MOTIF NEWS
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MOTIF-RACKのサウンドを彩るアーティストたち
MOTIF-RACKには、MOTIFシリーズを愛用しているアーティストが制作したプリセット・ボイスやパフォーマンス・データが内蔵されている。
ここではそのアーティストたちに登場願い、各人が提供した音色についてコメントしていただいた。本人作成による、それらのサウンドを使ったフレーズ・デモと併せて楽しんでほしい。
小野塚晃
PROFILE B'z、大黒摩季、ZARD、栗林誠一郎、塩谷哲、渡辺貞夫など、幅広いジャンルのレコーディングやライブにかかわる。自身が参加するバンドDIMENSIONはデビュー10周年を迎え、4月23日に新作『Melody』と初のライブDVDをリリース。続く5月には全国ツアーも敢行する。

フレーズ・デモ ダウンロード
 PRE5 038 AKIRABRASS
 PRE5 037 MIDIPAD




もともとMOTIF 8を使っていて、ライブではSY99と組み合わせてセッティングしているんですけど、アコースティック楽器のプレイヤーと一緒に演奏したときでも対等な音楽表現のできるシンセだと感じていました。1台でいろんな楽器の音をまかなうことができるクオリティの高さも重宝しています。そして今回のMOTIF-RACKですが、マルチ音源として使った場合も、1つ1つに妥協のない音作りができるところが素晴らしいと思います。たとえ複雑なアレンジの曲でも、これ1台で完成に近い形を素早く作れるので、音楽に集中することができるのはうれしいですね。
「AKIRABRASS」は名前のとおりブラス・サウンドですが、2系統ある音色のうち一方のアタックのピッチをずらすことによって、アナログ・シンセっぽい雰囲気を出しています。意外とこういう音って、ありそうでないんですよね。また、強く弾いても弱く弾いても気持ちよくプレイできるように、フィルターの設定には一番気を使いました。幅広い曲調で使えるサウンドになっていると思います。
「MIDIPAD」は、ピアノやエレピと一緒に弾くことを前提に作ったパッド・サウンドで、MOTIF 8でも実際にレイヤーして使っているものです。これだけ聴くとごく普通のパッドだと思うかもしれませんが、レイヤーしても邪魔にならないようにするための、フィルター・エンベロープの設定がポイントになっています。存在感は必要だけど出しすぎてもいけないという、微妙なところをねらったものです。
どちらの音色も、聴くだけじゃなくて実際に弾いてみるとその気持ちよさが分かってもらえると思います。機会があればぜひ自分で試してみてください。
常見和秀
PROFILE ANRI、安室奈美恵、EPOなどの仕事でシンセサイザー・プログラマーとしての地位を確立し、さらなるシステム開発に向けて精力的に活動中。最近ではANRI、宇多田ヒカル、辛島美登里、Vlidgeなどのプロジェクトに参加。4月~5月に行われるJanne Da Arcのツアーにも同行する。

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 PRE4 021 EpfCrusher
 PRE5 067 VectorPad1




MOTIFは他の音源に比べると音のアタック感に特徴があって、エッジが割と硬めでオケの中でも埋もれないところが気に入ってます。特にリードとかパッド、あと鍵盤楽器系の音色もいい。かなり使えるプリセットが多いので、それを少しエディットしてけっこう使ってます。伴奏の骨組みとなる重要な部分、音楽を支配する場所に使うことが多いですね。今回作った音色も、オケの中に入ることを想定して作ったものです。
レコーディングでエレピをギター・アンプに通して使っていたことがあって、それを再現したのが「EpfCrusher」。薄くシンセ音色も入っていて、倍音が多くなることによってオケの中でも厚みが増し、存在感が出てくるんです。
「VectorPad1」はパッド+どんどん動いている音というイメージ。アルペジオのような効果は内蔵エフェクトの「Slice」で作りました。アルペジエイターとは違ったパターンになるので好きなんです。それに「CrossDelay」をかけてクロックに同期させています。音程をつけて弾いてもいいし、SEみたいな感じで使っても面白いでしょう。他のシンセだとなかなかこういうエフェクターはないので、MOTIFならではのサウンドと言えますね。デモ演奏ではフィルターの開け閉めを別にプログラムして鳴らしています。カットオフの調整によってピコピコが出たり消えたりして、鍵盤を押しっぱなしでもメリハリを付けることができます。
MORIF-RACKが出たことによって、僕の場合エディットはキーボード版の方で行い、データをラックに持っていくというふうに、2台を組み合わせて使っていくことになるでしょう。エフェクターもすごくて、単体で欲しいくらいのクオリティだと思います。
遠山裕
PROFILE L←→Rや黒沢健一、および彼のプロデュース作品でアレンジ/キーボードを担当。最近では2001年デビューの4人組ハイリミッツの作品や、Fourleaves (フォーリーブス) の再結成ツアーへの参加、ダンス・ユニットBUGS UNDER GROOVEの音源制作などを行っている。

