2015年 5月 の投稿一覧

【Z BLOG】三木 俊雄:音楽の行方

クラシック音楽の一つに「現代音楽」というものがある。
「クラシック」という言葉が「古典」という意味なので「現代」とはいかにも矛盾した言い方だ。
そのためTwenty century musicなどと呼ばれたりもするが今はもう21世紀。



バイオリニストの葉加瀬太郎氏が音楽の歴史をレクチャーするテレビ番組のなかで、「マーラーを最後にクラシック音楽が終了した」というような事を言っていた。
なるほど、調性やリズムの前衛度といったスタイルがどうあれ、我々が「クラシック音楽」と認識するのは確かにマーラー以前の音楽だというのはとてもうなづける話だ。
そしてそのマーラーが亡くなってからもう100年以上経つ。
そしてその間、いわゆる現代音楽がその後継としてその役割を果たして来たとは思えない。



ではマーラー以前のスタイルで新たなレパートリーを創る作曲家はいないのか?
もちろんいない訳ではない。ヒンデミットやショスタコーヴィチ、ストラヴィンスキーなどの「新古典派」と呼ばれるものがそうであるが、そういった人々も第二次世界大戦を境に殆ど「終了」してしまった。
そして現在ではそのような作風は映画音楽やいわゆる劇伴あるいはゲーム音楽としてのみ残っているようだ。



ベートーベンやモーツァルトなどの楽曲が何百年も経って今なお演奏され続けている。そのような楽曲はもう今後生まれないのだろうか?
つまり、皆が楽しめるものはもう出尽くしており、それより新しいものは誰も楽しめない、という事なのだろうか。
去年世間を騒がせたゴーストライター問題も、一時は「マーラーの再来」と呼ばれたものの、蓋を開けて見れば「現代音楽」を専門とする人の「内職」であった。「彼の実力からすればあの程度の物を書くのは訳ない事」と業界の内部では言われていたようだが、その実力を発揮するはずの「現代音楽」の分野は極めてマイナーなものだ。



どのようなジャンルの音楽も1の次は2、2の次は3というような発展が続くのは、ある限られた期間の間のみであり、いずれそれらは「終了」するのだろうか。
あるいは、もはや人間が一生掛けても聴くことのできない量の音楽がすでに流通していて、これ以上「新しい音楽」が必要とされる事の無い時代が来るのだろうか。



引越しにともなってCDを整理しながらこんな事をぼんやりと考えるゴールデンウイークでした。

【Z BLOG】中山 浩佑:Elika Fukasawa Orcheastra

4/29(昭和の日)に横浜の赤レンガにあるモーションブルー横浜にて、今テレビや劇伴音楽などで大活躍している若手作曲家。
深澤恵梨香さんのリーダーオーケストラのライブがありました。






二回公演でしたが、毎回満員御礼ですごく盛り上がりました。
深澤さんは僕のプロジェクトでもアレンジャーとして関わってくれています。本当に優秀で、面白いアーティストです。



そんな彼女のリーダーオーケストラ。
まず目を引くのが出演ミュージシャンの豪華さです。



深澤恵梨香(Compose,Arrange,Conduct)
木幡光邦、高瀬龍一、中山浩佑(以上tp)
鍵和田道男、山城純子(以上tb)
小池 修、竹野昌邦(以上sax)
小林豊美(fl)
桃原健一(ob)
白石幸司(cl)
井上陽介(b)
佐藤雄大(p)
加納樹麻(ds)
伊達 弦(per)



牛山玲名、中島優紀 、田島華乃(以上1st vln)
越川 歩 、山本理紗(以上2nd vln)
松本有理、山本法子(以上vla)
関口将史(vlc)



どうでしょうか?
音楽ファンなら、誰もが知ってる様な素晴らしいミュージシャンばかりですよね。
しかも編成が面白いです!
こういう人達が、彼女の音楽に共鳴して集まっているという段階で、彼女の素晴らしさを感じさせると思いませんか?
実際に彼女の音楽は他にあまり類を見ないサウンドだとおもいます。



今回はライブタイトルが
Spring Special Concert! ~ EFO plays “FUSION”
ということだったので、マニアックな物から、有名楽曲まで彼女の音楽で作られたステージでした。
どういうサウンドかは、ぜひ次回のErika Fukasawa Orchestraの公演に是非足を運び、体感しにきてください!!
そしてモーションブルーの皆さん。ありがとうございました!!







また次回。

【Z BLOG】フジイ ヒロキ:ヤマハセクション!





