よみぃ(ピアニスト・作曲者)
よみぃ(ピアニスト・作曲家)
1997年北海道生まれのピアニスト・作曲家。2011年2月にYouTubeチャンネルを開設、同日よりYouTuberとしての活動を開始し、演奏動画や音楽ゲームをプレイする動画を中心に投稿している。
2021年11月現在、2つの公式チャンネルの登録者数合計は220万人を超え、動画再生回数の合計は5.5億回を超える。
このページでは、ムービーの中で語りきれなかったインタビューの一部を紹介する。

J-POPやアニソンの演奏を通して、ピアノの楽しさを知ってもらいたい
- ──ストリートピアノで演奏していて、楽しいと思う瞬間はありますか?
- よみぃ:お客さんに喜んでもらえること、何か反応してもらえることが嬉しいです。お客さんにとっては、僕がクラシックのピアノ曲ではなく、J-POPやアニソンを弾くことで、「この曲をピアノで弾けるんだ」という発見があり、それが楽しさにつながっているのかなと思います。
- ──J-POPやアニソンをピアノで弾こうと思ったきっかけを教えてください。
- よみぃ:先生についてピアノを習っていましたが、子どものころから既存の曲をカバーしたり、ピアノ曲ではないものをピアノで弾いたりするのが面白いと思っていました。その後、インターネットに投稿されている「弾いてみた」動画を見て、自分もやってみようと思いました。当時ピアノであまり弾かれていなかったJ-POPやヒットソングを弾いたり、カバーしたりすることで、ピアノの楽しさを知ってもらいたいという思いもありました。
- ──実際やってみていかがでしたか? よみぃさんの演奏を見ると、いとも簡単に弾いているように思えますが……。
- よみぃ:まず弾きたい曲を聴いて耳コピして、ピアノで弾くためのアレンジ、そして練習をしますが、もともと難しい曲はやっぱり難しいですね。アレンジのアイディアは既にあるピアノ曲から持ってきたりするので、既存の曲を弾き込んだり、楽譜を読み込んだりする必要があると思います。その繰り返しで、だんだん自分なりのアレンジができるようになっていきます。慣れてくると一瞬でできるようになりますよ。
- ──耳コピも、簡単にできるものではないですよね。
- よみぃ:数年間、必死に練習していた時期があるので、決して簡単ではないと思います。ただ、続けていれば必ずできるようになります。練習する過程で友だちに聴いてもらう機会があると、演奏に対する反応がわかるのでなおいいかなと思います。

自分の演奏に喜んでくれる人がいたから続けてこられた
- ──「音楽って面白い」と初めて思ったときのことを覚えていますか?
- よみぃ:小学生のときから耳コピをしていたんですが、みんなの前で弾いてみたら反応が良く、そのとき面白いと感じたんだと思います。やっぱり、誰かに喜んでもらえるのは嬉しいです。僕の演奏に「すごいね」と喜んでくれる友だちがいたことが、その後の活動につながっていると思います。
- ──コロナ禍でライブがほとんどできなくなりましたが、よみぃさんはその状況をどう感じ、受け止めましたか?
- よみぃ:オンラインライブが登場したことが衝撃でした。リアルでなくても、会場で実施するとき以上の多くの人が見てくれることがわかりました。そのうち、オンラインでいい音を追求する人が出始めて、その動きにみんながすぐ付いていったのもすごいことだと思います。僕自身、生の音、録音した音をきれいに配信する方法を研究しているところだったので、オンラインライブについていろいろ考えるいい機会でした。もちろん、お客さんの反応が見られるならリアルライブがいいですが、オンラインライブはひとつの新しい形だと思います。
- ──街頭で演奏するときは、ホールで演奏するときと何が違いますか?
- よみぃ:街頭では周囲の騒音があるので、場所によってはピアノの細かい音が消えてしまいます。ホールでの、音が消えていく瞬間まで聴衆が耳を傾ける状況とは違うので、最初にストリートピアノを弾いたとき、周りの音を意識して弾くことが大切だと思いました。聴衆が僕の演奏に興味があるのか、ないのか、というところも違いだと思います。演奏する場所によるお客さんの反応の違いは面白いです。

AI×人間の連弾など、新しい表現にも挑戦していきたい
- ──これからやってみたいことはありますか?
- よみぃ:AI(人工知能)と人間の合奏に興味があります。先日、ヤマハの「人工知能合奏システム」を体験したのですが、人間が弾いたものに合わせてAIが連弾してくれるんです。決まった音源に合わせて弾くんですが、人間の動きに合わせてAIが変化するので、掛け合いが面白いです。将来的に、人間がAIから音楽を学んだりできるようになれば、より多くの人に音楽をもっと身近に感じてもらうことができるんじゃないかなと思います。
- ──AIの反応によって、よみぃさんが何か新しいものを生み出す可能性もありそうですね。
- よみぃ:AIには、人間にはない挙動があります。人間同士だと相手のことを意識して合わせにいくところがありますが、AIはそうしたことがなく、プログラムに組み込まれた反応しかしないんです。ある意味完璧なのですが、予想外の動きをするところもあり、その予想外が僕にとっては面白いです。

知らない人が足を止め、演奏を聴いてくれるのはすごいこと
- ──色々な場所でピアノを弾いてきたと思いますが、この先、弾いてみたい場所はありますか?
- よみぃ:海の中ですかね。ピアノが鳴るなら弾きたいですが、鳴らないと思うので(笑)、現実的には氷の上、雪の中になるのかもしれません。僕は逆境ほど燃えるタイプなので、過酷な環境で弾いてみたいです。
- ──ストリートピアノを弾いていて、「音楽の力」を感じることはありますか?
- よみぃ:ストリートピアノで演奏する前、電子ピアノを色々な場所に運んで弾いていた時期があります。ストリートピアノが今ほど流行っていないときでしたが、何人かの人がわざわざ足を止めて、僕の演奏を聴いてくれました。嬉しいですし、知らない人がわざわざ時間を使って演奏を聴いてくれるってすごいことだと思います。演奏を聴いてくれた人から「感動しました」との言葉を直接いただいたこともあって、僕の演奏にそこまで感情を揺さぶられたのかと思いますし、「これが音楽の力なのかな?」と感じます。
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