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 PRE4 017 RetroWurli
 PRE4 006 StereoComp




僕が作らせてもらった2つの音色は、どちらも決して珍しい音ではないですけど、僕が好んでずっと使っていて、耳で覚えているもの。プリセットにするからには、幅広く使えるようにということを意識しながら、ある程度の汎用性を持たせたつもりです。
「RetroWurli」は、WURLITZERをギター・アンプで鳴らした状態をシミュレーションしました。MOTIFにもそういう音色がありますけど、そこではエフェクトでアンプ・シミュレーターの1 (「AmpSim」) を使っているのに対して、こちらでは2 (「AmpSim2」) を使っています。パッと聴くと2の方がすぐ歪んで好きだったので。そのまま使うとすごいことになるので、歪みのパラメーターを少し下げています。
「StereoComp」はアコースティック・ピアノにコンプをかけ録りしているイメージ。これもレコーディングの現場では長い間やってきたことですね。もともと「MonoComp」っていうピアノ音色が入っているんですけど、モノラルがあってステレオがないのはどうしてだろう?っていうくらいの気持ちで作りました。かなり強めにかかっているのでフレーズもある程度限定しようと思って、ジョン・レノンっぽい雰囲気の、いつまでも伸びて壁になってるような感じを想定しましたが、アタックは全部逃がすように設定しているので、今回のデモ演奏のようなロックンロールっぽい速いフレーズにもちゃんとついてきます。
音色を聴くとフレーズがイメージできる、そんな音がMOTIFにはたくさん入っています。僕が作った音もそのお仲間に入れなきゃなと思いました。ボーカリストだけどピアノも弾くという人も視野に入れてます。どちらかというとそういうのが好きだったりするので。
三国義貴
PROFILE レッド・ウォーリアーズ、ZIGGY、THE YELLOW MONKEYなどのサポートで知られるロック・キーボーディスト。リーダー作も2枚発表している。最近は、ギタリスト木暮“シャケ”武彦とともにトランス・ロック・ユニット深空 (Synkoo) を結成し、ダンス・イベントなどに出演中。

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 PRE4 041 Mikuni'sFl
 PRE4 038 Yoshi Perc




最近はシンセにもいろんなオルガンの音色が入ってますけど、ハイとローのバランスがなかなか難しくて、高音域がテープの早回しみたいに線が細くなっちゃったり、低音域が潜った感じになっちゃったりするものが多いんです。そんな中、MOTIFのオルガンは一番バランスが良いと思います。日本でも僕の好きなレディオヘッドとかシャーラタンズとかの人気が上がって、ビンテージっぽい音が求められている流れで、良いオルガン音色の必要性が高くなっているんですよ。
「Mikuni'sFl」は、僕が好きな1970年代のブリティッシュ・ブルース、ブラインド・フェイスとかフリーの感じですね。後期のフリーに参加してたラビットっていうキーボーディストが、演奏中に16'とか5 1/3'とかの基本になる音程のドローバーを抜いていって、8'を1本だけでエモーショナルにプレイするというのをよくやるんですけど、今までのシンセに入ってるオルガンのプログラムには、8'を基本にしたものがなかった。僕も数年前くらいからそういう音を使う場面が多かったので、それを入れてみようと思って作ったのがこの音色です。
個人的な感想なんですけど、オルガンをアメリカで弾くのとイギリスで弾くのでは音が違って、特にイギリスの電圧240Vで鳴らしたときには、下腹をえぐるような強さを感じるんです。それを象徴するのが5 1/3'のドローバーだと思ってて、弾いててもそこの抜け具合が一番大事。普通は5 1/3'にパーカッションは付いてないんですけど、それをやってみたのが「Yoshi Perc」です。これは、1970年代のACETONEのオルガンが、HAMMONDにはない8'にパーカッションを付けていたのがヒントになっています。
向谷実
PROFILE 1977年よりカシオペアの一員としてサウンドを彩る一方、ライブでの軽妙なMCも好評。鉄道ゲームのベストセラー「トレインシミュレーター」シリーズでも知られるほか、2001年からは名古屋芸術大学音楽文化応用学科教授を務める。カシオペアはライブDVD『VINTAGE 2002』が発売されたばかり。

