2016年 7月 の投稿一覧

【Z BLOG】三木 俊雄:フジロック・フェスティバル2016 その1

7/22,23,24の3日間、国内最大級のロックフェスティバル、「フジロック・フェスティバル2016」が新潟県の苗場スキー場で行われた。
今年は20周年ということで統括プロデューサー日高正博さんの発案のもと、スペシャルプロジェクトが組まれることになった。

日高さんのアイディアはグレン・ミラーの美しいサウンドをロックやスカのリズムに乗せて若いオーディエンスに伝えたいというもの。
最も客数の多い土曜日のトリにフジロックの中でも最も大きいグリーンステージで行う、「グリーン&グレン」ということで、このプログラムはG&G.Miller Orchestraと名付けられた。
リズムセクションはLAのロカビリー・スカバンド、”Jump with Joey” 僕はフロントページ・オーケストラのホーンセクションとともに、シンガーはエゴラッピンの中納良恵さん、サニーデイ・サービスの曽我部恵一さん、そして加藤登紀子さんが参加。マエストロ外山和彦さんのアレンジと指揮のもと、グレン・ミラーからビートルズ、忌野清志郎までのオールディーズ・ナンバーをビッグバンドでやることになった。

今回、バークリーの先輩で僕と同じ尚美学園大学で教鞭を取るアレンジャーの外山和彦さんからお声を掛けて頂いたが、正直ビックリした。
こんな事を言っては「だからお前はダメなんだ」と言われるかも知れないが、僕の音楽は野外で数万人の聴衆を熱狂させるものではないと思う。
しかしその後、外山さんと何度も話し合い、日高さんともお会いして彼の想いとそのアイディア、そしてフジロックの歩みを聞かせていただき、結局ホーンセクションとして参加することになった。

フジロックには大小様々なステージがあり、新人向けの小さなステージでもそこに出演するのは大変なことだという。当然グリーンステージに、そして土曜日のトリに出演するというのはとても凄いことだそうで、カミさんの幼稚園のママ友もビックリしていたらしい。
僕は仕事がら朝は家にいるので幼稚園に息子を送って行くこともあり、周りのお母さん方からは「〜君パパは何してる人なんだろう」と多分思われていたので、その点はようやく肩身の狭い思いをしなくても済みそうだ(笑)

【Z BLOG】中山 浩佑:『レコーディング仕事&ライブ&ドラマ』

さて、先日某Rec仕事をしてきました。
最近同世代のミュージシャンの仲間と、一緒に仕事させてもらう機会に恵まれ、また刺激を貰っています。

こんなメンバーで録音でした。

昨年、4Starオーケストラというゲーム音楽を演奏するオーケストラをやりました。
そのメンバーでの新しいお仕事でした。
そしてこのバンドで8月にBillboard Tokyoでライブが決まっています。
また一緒に音を出せるのが楽しみです。

そしてまた別現場で久しぶりにこのお方と。

久しぶりにご一緒させて頂きました。
二人でCMのRecで、ダビングしました。
息ぴったりであっという間に終わってしました。
また放送されたら紹介しますー!

そしてそして、先日発売された関ジャニ∞さんのライブDVD。
『元気が出るLIVE』に出演しています。
昨年の12月から始まったツアーに同行していました。
もしこのDVDを手に入れた人は探してみてくださいねー!

そしてそしてそして(笑)、矢沢永吉さん率いる『Z’s(ゼッツ)』のコンサートにもホーンセクションとして参加させていただきました。
素晴らしい経験をさせていただきました。

さらに。フジテレビのドラマ『Our House』に素晴らしいメンバーに混ぜていただきながら出演していました。(過去形)


結構気づいてくださった方も多くいらっしゃまして、人に会うたびにドラマ見ました。と話しかけてくださったり、直接連絡頂いたりしました。

ありがとうございました。

また紹介できる仕事があったらしていこうと思います!
また次回!!

