。わりと、想像で書くということは多いんです。プロヴァンスも、行ってみてなるほどいい所だな、と思ったけど。…ただ、これは行ったからといって曲が書けるというものでもないんですよね(笑)。

─おふたりの出会いは?

清水先生のオペラ『悲嘆 Grief』の初演(2008年)で、エレクトーンパートの音色を作るという仕事をさせていただいたときに初めてお会いしました。それはそこで終わったのですが、その後、中丸三千繪さんのリサイタルで奏者として先生の『レクイエム』『悲嘆』を演奏させていただきました。

─初めて三枝さんの音楽をステージで演奏したときのお気持ちは?

清水もう、うれしいとしか言えなくて。やっぱりその、故郷でこれを聴いていた時代を思い出すと涙が出て…。だから、お仕事でご一緒させていただけたのはすごくうれしいことでしたし、その後いろいろお声を掛けていただいて、“今”が本当に幸せです。さらに頑張って精進していきたいと思っています。

会場ではこんなふうになるだろうと想定して、音色を作っていきます(清水)
僕は音色にうるさいんですね。だから、清水さんは大変だ(笑)(三枝)

─2016年1月に上演される『Jr.バタフライ』イタリア語版についてお聞かせください。

三枝もともとのオーケストラスコアはプッチーニの『蝶々夫人』と同じ楽器編成にしてあるんです。第1幕の冒頭はプッチーニの“続編”ということで、『蝶々夫人』の終わりのフレーズを引用して始まっています。プッチーニの『蝶々夫人』の最後は、終止(の和音)で終わってないんですよ。Ⅵ度の第1転回という変わった終わり方をしてるんです。だから未完なんだ、という見方もできる。つまり、続編があってもおかしくないという前提なんですよね。あるときそれに気がついて。「あれ、この曲、終わってないじゃないか」と。オペラのエンディングはふつう完全終止(Ⅰ度)で終わるけれど、これは異例ですね。Ⅵ度の和音で終わってるという意味はなんなんだろう、と思います。それで、その部分をそっくり冒頭に引用して、そしてそのまま(『Jr.バタフライ』に)移っていくような形をとって、同じ編成でプッチーニのサウンドを再現することにこだわったんです。今回は、小編成の管弦楽と清水さんのエレクトーン用にスコアを書き直しました。僕が中心になって作業したわけですけど、新作の作曲もあって忙しいから、事務所のスタッフと手分けして書き直したんです。ほんと言うともっと(編成を)小さくしたかったけど、今回はこの形でやります。

─『Jr.バタフライ』イタリア語版での清水さんのエレクトーンパートの役割は?

清水最初はハープとかチェレスタとかだったのですけれども、弾けるところは全部弾かせていただきたいと思います。

三枝そう、弾いてほしいところは一応書いたけど、オリジナルのスコアも見てもらって、入れたいパートがあったらどうぞ追加して弾いてくださいとお願いしました。

清水はい。初めに決まっていたところだけでは(エレクトーンが)少なすぎると先生もおっしゃっていて、私ももうちょっと増えても、と。

─演奏に向けての準備や音色の選び方はどのように?

清水スコアを見て自分の弾くパートをまとめる作業と並行しながら、音色の準備も進めていきます。オーケストラと合わせてみないとわからない部分もあるので、実際会場ではこんなふうになるだろうな、という想定をしながら音色を作っています。

三枝僕はクセが強いんです、音にね。クセが強い…つまり、音色にうるさいんですね。なので、清水さんは大変だと思いますよ(笑)。

清水いえ、だからこそ、先生からいただくご指示にはすごく鍛えられます。

エレクトーンという楽器は今の僕にとって欠かせない(三枝)
これからももっとたくさんの曲を弾いていきたいです(清水)

─清水さんは今後、どのような演奏活動をしていきたいですか?

清水私は、この曲、この作曲家が好き!という、自分の情熱というか気持ちで進んでいるところがあるので、あんまり深いこととかは考えずただ進む…、それだけなんですね。簡単な人間で(笑)。これからも三枝先生の曲をたくさん演奏させていただけたらと思います。もっと弾きたい曲もたくさんありますので。

─これからのエレクトーンについて、そして清水さんに期待することは?

三枝エレクトーンという楽器は今の僕にとって欠かせないし、清水さんの演奏からいつもいつも驚きの数々を感じています。クラシックじゃないもので、即興演奏とかジャジーなものとかロックとかのジャンルでは上手い奏者はほかにもたくさんいるのかもしれない。でもクラシックの音での演奏では、彼女は第一人者といってもいい、本当に素晴らしいプレイヤーです。清水さんのような演奏家がいることや、エレクトーンの素晴らしさを今よりももっと、世の中の人に知ってもらいたいですね。

 それと、これからオペラはエレクトーンを積極的に使う時代になると思う。とくに地方のオペラは。オーケストラを使ってやるにはコストがかかって難しい面も多い。舞台装置だってなくたっていいんですよ。衣装さえあれば。…演奏はね、エレクトーンが2台あれば完璧かな? 3台あったらパーカッションも何もいらないですね。ストリングス、ブラス、木管、それからパーカッションというふうに、エレクトーンですべて演奏できる。本当言うと3台あればパーフェクトではあるんだけど、2台でやるのが一番いいのかな。

 2017年に上演する新作(オペラ『狂おしき真夏の日(仮)』(*3)は、はじめからエレクトーンだけでやれるように書きたいと実は思っています。2台エレクトーンか、あるいは1台だけで。…これからいろいろな舞台で、作曲家がエレクトーンを多用する時代が来るでしょうね。とても明るいと思いますよ、エレクトーンの将来は。

注:*1イタリア文化会館/イタリア文化の普及を目的としたイタリア政府の機関。東京・九段下の施設内のアニェッリホールには備品としてSTAGEAが設置され、エレクトーンを用いたオペラや声楽コンサートなどを多く開催。

注:*2チャイコフスキー ヴァイオリンコンチェルト/“三枝成彰クラシックライブin SENDAI”にてヴァイオリニストの寺下真理子さんと共演、チャイコフスキー『ヴァイオリン協奏曲ニ長調』ほかを演奏。

注:*3オペラ『狂おしき真夏の日(仮)』/2017年10月初演予定の三枝氏の新作オペラ。モーツァルトのオペラ『フィガロの結婚』をモチーフに作家・林真理子さんの台本でさまざまな愛の形をコミカルに描く。

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8/27 新東名 浜松サービスエリア上り線にてピアノ不思議体験ショー[1500KB]

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8月27日(日) (1) 10:00~ (2) 11:00~ (3) 13:00~ 各回30分
ピアノ博士とその助手が、ピアノの音の鳴る仕組みや調律の仕方など実演を交えて紹介してくれます。
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2017年7月14日 [ピアノ・鍵盤楽器]
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