コンサートレポート

コンサートレポート

ヤマハCFXの表情豊かな音色とともに
三浦友理枝さんが小品の世界で華麗なリサイタル

2014年6月24日(浜離宮朝日ホール)

今年4月に発表したアルバム『ミニアチュアーズ』が好評の三浦友理枝さん。6月24日のランチタイムに浜離宮朝日ホールにて開催されたリサイタルでも、心地よい小品の世界で客席を埋め尽くした人々を楽しませてくれました。

 オレンジピンクのドレスに身を包んだ三浦さんが現れると、満席の会場から大きな拍手が沸き、エルガー《愛の挨拶》でスタート。本人による曲紹介をはさみながら、メンデルスゾーン《紡ぎ歌》、シューマン《トロイメライ》、リャードフ《音楽の玉手箱》と、さまざまな作曲家の作品を次々演奏。特にリムスキー=コルサコフ/ラフマニノフ《くまんばちの飛行》は、ヤマハCFXから引き出した粒立った音で、まさにくまんばちが飛び去っていったような余韻を生み、聴衆のため息を誘いました。

 後半は、一転してオール・ショパン・プログラム。《別れのワルツ》《小犬のワルツ》といったポピュラーな曲に続いて、《舟歌》では、水のきらめきや飛び散る様子を表情豊かな音色で聴かせてくれました。2回目のアンコールでは、軽く弾けるようなタッチでモシュコフスキー《火花》を披露。バラエティ豊かな小品の世界を華麗に締めくくりました。

Text by 高坂はる香