【Z BLOG】吉田 佐和子:楽器に名前をつけていますか?-楽器との対話

中学校や高校の吹奏楽部へ指導へ行くと、楽器に名前をつけている生徒に出会うことがあります。

男の子だったり、女の子だったり。
日本人だったり、外国人だったり。

他に持っている楽器や、前に持っている楽器と姉妹だったり、兄弟だったり。

色んな名前がついてるんですよね。

私は楽器に名前をつけるのは何だか気恥ずかしくて、未だに自分の楽器に名前はつけられないのですが、それもありだなぁと思った出来事がありました。

楽器を持つと、その瞬間にどこが最適の状態でないかということが分かります。

その時に楽器から伝わってくるものが、先日、まるで楽器が喋っているように感じたのです。

『ここのキィがもう限界だよ』

とか

『無理なく吹けるのはあとこれくらいの期間だよ』

みたいな感じで楽器が話しかけてくるんですよね。

そう感じてから『楽器も1人の人間』なんだなぁ。。

と思ったりして、それなら名前をつけるのもアリだなぁ〜と感じたのです。

楽器との対話はいつも新しい発見があり、自分の表現の幅が更に広がる可能性を感じます。

ほんの少し変えるだけで大きな変化が起こることも多々あります。

いつもヤマハの技術者さんを通して、楽器と対話をするこ時間は、いつもドキドキする時間です。 

【Z BLOG】フジイ ヒロキ:「ビッグバンドでレコーディング」

先日ビクターのスタジオでレコーディングのお仕事があったのですが、僕的にはかなり久々のフルバンド編成(アルトサックス2、テナーサックス2、バリトンサックス1、トランペット4、テナートロンボーン3、バストロンボーン1、ピアノ、ギター、ベース、ドラム、ボーカル)でした。

こういう編成が少なくなってしまったのは、大きく分けて以下の3つ理由だと思います。

1.景気の悪化で予算をかけられない

2.ビッグバンドのようなサウンドが一般にはあまり求められていない

3.テクノロジーの進歩により、多重録音が可能になった(結果、予算も抑えられる)

ジャズやビッグバンドが好きな人から見ると、少し寂しい話ですよね。

とはいえ、ある程度は時代の流れで仕方ないと思うし、「使えるテクノロジーは使う」というのが僕の考えです。実際僕がリリースしたCDの7曲目の「You’ll Never Walk Alone」はビッグバンド編成のアレンジなんですが、サックスは石川周之介さん(http://shumusic.net/shumusic/Home.html)1人で5パート、トランペットは織田祐亮君(http://www.tri4th.com/)1人で4パート、トロンボーンは僕が1人で4パート重ねて、自宅スタジオで録音しています。

おかげで、僕のような個人でも、スポンサーやレーベルなしで制作する事が出来ました。

http://hirokifujii.com/cd

「You’ll Never Walk Alone プロジェクト」については以前のブログ(http://jp.yamaha.com/sp/blog/z_express/7273/)でも触れさせていただいていますが、結果ここから「生で演奏する輪」が広がって来ているので、テクノロジーには頼りつつも、生演奏の良さを伝えていく事には貢献出来ているかと思います。

http://hirokifujii.com/youll-never-walk-alone-project

8月には、支援をさせていただいている岩手県大槌町で、地元の高校生たちと、9月には、盛岡で行われる「いわてジャズ」というイベントで、やはり被災地である大船渡市のアマチュアビッグバンドなどと一緒に「You’ll Never Walk Alone」を演奏させていただく事になりました。

特に「いわてジャズ」の方は大きなイベントで、国内外のゲストミュージシャンも出演されるようです。東北の方もそれ以外の方も、是非足を運んでいただきたいと思います!

http://www.iwate-kenmin.jp/archives/2932

【Z BLOG】中山 浩佑:最近感じること。

皆さん、こんにちは。こんばんは。
いつもブログを見ていただきありがとうございます。
偶数月で更新していますが、一ヶ月空いてしまうと色々な事が起きすぎて何からご紹介しようか悩みます(笑)

それで今回書こうと思うことは、エンタメの世界の人間として必ず思う事は
『生で色んな事を感じ、その場に足を運ぶ事の大切さ。面白さ』
を特に感じた月だった気がするので、今回はそれについて、自分の内心的な部分を書こうと思います。

今世の中はインターネットの普及により、いろんな所で気軽に素晴らしい物に触れやすくなりました。
しかしそんな中で、なぜライブや観劇にいった方がいいのかな?とふと考えます。

