|

PROFILE 1977年よりカシオペアの一員としてサウンドを彩る一方、ライブでの軽妙なMCも好評。鉄道ゲームのベストセラー「トレインシミュレーター」シリーズでも知られるほか、2001年からは名古屋芸術大学音楽文化応用学科教授を務める。カシオペアはライブDVD『VINTAGE 2002』が発売されたばかり。

No20 Minoru
No38 Mukaiya
No46 MMBrass
|
|

カシオペアのように、キーボーディストが1人でいろんな音色を演奏しなければいけないバンドの場合、鍵盤を押しっぱなしにしているときの音色変化を作っておくことが重要になるんです。片方でエレピを弾きながらもう片方でブラスなんて状態だと、なかなか細かい表情がつけられないですから。そこで例えば、アタックに長けた波形、持続に長けた波形、変調に長けた波形をミックスし、それを時間に伴って変化させていく。今まではそれを複数の音源に分担させてきたんですけど、MOTIF-RACKの出現によって、1台でずいぶんできるようになりました。それをギリギリまで追求したものを、マルチライブラリーに3種類内蔵しています。実際にパラメーターを見てもらえば、向谷はこんなところにこだわっているというのがお分かりいただけると思います。秘伝のタレを公開するみたいなものですよ (笑) 。
「Minoru」はストリングスで、中域から高域にかけての膨らみ方や、立ち上がり/減衰に関して厳密な設定があるんですけど、今回作ったデモ演奏ではあえて単調にプレイすることによって、音色自体が絶えず変化しているのがはっきり分かるようにしてあります。「Mukaiya」はDX7のエレピ。DX7がそのまま進化していたらこうなっているだろうなという、言わば“DX7 2003年バージョン”です。「MMBrass」はブラス・サウンドで、これも持続する中での変化をねらったもの。歯切れ良く弾いちゃうとどんな音でもそれなりに良く聴こえちゃうので、本来やらないくらい伸ばし気味に弾いてます。どのフレーズも一切ダビングはしていません。ピアノを弾くような感覚でシンセを弾くとここまで表現できるという例をじっくり聴いてみてください。
|