【Z BLOG】三木 俊雄:フジロック・フェスティバル2017

今年もフジロックに行ってきました。
去年に引き続き、メインステージである「グリーン」のトリ。今年は最終日でビョークの後。
そして今年は僕のバンド、「フロントページ・オーケストラ」単体でのステージもあった。「カフェ・ド・パリ」で、こちらもトリ。

今年のフジロックは去年とは打って変わって生憎の雨模様。「カフェ・ド・パリ」は会場の一番奥にあり、エントランスからは歩いて1時間以上かかる。そこを雨合羽に長靴ではるばる聴きにきてくれたお客さん。

僕らの前は戸川純さんのバンドでツインドラム。ステージの袖から覗いて見たが、耳を破りお腹に響く重低音、「あぁ、確かにこれがロックコンサートというものだ」という強烈なもの。ステージ際まで観客はすし詰めで皆、頭を強く振っている。

この後でやるのか… と一抹の不安もよぎるが、それも一つの楽しみでもある。
このアウェー感に満ちた状況で僕達が普段やっている通りの音楽がどのように受け入れられるのか、日頃ジャズには縁が薄い人たちを60分帰らせないことが出来るのか。

この後のグリーンステージで演奏する「G&G ミラー・オーケストラ」の音楽監督である外山和彦さんによれば、フジロック統括プロデューサーの日高正博氏もその辺は気に掛けていて、PAと照明スタッフに、ジャズという見に来るのではなく聴きに来る人のための音であり照明を、という指示を出してくれていたとのこと。
もちろん、それらがあのタイトな転換スケジュールで完全に満足な状態を作れるとは最初から思っていなかったが、そこは長年やってきたバンド。メンバーそれぞれの中に「鳴るべき音」が鳴っている。

そしてふたを開ければ皆さん真剣に聴いており、かなり静かめのレパートリーの多いセットにも関わらずアンコールも。
今回の反省点としてはアンコールの曲を事前に用意していなかったこと。鳴り止まない拍手の前で譜面を探す、という姿はあまり良いものではない。

フジロックといえばロッカーにとっては夢のステージ。しかしあの天候の中で数万人が熱狂している様を見ると「一体これは何なんだ…」という感じもする。
普段数十人のお客さんの前で演奏することを生業としている身にとっては驚くべき現実だ。しかし、それを実現する仕組みを作るための、ものすごい情熱と努力している様を間近で見て来た。

ひょんなご縁でフジロックに出演することになったが、普段接点のないリスナーにとっても非常に新鮮だったとのこと。多分またやります。