一つは、演者のエネルギー、空気を直に感じる事ができるから。
大勢の人と、演者との真剣勝負を楽しめるから。
その時間はそれだけに集中して楽しめるから。
ライブでその空気を感じることで、多くの情報を得ることが出来るから。
そして、それを感じた時に具体的ではなくてもいいから、何か新しい刺激とか、改めて思う面白さとか、技術的なことだったり、感覚的なことだったり様々ですが、なにかキャッチ出来たことが素敵だと思いますし、出来なくたっていい。
それが日々の原動力とか気付きとか、ストレス発散だったり、疑似体験できたりとか色んなことになると思います。

昨年、僕が役者、演奏者として舞台に立たせていただいた時に、ある大御所さんにこんな言葉をかけて頂いたことがあります。
『なんでも一流を知ること。とにかく一流と言われるものをジャンルの垣根なく知ることが大切。自分の好きな音楽だけでなく、舞台や、食べ物など、ありとあらゆる物で、触れられるもの。触れられるチャンスがあるものは、全て知りなさい。』
という言葉を頂きました。

これってなにか志している人からすると、すごく当たり前に感じるけど、難しく、具体的ではないものですよね。
でもそういう考え方ができるから、ここにこの人は今でも立ててるんだろうと思いました。(もし上から目線の言葉に聞こえたらごめんなさい。尊敬の意味で言っています。)
それは、別に舞台に立つ人だからそういう風にしないといけないという訳でなく、人生を豊かにしてくれる事でもあるんだと気付きました。
そして、それはどんな世界の人からでも、一流と呼ばれる人から聞こえてくる言葉だと思います。

それから特に意識して僕は色んな良いもの。良いと言われている物に以前よりさらに垣根なく楽しめるようになったと思います。
楽しむと同時に自己投資、自分の勉強の為にもなるので、時間がある時は色んな物を感じに行くようになりました。
前よりも楽しみ方もわかってきているような気がします。
特に仲間の出演しているステージを見ると刺激を貰えるし、知らない人だったとしても、素晴らしい物に触れて、素直に刺激をもらうことが出来る幸せを感じます。

今より若い頃は、良いステージを観に行ったらそれだけ自分の栄養にしないといけない!という脅迫概念にも似た感覚を持つときがありました。
しかしそれはある意味で間違っているのかもしれないと思います。

自分の感性を磨く。アンテナを広く持てるようにすること。
そういう事も大切だと思います。

何が言いたいのか?という事ではなく、色んな目線から物事を見た時に、またその面白さに気付くことが出来ると思ったのでした。
すごく有意義な時間を持つことができる様になり、より周りへのリスペクト、感謝が増す様になりました。

そんな事を感じた月だったと思います。

皆さんも色んな事を楽しむ嗜好として、果敢に色んな物を感じてみてくださいね。

それではまた次回。

【Z BLOG】吉田 佐和子:曲の創り方

年間通して色んな本番がありますが、5月に行ったフルートの関井うららちゃんのバースデーライブ&パーティーはとても思い出に残る良いライブでした。

このライブの開催にあたり、彼女からの依頼を受けて新曲を書き下ろしました。

曲を書き始める時って色んな始め方があるんですが、色々と迷った末に『彼女へのメッセージを音楽で表現しよう』と決めました。

私と彼女は同じ年。
伝えたいメッセージについて、色々考えました。

『これからも頑張ってね』という意味を込めた応援歌…?
それもいいけれど、『頑張って』と言わなくても彼女は頑張っているし、何だか違うなぁ。と。

あぁでもない、こうでもないと色々考えた時に思い浮かんできた言葉がありました。

それは、『自由に生きて欲しい』という思い。

その思いから、鍵盤の前に座って

『この12音の中で一番自由な音ってどれだろう?』

と考えました。

それぞれの音を弾いて、そこで感じる音を確かめていき、自分が『自由』を感じる感覚と音が唯一一致したのが『ラ』の音でした。

そこから、まずは『ラ』から始まるサビを作り、お客様も一緒に口ずさめるような曲になるように、なるべく分かりやすい旋律に。実際、ライブでは皆さんと一緒に歌うことが出来ました。