4月26日(金)は江古田のバディというライブハウスで、ジャガーノート・ビッグバンドのライブでした。



全曲藤崎邦夫さんの卓越したアレンジで、決して簡単とは言えない譜面なんですが、
それを当日のリハーサルのみでこなしてしまう凄腕メンバーが揃っています。



前回のブログで、僕がいかにしてプロになったかを書かせていただいたのですが、
今から16年前の19歳の時、初めてプロのステージを踏ませていただいたのが、このジャガーノートなんです。



http://juggernaut.tokyo



当時のリードトロンボーンは片岡雄三さんで、出来ない僕のために、全体リハの後も開場時間まで、セクションでの合わせをやって下さいました。
ある意味「現場で超実践的なレッスンを受けていた状態」な訳でして、その時の経験が今の自分の活動の役に立っている事は間違いありません。



今回ご一緒させていただいたトロンボーンセクションは、リードが三塚知貴さん、(セカンドは僕)、サードが高井天音君、
ベーストロンボーンが堂本雅樹さんで、4人ともヤマハユーザーでした!(4人ともメガネユーザーでした。笑)



16年経ってもまだまだ未熟、むしろ当時よりも課題がたくさん見付かるものです。
課題に気付けるようになった分だけ上達はしているのかも分かりませんが、一生勉強ですね、、、



JN-2.jpg

【Z BLOG】中山 浩佑:マイブーム2

以前のブログでマイブームでアンブシュアトレーニング器具「P.E.T.E.」を紹介致しましたが、今日はプレイヤーを紹介したいと思います。
すごく有名な人なのに、意外と?しらない人もいるそうなので、是非ここで覚えて行ってください。



僕のアイドルトランぺッターの一人でもある人です。
その名はアル・ハート(Al Hirt)さんです。



1922年11月7日。アメリカ・ニューオリンズ生まれで、ディキシーランドを代表するジャズ・トランペット奏者です。
惜しくも1999年に他界されていますが、近年で最も有名なのはこれだと思います。
映画「キルビル」でも使用された「Green Hornet」です。
https://www.youtube.com/watch?v=Ezl0WiW_kyo



そしてこの曲も有名ですね。
もしかしたらどこかで聴いた事があるかもしれません。
「Java」
https://www.youtube.com/watch?v=ayRJrLNCHns#t=56



そして僕が大好きな曲がこちらです。
https://www.youtube.com/watch?v=v3mGprqRi-0



本当に素晴らしい演奏ですよね。キラキラしていて、尚かつ歌い上げていて本当に心に来ます。
そして歴代トランぺッターはみんな演奏しているこの名曲。
https://www.youtube.com/watch?v=ctNU-Wm51EA



本当に自由度の高い、素晴らしい演奏です。
もし興味もっていただけたら、これを機会に沢山調べてみてくださいね!!
それではまた次回。

【Z BLOG】三木 俊雄:コミュニケーション能力

仕事帰りにお腹が空いたので、浅草の寿司屋に一人で入った。
寿司屋といっても辛うじて廻っていないチェーン店。
店内はひどく混んでいて、僕は諦めようとしたところ、一人なら空いているとのことでカウンターに案内されたのが奥の端から二番目。
隣の一番奥には若い女性が一人で呑んでいる。おそらく二十歳代だろう。



この時点で既に難易度高し。
会釈の一つもするべきなのだろうか?



以前、もっとちゃんとした寿司屋で似たよう事があり、思い切って話しかけてとても楽しかった事があったのだが、
いや、こういうお店ではそれも如何なものか。
しかしそれにしてもこんな時間に一人でイカ刺しをツマミに呑んでいるってどういうことだ?
いや、どうだっていいに決まっている。大きなお世話だ。



店員によって酒がつがれ、お通しが出てくる。
チェーン店とはいえ、寿司屋でスマホをいじるのも無粋なので上着にしまってあるが、やはり何とも手持ち無沙汰だ。
当然向こうは何とも思っていないのだから、こっちも普通にしていればいいということぐらいアタマでは分かっているのだが、さてどうしたものか。



こういう時に何の下心もなくサラッと「美味しそうですね。僕もコレ!」とか言える人を心底羨ましく思う。
そういうミュージシャンは僕の周りにも多く、直ぐに誰とでも、例えば旅先で入った食堂のお姉さんとも打ち解けたりする。



僕は男女共学の学校に通っていたし姉もいるので、女性にどう接したらよいのか分からない、という訳ではないはずだ。
しかし例えば演奏においても共演者が女性の場合、「ここは一つ、いい所を見せてやろう」などと考えて自滅する事がまま有る。
実にバカバカしい。



そのくせ「女性は毎日忙しくても、ちゃんとお化粧とかして大変だね」とか「あのプラスチック感漂う巨大な付けまつ毛って何なの?」といった無神経な事を平気で言ってしまったりする。
この女性に対する屈折した心理はどこから来るのか?



