バブル経済が崩壊しデフレ基調へと推移していった1990年代は、携帯電話とパソコンが爆発的に普及し、IT化が進展した時代。エレクトーンにも最新のデジタル技術が投入され、楽器としての成熟度を高めていきました。
'91年に発売されたEL-90では、各鍵盤の音色に新しい音源システムを採用。リズムの音色だけに導入していたAWM音源(サンプリング音源)とFM音源を融合させ、高品位の音質を実現しました。
MDRを内蔵し、データの記録媒体にフロッピーディスクが使えるようになったのもこのモデルからでした。
'98年に発売されたEL-900では、AWM音源+FM音源の音色に加え、VA(バーチャル・アコースティック)音源による音色を搭載。
さらに、イニシャルとアフターの2つのタッチコントロール機能に加え、鍵盤の水平方向の動きでピッチと音色がコントロールできるホリゾンタルタッチも採用されました。