さて、こんな経緯で曲が誕生したわけですが、タイトルを決めなければいけません。

自由に生きて欲しい。。

その思いは『人生を生きていく中で色々と迷うこともあると思うけれど、いつも自分が決めた『答え』を信じて自由に歩んでいって欲しい』という気持ちからきていたものでした。

なので、新曲の名前は『Answer』と名付けることにしました。

この曲に込めた思いや経緯をMCで話していた時に彼女が泣いてくれたので、個人的にはとても嬉しかったです。

曲を生み出すという行為はなかなか大変ですが、やはりお客さんや依頼者の方が喜んでくれているのを見るととても嬉しい気持ちになりますね。

【Z BLOG】フジイ ヒロキ:「シルク・ドゥ・ソレイユ」

先日、シルク・ドゥ・ソレイユの「トーテム」というショーを観て来ました。

ご存知の方も多いと思いますが、シルク・ドゥ・ソレイユはカナダのモントリオールに本社があるサーカスカンパニーです。フロリダのディズニーワールドやラスベガスなどには、100億円規模の専用シアターがあり、そこでしか観られないショーを上演、それとは別に、いわゆるサーカス的な、テントで(といっても凄い設備ですが)世界中を回って公演するタイプのショーがあります。
https://www.cirquedusoleil.com 

演者たちは、元オリンピックのメダリストだったり、中国の雑技団のような人たちで、技術的には超ハイレベル。さらに芸術的な要素がプラスされ、五感で楽しむ事が出来ます。

僕は留学中、ラスベガスで最もロングラン上演されている「オー」というショーを観て以来、その感動が忘れられず、帰国後は日本で行われた全てのショーを観ています。

シルク・ドゥ・ソレイユのショーは音楽も生演奏で、やはりハイレベルなミュージシャンが揃っているのですが、その事はあまり知られていないかも分かりません。

トロンボーンは僕の知る限り、ラスベガスの常設ショー「ズマニティ」と、サーカスタイプの「クーザ」というショーに入っているのですが、どちらにも友人がいます。
ズマニティには、ラスベガスの学校のビッグバンドや吹奏楽のクラスで一緒にプレイしたネイト・キンボール(http://www.natekmusic.com/)、クーザは日本ツアー中に友達になったジム・ラッツ(http://www.jimlutzmusic.com/)がいました。2人ともとても素晴らしいトロンボーン奏者です。

今年3/11にリリースした僕のリーダーアルバムには、彼ら2人にも参加してもらう事ができ、作品のクオリティーを上げてくれました。

http://hirokifujii.com/cd 

恐らく日本人名義のジャズのアルバムで、シルク・ドゥ・ソレイユのミュージシャンが参加しているのは僕の作品だけではないでしょうか。
日本でも、ミュージカルやJポップのアーティストのサポートバンドの中に素晴らしいジャズミュージシャンがいますが、アメリカもそれは同じ。アンディ・マーチンやワイクリフ・ゴードンなどの他にも、優秀なトロンボーン奏者がいる事を、少しでも日本の方に紹介出来たらと思っています。

(※上の写真がネイトと当時ののビッグバンドクラスのトロンボーンセクション、ゲスト講師のジグス・ウィグハム氏。下の写真がジム。シルク・ドゥ・ソレイユの楽屋に遊びに行った時です)

【Z BLOG】三木 俊雄:「終電まであとちょっと」

少し前、神田岩本町のジャズクラブ「Tokyo TUC」http://www.tokyotuc.com 
でライブがあった。
場所は都心ではあるが周りはアパレル関係の問屋街なので夜間の人通りは多くない。よっていわゆる「一見さん」のお客さんは少なく、事前に予約をしたお客さんがその大半を占める。
そしてこの「TUC」、ダウンビート誌の「世界のジャズクラブ100店」に南青山の「ブルーノート東京」http://www.bluenote.co.jp 
や「ボディー&ソウル」http://www.bodyandsoul.co.jp 
などと共に数少なく日本から選ばれたお店である。
ブッキングから店内の内装、テーブルの配置、メニューなど、とても特色のあるお店だが、特に特徴的なのはその終演時刻。「TUC」の終演時刻は22時と、都内のジャズクラブの中ではおそらく一番早い。
マネージャーの田中紳介氏によれば「うちはこの場所柄、飲み屋さんではないのでライブが終わったら早く帰りたいというお客様が多いんですよ。遠くから来られる方も10時なら何とか日帰りも可能ですしね」

