ベース・ペダル試奏レポート

   

WeROCK Vol.051より転載

 

◎FIRE

97年に、スーパートラップでメジャー・デビュー。その後、the MARCY BANDなどでの活動でも知られるハイパー・ベーシスト。2013年には、みずからプロデュースを手掛けたバンド、ザ・バッドアセッズでアルバムをリリースしている。

 

FIREがエデンのベース・ペダルを炎弾き

ベース・アンプ&エフェクターの専門ブランドとして、国内外のトップ・ベーシストから高い評価を得ているエデン。そのエデンから真空管を内蔵したペダルが登場した。そこで、多方面で活躍し、さまざまな現場でエデンを愛用しているベーシスト、FIREにそのニュー・モデルとともにエデンのベース用ペダルをすべて試奏してもらった!

雑誌WeROCK連動企画の試奏動画 「FIREがEDENのベース・ペダルを炎弾き」も是非併せてご覧ください。

「FIREがEDENのベース・ペダルを炎弾き」

 


GLOWPLUG(ベース・チューブ・ウォーマー)

“真空管搭載で、音に暖かみとドライヴ感をプラス!”

ふつうのオーバードライブやファズと違って、ナチュラルなウォーム感を与えてくれるエフェクターですね。真空管が入っているので、その 効果が大きい。真空管のサチュレーションを再現してくれて、ファット感や暖かみを付け加えてくれます。エフェクターとして歪みを得ようとするよりも、真空管のニュアンスを加える方向でオンにしっぱなしで使えます。もちろん、ベース・ソロの時とかで歪みで使うこともできるけど、バラードなんかでも緩くかけて踏みっぱなしでいけます。これを使うことでまろやかになってドライヴ感が増してくれます。

グロウプラグならではのクロスオーヴァー・コントロール。これで、チューブ・ゲインのかかる帯域を調整できる

ウォームスというコントローラーは、オーバードライブ的なニュアンスで言うとゲインなんですが、ゲインというとファズみたいなイメージになるじゃないですか?これは、より真空管らしさを加えていくツマミですね。だから、基本的な歪み方も、バリバリとなるわけではなくマイルドな方向で、いかにも真空管っぽい。上げていくとパワーが加わる感じ。クロスオーヴァーというツマミは不思議なコントローラーで、歪みのかかる帯域を選べるんです。設定した帯域の下にだけ真空管を通った信号がかかるという。絞った状態だと超低域しかエフェクトがかかってない状態で、上げていくと超高域以外にかかってくれる。ふつうベースの歪みエフェクターだと、ローはバイパスしてハイにかけるみたいなイメージがあると思うんですが、これは発想が逆でローのほうにかけてブリっとさせて、ハイの音ヌケはいいという使い方ができるんです。ベースって歪ませるとモコモコしていって、“歪ませてるの?”となりがちじゃないですか?でも、このコントローラーを使うことで、歪ませても音のヌケ感を維持できる。歪ませても、ピッチ感を失わない音になってくれます。で、さらに、ミックスというツマミで生音を足してあげるとローの感じも出てきます。

ベースって、歪ませるとヌケが悪くなって高域を上げるしかなくなってギンギンになっちゃうことがあるけど、このモデルの場合、ハイを上げ る方法ではなく元の音にあるブライトさを活かしたまま歪ませることができる。ナチュラルに、ベースにブリブリ感を与えてくれますね。大きい会 場でプレイする時、アンプの音よりもPAから出る音がメインになるじゃないですか? しかも、DIからの音だけの場合もあって硬いことが多い から、いくらアンプでブリブリの音を出していても外の音はバキバキだったりするんです。でも、グロウプラグを使ってラインの音もドライヴ感あ る音にしておけば、そこも解消してくれる。最近は、それを解消するために高価なDIを使うベーシストもいるけど、これなら手軽に作れるという。

どんなアンプでもドライヴ感のあるトーンにしてくれるので、かけっぱなしをオススメしたいです。実際ベースの音は音量を上げても耳につかないことがあるけど、これでドライヴしてあげると耳によく聴こえてヌケるようにしてくれますね。


アンプをナチュラルにセッティングして、生音にチューブ感をプラスする設定です。基本的に、かけっぱなしで!