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 No20 Minoru
 No38 Mukaiya
 No46 MMBrass




カシオペアのように、キーボーディストが1人でいろんな音色を演奏しなければいけないバンドの場合、鍵盤を押しっぱなしにしているときの音色変化を作っておくことが重要になるんです。片方でエレピを弾きながらもう片方でブラスなんて状態だと、なかなか細かい表情がつけられないですから。そこで例えば、アタックに長けた波形、持続に長けた波形、変調に長けた波形をミックスし、それを時間に伴って変化させていく。今まではそれを複数の音源に分担させてきたんですけど、MOTIF-RACKの出現によって、1台でずいぶんできるようになりました。それをギリギリまで追求したものを、マルチライブラリーに3種類内蔵しています。実際にパラメーターを見てもらえば、向谷はこんなところにこだわっているというのがお分かりいただけると思います。秘伝のタレを公開するみたいなものですよ (笑) 。
「Minoru」はストリングスで、中域から高域にかけての膨らみ方や、立ち上がり/減衰に関して厳密な設定があるんですけど、今回作ったデモ演奏ではあえて単調にプレイすることによって、音色自体が絶えず変化しているのがはっきり分かるようにしてあります。「Mukaiya」はDX7のエレピ。DX7がそのまま進化していたらこうなっているだろうなという、言わば“DX7 2003年バージョン”です。「MMBrass」はブラス・サウンドで、これも持続する中での変化をねらったもの。歯切れ良く弾いちゃうとどんな音でもそれなりに良く聴こえちゃうので、本来やらないくらい伸ばし気味に弾いてます。どのフレーズも一切ダビングはしていません。ピアノを弾くような感覚でシンセを弾くとここまで表現できるという例をじっくり聴いてみてください。

音色制作は行っていないが、根っからのMOTIF愛用者である福田裕彦氏にも特別に登場いただく。デモ演奏は、浜田省吾のライブなどで定評のあるリアルなギター音色を使ったものだ。
福田裕彦
PROFILE 1980年代、生方則孝とともにYAMAHA DX7などの音色ソフト「生福」シリーズを多数発表。1990年代からは浜田省吾などのツアーに参加しつつ、幅広いプロデュース/アレンジ業を行う。PS2用ゲーム・ソフト「OVER THE MONOCHROME RAINBOW」で企画/音楽/総監督を担当。

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 PRE 1 111 MetalMute



まず1U サイズで、しかもこの値段というのは驚異的ですよね。音そのものはMOTIFの時点でものすごく良くなっていたわけだから、それをこの価格でまとめた功績は大きいと思う。
マルチモードでインサーション・エフェクトを4パート分使えて、それをセーブしておけるようになったのはありがたいですね。MOTIFの場合はソング・データの一部として保存するしかなかったから、何回消しちゃったか分からない (笑) 。マルチモードでの使い勝手については前から気になっていたところだったので、この進化はうれしいですね。あと細かい話では、データ・ダイヤルのレスポンスがすごくいい。回転速度と実際の変化がちょうどいいバランスで、地味なところではあるけどかなり気に入ってます。
いろんな音が入っていますけど、僕の使い方で特徴的なのはやはりギターのシミュレーションなので、デモ演奏ではMOTIFにも入っている「MetalMute」を使ってみました。普通のギターと一緒に鳴らすと、絶対シンセだとは分からないですよ。ミュートでこんなに速弾きできるなんてすごい!って思うくらい (笑) 。おいしい部分をいろいろ楽しんでもらおうと思って少し長めのフレーズになっていますが、ぜひ聴いてみてください。
あと手弾きでは難しいけど「BriteSteel」 (PRE 1 083) も素晴らしい。浜田省吾のゲーム・ソフト『OVER THE MONOCHROME RAINBOW』に入っている「悲しみは雪のように」では、1曲まるまるストローク弾きを打ち込んで使いました。よほどの玄人でない限り、実際にギター弾いて録ったと聴こえるはずです。
MOTIF-RACKはこれといって欠点が見つからない、驚異的な音源モジュールだと思いますよ。



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