ヤマハ ピアノマスタークラス レポート

世界のトップピアニスト・指導者によるヤマハピアノマスタークラスのレポートをお届けします。

第3弾:シプリアン・カツァリス氏がショパンをテーマに公開レッスン

シプリアン・カツァリス氏がショパンをテーマに公開レッスン

ショパン生誕200周年を記念して開講したヤマハ ピアノマスタークラスのシリーズ第3弾が2010年10月18日、19日の2日間にわたって開催。シプリアン・カツァリス氏が、ヤマハ銀座コンサートサロンで熱のこもった公開レッスンを行いました。

シプリアン・カツァリス氏

「10本の指を10人の歌手だと思って演奏するように」と、ショパンの言葉を引用しながらフレーズの歌わせ方を指導

 シプリアン・カツァリス氏は、変幻自在な音色と超絶技巧で聴衆を魅了する世界的なピアニスト。NHK趣味百科『ショパンを弾く』(1993年)では指導者としての素晴らしい一面を遺憾なく発揮し、その指導ぶりは今や伝説ともなっています。
ショパンをテーマにした今回のマスタークラスは、第16回ショパン国際ピアノコンクールの本選期間中ということもあって高い関心を集め、聴講者も多く来場。未来のコンテスタント候補である若き精鋭6名(各日3名)に授けられる貴重なアドバイスの数々に、熱心に耳を傾けました。
作編曲家としても傑出した才能を誇るカツァリス氏は、「左右の手が会話するように演奏する」「同じパッセージが出てきたときは変化させる」といった、的確な作品分析力をベースにした言葉で受講者の演奏をみるみるうちに向上させていきます。しかし、それぞれの提案については「必ずしも賛同する必要はなく、自分が良いと思うものを選べばよい」と、受講者の自主性を尊重。また、「何もない世界にこれからいろいろなものをつくり上げる」「自分のイマジネーションを使って自由に弾いてみる」「光の色を変える」といった精神性を伴う奥深い内容は、受講者はもちろん聴講者をも唸らせ、強い印象を刻みました。

  • 具体的でわかりやすいアドバイスの数々を聴講者の方々も熱心に傾聴

    具体的でわかりやすいアドバイスの数々を聴講者の方々も熱心に傾聴

  • 作品分析に基づいた指導で受講者の演奏が驚くほど変化

    作品分析に基づいた指導で受講者の演奏が驚くほど変化

Text by 有泉久美子 Photo by 武藤 章

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