【Z BLOG】三木 俊雄:Harmony of the soul

偶数月の最終木曜日に南青山の「ボディー&ソウル」でやっているフロントページ・オーケストラ。
いつもライブの前日にはセットリストとソロ・オーダーを作っている。以前は多くの小編成のバンドやセッションがそうするように、曲順は当日メモ帳とかお店の紙ナプキンなどに書いていた。もちろんソロ順はその場で。
この「手ぶら感」こそジャズである、と昔は思っていたのだが、ラージアンサンブルにおいてはそれを原因とする僕のテンパる様子がメンバーに対する一種の妨害電波として作用していたようだ。
果たしてセットリストとソロオーダーの配布は絶大な音楽的向上をもたらし「こんな事ならもっと早くやっておけば良かったのに」などと思ったものだ。



そして、ここ数年前から始めたのは、予めセットリスト通りに全てのパート譜を並べておくというもの。これも効果は大きい。
プリントアウトした後はあまり見ることのないパート譜だが、こうやって曲順に並べながら眺めていると改めて気づかされることがある。
その一つが、メンバーが譜面にしている書き込みだ。
段組みやページ送りといったレイアウトを含め読みやすいパート譜の作成にはかなり気を使っているが、サックス以外の楽器を演奏しない僕にとって各楽器のプレーヤーが譜面という情報源から何を求め、どうやって取り出しているのかは非常に興味深いところ。
それらがわかるのがこのプレーヤーによる書き込みだ。
#や♭の臨時記号はこの場合どちらが読みやすいか、ブレスの位置はどこがふさわしいのか…



お陰で僕はおそらく最も読みやすい譜面を書くアレンジャーの一人ではないかと自負している。
そして何より、こういった音楽には直接関係なさそうな事の積み重ねが実は非常に大きなウェイトを占めていることを知った。
プレーヤーは自分が大切にされていることを譜面を通して知ったとき、その能力を最大限に発揮する、つまり「一肌脱いで」くれるものだ。



“True harmony of the music comes from harmony of the soul”



ピアニスト、アレンジャーそしてビッグバンドのリーダーでもあるJason Lindnerの言葉であり僕の1枚目のアルバム「Harmony of the Soul」はここから付けた。



今年最後のフロントページ・オーケストラのライブは12月24日クリスマスイブに南青山「ボディー&ソウル」であります。
混雑が予想されますのでお早めの御予約をよろしくお願いいたします。
http://www.bodyandsoul.co.jp