「あぁ、アナタ、よっぽどモテなかったのね」



多分この一言に集約されているのだろう。

【Z BLOG】フジイ ヒロキ:プロへの道





Zブログの執筆を担当させていただいてから1年が経過したのですが、今年度も書かせていただける事になりました。
皆様、引き続きよろしくお願い致します!



さて、新年度と言えば、入学や入社など、新たな節目を迎える方も多いのではないでしょうか?
電車や街中で「明らかに社会人1年生だな」という方を見かけると、自分もいろいろとその頃の事を思い出しますね。



そんな訳で、新年度の一発目のブログは、「僕がいかにしてプロになったか」を書いてみたいと思います。



僕がトロンボーンを始めたのは、大阪の中学校の吹奏楽部です。
中2の時、東京に移ったのですが、その転校先の小平第六中学校が全国大会にも出場している強豪校でした。
顧問の緒形まゆみ先生や、金管を教えに来られていた世界的ユーフォニアム奏者の外囿祥一郎先生の指導のおかげで、
すっかり吹奏楽やトロンボーンの魅力にはまり、プロを志すようになったのです。



最初は芸大に入り、オーケストラプレイヤーになりたいと思っていたのですが、
高校1年生の時、ジョージ・ロバーツ氏というアメリカの伝説的なバス・トロンボーン奏者
(スタン・ケントンなどの有名ビッグバンドや、ジョーズや未知との遭遇などの映画音楽、フランク・シナトラのバックバンドなどで演奏)
との出会いがあり、彼のフィールドである、ジャズやスタジオ・ミュージシャンの世界に憧れるようになりました。
トップの写真は、その頃日本で共演させてもらった時のモノです。もはや別人(笑)。



芸大には「行きたかった」というよりは、ただウチが貧乏で、親から「学費の高い私立の音大はダメ」と言われていただけだったので、高校3年生の時(実際はセンター試験の5日前です。笑)に、



「将来アメリカに行きたいから、芸大の分の学費は置いといてくれ!それまでは日本でバイトしながらジャズの勉強をする!」



と言って、受験を放棄してしまいました。



ちなみにもう一人のトロンボーンのブロガーの朝里勝久氏はその頃の友人で、ちょうど僕らの付き合いについてブログに書いてくれています。
もう20年なんですね(こうしてその頃からの仲間がお互いプロでいられるのは凄い事で、とても嬉しい事です)。



http://jp.yamaha.com/sp/blog/z_express/6444/



当時の高校生はまだ携帯電話を持っていなくて、家の電話にかけていたのですが、
「オレ、芸大受けるのやめるわ。」と朝里君に話した時、電話の向こうで無言になって固まっていたのを覚えています(笑)。



今から思うと、自分でもよくこんな無鉄砲な事を考えて実行したものだと恐ろしくなりますね。



その後、日本を代表するジャズ・トロンボーン奏者の向井滋春さんや村田陽一さん、片岡雄三さん、中川英二郎さんなどのレッスンを受けたり、ライブに通ったりしていたのですが、
19歳の時、片岡雄三さんに「ジャガーノート」、中川英二郎さんに「エリック宮城EMバンド」に声をかけていただき、初のプロのステージを踏む事となりました。
向井さん、村田さん、片岡さん、中川さんのような超一流の方(他にもたくさんお世話になっています)と10代の頃から関わらせていただけたのは本当にラッキーだったと思います。



とはいえ、やはりデビューが早過ぎて実力不足だったのは自分でも感じていたし、
そんな中でも忙しくさせていただいていた事で、高校生の時に思い描いていた「アメリカに行く」という夢を忘れかけていたので、
一度日本でのお仕事に区切りを付け、その後渡米する事になります。



ジョージ・ロバーツ氏との出会いや、アメリカでの経験などは、また改めて書きたいと思います。
僕の破天荒な人生計画は真似しない方が良いかも知れませんが(笑)、少しでも若いプレイヤーが「夢を持つ」手助けになったら嬉しいと思っています。
もうちょっと突っ込んだディープな内容は、「音大では教えてくれないシューカツのはなし」というタイトルで、僕のブログの中にも書いています。興味がある方は是非読んでみて下さいね!



