【Z BLOG】菅野 浩:「ポール・デスモンドとチャーリー・パーカー」

皆さまこんにちは、アルトサックスとクロマチックハーモニカ奏者の菅野浩です。

今回は、ポール・デスモンドとチャーリー・パーカーについてお話したいと思います。

チャーリー・パーカー、ソニー・スティット、フィル・ウッズ、キャノンボール・アダレイ、アート・ペッパー、ポール・デスモンド。
僕がこれまでにコピーしてきたプレイヤーはだいたいこのあたり。
最終的によく聴き込んだプレイヤーはポール・デスモンドなのですが、この人は知れば知るほどほど奥が深い。彼の細かい来歴などは置いといて、彼はチャーリー・パーカーの4つ下の歳。
よくもまあ、あの時代にパーカーの演奏を真似る事なく過ごせたものだ。
僕はその精神性にとても惹かれた。
聞くところによると、二人は会えば仲が良く、デスモンドの楽器をパーカーに貸したりもしていたらしい。プレイスタイルこそ違ったものとして存在していたけど、ジャズの世界において二人はとても似た精神性ではないかと思う。
どちらも自分の気持ちに素直で信念強い。
独自のスタイルを終始貫き通した。

パーカーはジャズ界に革命を起こし、追従するフォロワーは多く、今もなお色濃く受け継がれている。
一方のデスモンドは、パーカーの死後、「ダウンビート」誌の人気投票において幾度となく 1位を獲得していた。更には皆さんご存知だろうか、Apple社のiTunesのジャズジャンルでのミュージックビデオのランキングにおいて、ずっと1位となってるのがデイヴ・ブルーベック・カルテットが演奏する「Take Five」なのだ。パーカー同様今でも色褪せずにいる証拠。

ここで疑問に思うことがひとつ。
では何故デスモンドの影響を感じさせるプレイヤーが少ないのか。この日本では僕の知る限りその色を感じるプレイヤーは5人といない。「Confirmation」は吹けて当然でも「Take Five」をさらっと吹ける人は多くはない。

僕なりの見解ですが、デスモンドはコピーをしてそれを吹いてもあのフィーリングを出しながら吹くのは何故だかなかなか難しい。

とゆうか、“普通”無理。

ここで言う“普通”とは、パーカー系列のフィーリングに基準を置くこと。
そう、パーカーのフォロワー達によってそのフィーリングが一般的なものとして認知され、後世の者がジャズを習得していく段階では、それを踏襲して次の新しい事にチャレンジすることが是とされる風潮が、気づかないうちに一般的になってしまったからではないかと思う。
これはプレイヤーサイドの話ですが、リスナーサイドは、先述した通り「Take Five」のミュージックビデオが今でも売れ続けている事を考えると、どうも両者の感覚には乖離があるのではないかと考えてしまう。

僕はパーカー系列とは線を引くことは好きではないし、好んでパーカーの曲も演奏しますが、そこから離れた「デスモンドのその後」的なものとして何か面白いことが出来ないか日々模索しています。そうすることによってジャズとゆう音楽が更に豊かになるその一助となれたら幸せです。


購入直後のピカピカのYAS-82ZSです。