CROSS STREET~商店街が人々に開かれたライブハウスをつくる~

音楽の街づくり事業  おとまち

プロジェクト

課題解決に向けた取り組み

  • テーマ:地域活性

協同組合伊勢佐木町商店街×横浜市経済観光局×おとまち

協同組合伊勢佐木町商店街×横浜市経済観光局×おとまち

「音楽の街」の復活を目指して。
商店街を拠点としたイベントスペースの設立と
地域主体による運営を支援。

Project Summary

課 題
  • 音楽の街“伊勢佐木町”を復活させ、商店街の賑わいを取り戻すこと
提 案
  • 商店街店主と横浜市によるプロジェクトチームを発足
  • 商店街を拠点としたイベントスペースを設立
  • 地域音楽プロデューサーや指導講師を派遣
  • 伊勢佐木町にゆかりあるアーティストによるオープンイベントを開催
  • 地域主体の運用を行うために音響機材の講座などを実施

Project Report

  • 成長の記録 01
  • 成長の記録 01
    イベントスペース「CROSS STREET」の誕生
  • イベントスペース「CROSS STREET」の誕生

Project Report 成長の記録 01

イベントスペース
「CROSS STREET」の誕生
もう一度、音楽の力で伊勢佐木を盛り上げたい

もう一度、音楽の力で伊勢佐木を盛り上げたい

青江三奈「伊勢佐木町ブルース」でその名を広め、昨今では人気ミュージシャン"ゆず"の2人がデビュー当時までストリートライブを行なっていたことで知られる伊勢佐木町。しかし近年はシャッターが閉まったままのお店が増えるなど、商店街の賑わいにも陰りが見えていました。
そこで伊勢佐木町の商店街の店主らによる「協同組合伊勢佐木町商店街」が中心となり、横浜市経済観光局の助成のもと、地域活性事業を行なうことにしたのです。

伊勢佐木という街の魅力と、
おとまちの音楽による街づくりノウハウが融合

伊勢佐木という街の魅力と、おとまちの音楽による街づくりノウハウが融合

それまでのイベント開催を通じて「音楽の力」を強く感じていたという伊勢佐木町商店街は、イベントスペースという「場」を提供することで、音楽を通した活力みなぎる魅力的な街づくりを目指すことを決意、おとまちへご相談をいただきました。

施設建設から運用まで、アドバイザーとして関わらせていただくことになったおとまちプロジェクトは、これまでの活動を通して得てきた「音楽による街づくり」のノウハウをもとに、地域音楽プロデューサーや、指導講師の派遣などを行ないました。また、商店街組合の倉庫で長年眠っていたというキーボードの名器「CP70」の修理やメンテナンスを行ない、現役の楽器として復活させるなど、文化発信地としての伊勢佐木の伝統と、新たな一歩が組み合わさった"CROSS STREET(交差する道)"を象徴する取り組みを実施しました。

伊勢佐木の伝統を受け継いだ、新たなスペースの誕生

伊勢佐木の伝統を受け継いだ、新たなスペースの誕生

できあがったイベントスペース「CROSS STREET」は、近くを通りかかった人たちまでもが自然と参加できるような、ガラス張りのデザインとなっています。これにより路上ライブの延長であるかのような、街との一体感を実現しています。

またドラムやキーボード、アンプ、PAなど、ライブに必要な機材は網羅され、音響にも配慮された建築となっています。街に馴染むコンパクトなサイズ感ながらも、イベントスペースとしての機能には一切不足はありません。
そして「CROSS STREET」という建物名は、伊勢佐木でのストリートライブからブレイクを果たした人気ミュージシャン"ゆず"の2人により命名されました。「新しい世代のストリートミュージシャンが、この建物を通して、様々な文化、音楽、人が交差(クロス)する場所になってほしい」という"ゆず"、そして伊勢佐木町商店街の想いが具体化された施設となったのです。

  • 成長の記録 02
  • 成長の記録 02
    自立した運用のためにPA講座を実施
  • 自立した運用のためにPA講座を実施

Project Report 成長の記録 02

自立した運用のためにPA講座を実施
「コト」を生み出す「ヒト」を育てるために

「コト」を生み出す「ヒト」を育てるために

2010年3月末に開かれた「CROSS STREET」のプレオープンイベントでは、ヤマハスタッフが当日朝から器材調整や音響調整を行ない、伊勢佐木町でのストリートライブからデビューした2人組「NU」をはじめとした、伊勢佐木町にゆかりのあるアーティストが出演。2日間にわたるイベントは大盛況となりました。

しかしこの成功も、「CROSS STREET」にとってはあくまでも最初の一歩。商店街は「CROSS STREET」という場自体の「自立」を目標とし、プロ任せではなく音楽活動に携わるスタッフを養成したうえで、自分たちで「市民のための市民のバンド」を作ることをゴールとして設定していたのです。

自立した運用のために。
商店街のみなさまへ、ヤマハが音響機材の講座を実施

自立した運用のために。商店街のみなさまへ、ヤマハが音響機材の講座を実施

おとまちスタッフは、「CROSS STREET」を運営する商店街のみなさんの「ここは自分たちで盛り上げる場なんだ!」「音響システムの音出しくらいは自分達で出来るようになりたい!」という熱い思いにお答えできるよう、ヤマハミュージック横浜店の講師を迎えてのPA塾を開講しました。

PAとは「Public Address(大衆への伝達)」の略称で、音・音楽を忠実に再現しながら拡声装置するシステムのことです。マイクやミキサーなどの音響機材を適切にセッティングし、各楽器の音がお客さんにバランス良く聞こえるように調整したうえでスピーカーから会場に音を出すという、ライブやイベントでは欠かせない重要な要素です。

そうしたPAシステム概要の勉強や、各音響機器の取り扱い、果てはケーブルの巻き方(片付け時に重要なのです)の実践まで、全6回にわたって講義が開かれ、みなさん仕事帰りにも関わらず、熱心に勉強されていました。

さまざまなメディアで紹介されたり、名付け親の"ゆず"が凱旋ライブを行なったりと、オープン当初から話題となった「CROSS STREET」ですが、商店街の皆さん自らが運用に関わることで、ただ施設を作って終わりではない本当の意味での「音楽による街づくり」が行なわれています。

Project Report

「CROSS STREET」

神奈川県横浜市
伊勢佐木町商店街
「CROSS STREET」
http://www.isezakicho.or.jp/~ueda/cs/