http://hirokifujii.com/career



【Z BLOG】中山 浩佑:広島

みなさん。新たな年度が始まりましたね!!
これから新たな環境に挑戦して行く人たち。そして、はじめて後輩を持つ様になる人たちもいると思います。
はじめてのことってワクワクするのに、すごく怖いですよね。
僕もそういう経験は毎回どきどきしてます。
でも、何が起こるか分からないからこそ、億劫にならないで、新しい環境を楽しめる様にしてくださいね!!
応援しています^^



さて、今日は世の中がフレッシュさに溢れている中、広島に来ています。
今日は広島学園中・高校の吹奏楽部のゲスト演奏で定期演奏会に出演します。







ちょくちょく色んな学校に呼んで頂ける機会がありますが、僕が中学生、高校生の時はどうだったかなー?といつも思い返しています。
そして、僕が憧れたエリックさんの姿がいつも僕の脳裏に焼き付いているので、
僕も彼らのヒーローになれるように頑張らないとなーといつも気合いを入れて、パワーを貰っています。



音楽の仕事をしていると色んな所に音楽が僕を連れて行ってくれます。
その分いつも初めての事ばかりで、どきどきします。
でも、この環境を楽しんで生徒のみんなと一つの音楽を作れる喜びを噛み締めて、音楽をお客さんに届けたいと思っています。
しかも今日はなんとプログラムで僕のオリジナルを演奏してくれます!!
今からワクワク、ドキドキ。
自分の音楽がこうしていろんな人の耳に届く事も非常に嬉しいです!!
感謝。



そしてもう一つ感謝が。
初めて来た学校ですが、なんと僕が一昨年書かせて頂いた「初級脱却」という本を先生や生徒の皆様が口コミで持っていてくれて、サインを書かせて頂きました。
ほんと感激でした。
今日も頑張ろうと思いますー!!それではいってきます。

【Z BLOG】三木 俊雄:カラオケと音痴

それ程大きな駅でなくとも、駅前に見かけるのがカラオケ店。
多くの人がこのカラオケを通して「歌を歌う」という能動的な音楽の楽しみ方をしている。
僕はカラオケをしたことがないので、詳しい仕組みは知らないが、歌う本人に合わせてキーが変えられるようだ。(テンポはどうなんだろう)



しかしよく考えてみれば、譜面を見ずに聴き覚えた曲を自分の歌いやすいキーに移調して歌う、ということはかなり音楽的に高度な作業である。
つまり、それは決して耳で聴き覚えた記憶をそのまま再現しているのではない。
メロディを移調するということはトニックがどこにあるか、つまり調性を把握しいるということであり、且つそのメロディがトニックからどれ位の高さにあるのか、つまり相対音感を持っているということである。
もちろん歌っている本人はそういったことを意識している訳でも、また人に説明出来る訳でもない。
しかしその相対音感を駆使して記憶したメロディを違うキーに再構築して歌い、楽しむ。



全く専門的な音楽教育を受けていなくても、人間は元々かなり高度な音楽的能力を持っているのだ。
いや、だからこそ音楽が人類にこれほどまでに普及し愛されているのだと言えよう。



そしてこの能力の欠落した、あるいは著しく劣った状態を「音痴」という。
本来はイントネーションを外すことを指すが、「リズム音痴」に始まり、「味音痴」「方向音痴」「機械音痴」…音楽に限らずダメなものは全て「音痴」という訳だ。



どうやら音を外すことはそれ程までに罪深いらしい。
しかしこれも逆に言えば、それ程までに人類は音楽を大事にしているということだろう。

【Z BLOG】田中 充:ミツルジルシ、ライブ

僕のバンド、ミツルジルシでライブやります!
2015/6/14(日)13:00-
国分寺ギブハーツ(http://give-hearts.com/) 042-328-4316



野呂愛美(vo)
田中充(tp)
中村佳奈子(p)
永見寿久(b)
宮野大輔(d)



僕のオリジナル曲やジャズスタンダードにじっくり取り組もう、と結成したこのメンバー。
ライブの数は少ないですが、着々といいバンドになってきました。
みんなで集まってリハーサルをするときは、色々とああでもないこうでもない、とアイデアを出し合いながら、
そしてその後はみんなでご飯食べたりCD聞いたりしてまたああでもないこうでもないと話しながら数年やってきました。
そんな成果が出るライブになればいいなと思っています。