いちばんのオススメ・セッティングで、今度は歪ませているけど、原音を損なわないというセッティングです

ソロで使えるエグいセッティング。フルテンにせず、クロスオーヴァーを調整することでヌケを保っています!

Glowplug 製品情報


WTDI(プリアンプ/DI)

“どんなアンプでもエデンならではの音にしてしまう”


低域を強調するベース・ブーストと、ミッド・コントロールの周波数帯域を変えるミッド・シフトという2種類のミニ・スイッチ

ペダル型のプリアンプで、どんなアンプにつないでも、エデンっぽさが出てくれる。エデンのアンプのツマミが、足元に来たと思ってもら えれば間違いないでしょう。EQのポイントもエデンらしいし、エンハンスとコンプレッサーとかも付いていて、ホントにエデン・サウンドですね。 コンプ単体のエフェクターとして使うこともぜんぜんありです。エデン・アンプに搭載されているコンプが好きで、すごく使ってるんです。アン プはナチュラルにかかってくれるコンプなんですが、WTDIのほうは、もっとエグく効いてくれる。歪みもエデンらしくて、アンプをドライヴさせた 感じで中域がブリっとなる歪みです。ハデではないんですが、低音が痩せないように作られているコンセプトを感じます。ゲインを上げても中低 域が強調されるのは他とはちょっと違うなと思いました。

このモデルでは、踏むだけで極悪スラッパーになるという音を作ってみました!(Mid ShiftのみON)


WTDI 製品情報


CaliforniWAH(フィルター)

“オート・ワウの弱点を解消してしまったモデル”


ヴォイス・スイッチでヴィンテージ・タイプ/モダン・タイプのサウンドを切り替えられる

いわゆるオート・ワウなんですが、一般的なオート・ワウはオンにした際に音量が下がってしまう感じになったりするんです。ところが、 このモデルは、音量が下がらない! 使い方としては、ファンク的なオート・ワウもできるし、16 分を弾いてベース・シンセみたいなかかりもし てくれるから、おもしろいです。

まずはワウのかかる帯域を決めるロー・ポイントというツマミで、いちばんおいしくかかるポイントを探して、続いて、かかり具合を調整するセンシティビティで同じくおいしくかかるポイントを探す。レゾナンスはトーンみたいなもので、これも、いちばんおいしい音を探せば、あっという 間にセッティングは完了。みんな、オート・ワウを使う時、コンプも使ったりブースターを入れたりするんですが、これはどんなセッティングにし ても音がへこまないので、このままでいけます。

いちばんおいしいポイントでかかるセッティングです。ちゃんと低音でもかかってくれます(VOICEをON)


CaliforniWAH 製品情報


I-90(コーラス)

“音程感を失わずにコーラス・サウンドを演出”


ユニークなコントロールが、ロー・カット。このツマミを上げていくことで、低音域を加えられる

ベーシストは、だいたいコーラスが好きなんですけど、使うとボツになることも多いんですよ。ヴォーカリストがピッチが取りづらくなったり、大きいホールで使うとモヤモヤしてPAさんからNGが出たり(笑)、オンにするとローがなくなったり。ところが、このモデルは、オンにしてもベース自体の質感は変わらずにコーラスの音がしてくれます。もし複雑なコードとか弾きたかったら、ロー・カットのツマミを使えば低域がスッキリしてくれる。ベースって、もともと低い音域の楽器なので、低域までコーラスがかかってしまうとピッチが取りづらくなるけど、それをロー・カットのツマミで調整することで、高域だけコーラスをかけることができるんです。

全体的に、レンジが広くて高級感のあるコーラスですね。安いコーラスだとモコモコしちゃったりするんですが、これはローもハイもキレイに出ますし、音量感も変わらない。そして、現場で、ぜったいに怒られない(笑)。

わかりやすいコーラス・サウンドです。ちゃんとベースのおいしいところが出てるコーラス・サウンドです


I90 製品情報

総評

ベースのエフェクターは、かかりがよくても、現場で使うと音がヘコんだりするんですよね。ところが、エデンのモデルは、ベースのおいしい部分を必ず残していて音圧も減らないんです。今後、こういうエフェクターが残っていくんじゃないかなって思うし、ベース・アンプのメーカー が作っているエフェクターだなって感じです!