かつてジャズクラブといえば終演時刻は大体23:30が一般的だった。アンコールなどが盛り上がれば24時近くになる事も。
そのため当時は終電の接続を逃し、池袋から3駅ほど歩いて帰ることも少なくなかった。
当然お客さんはタクシーで帰ることに。
景気の良かった頃は「せっかくジャズのライブを聴いたあとに蛍光灯の点いてる満員電車なんかに乗れるか」という人も結構もいたものだ。そしてまた、いわゆるジャズクラブが儲かっていたのもその時代。

しかし今はそんな時代ではないのは明らかだ。
そんな中でお客さんからよく聞くのが「もう少し早く終わってほしい」というもの。
ジャズライブのセカンドセットの後半といえば一番のクライマックス。そんな時に電車の時間を気にするのは何とももったいない話。腰をかがめて出口に向かうお客さんには演奏するこちらも申し訳ない気持ちになる。

もちろんジャズクラブの開演、終演時刻はそれぞれの立地、客層、コンセプトによってそれぞれの最適解があり、それを店側も求めて試行錯誤している。
僕のバンドが偶数月の最終木曜日に出演している「ボディー&ソウル」もかつては23:30終演だったのが今では23時前に終わる。土曜日はさらに1時間早い。欲を言えば後もうすこし早ければ終演後、余韻の一杯を楽しむこともできるだろう。

随分前からライブのあり方として、ステージの構成も2回、あるいは3回が良いのか、それぞれ入れ替えにした方が良いのか、いや、そんなかしこまった大層なものではなく、居酒屋のようにフラッと立ち寄れるのが良い、など色々な意見がある。

「ジャズクラブは何となく敷居が高く行きにくい」という話はよく聞くし、そのための試みもされているとは思うが、ジャズクラブというのはやはりリピーターで成り立っている業態。
この場所にまた「行きやすい」のはすなわち「帰りやすい」ということだと思うのだが。

【Z BLOG】三木 俊雄:Nearness of You : The Ballad Book

今は亡きマイケル・ブレッカーの2001年の作品。

彼はジョン・コルトレーン以降、ウェイン・ショーター、ジョー・ヘンダーソンの次の世代として最も影響力のあるスタイルを確立したテナープレーヤーだ。
そして彼はこの時期、自身のルーツとしてのコルトレーンを意識したアルバムを作っている。この一作前の “Time is of the Essence ” ではエルヴィン・ジョーンズとの共演を果たし、本作はバラード集で男性ボーカルもフィーチャーしている。

コルトレーン唯一のボーカルとの共演である “John Coltrane & Johnny Hartman”
ここでのコルトレーンはやはり歌の伴奏は慣れていないようで、ソロ以外のオブリガートは極端に少ない。
しかしこの時代のステレオ録音は左右がかなりハッキリ分離しているので注意深く聞いてみると、彼はマイクに拾うか拾わないかの小さな音で躊躇いながら吹いては止めているのが判る。
まぁ、その初々しさも含めて名盤であり、僕も大好きだ。

しかし、それに比べればこのマイケルのアルバムにおけるジェームス・テイラーとのそれはどうだろう。正に百戦錬磨の経験とセンス溢れる才能のなせる技、と唸らずにはいられない。

マイケルはインタビューで「今までやったポップスのスタジオセッションで最も気に入っているものは?」との問いに、「今まで数多やった、そのどれもが思い出深いものだけど、この世界で初めて僕に仕事をくれた人、と言う意味でその質問にはジェームス・テイラーと答えることにしている」と語っていた。
そしてマイケルは彼をこのアルバムに招き、そのトラック “I don’t want to be lonely tonight “はグラミー賞を受賞した。

ジャズ評論家の中川ヨウさんと話しをしていて僕がこのアルバムが好きだと言ったら、彼女は「思い出すと悲しい気持ちになるからあまり聴けない」とのこと。とてもよくわかる。

マイケルのアルバムはどれも素晴らしいが、一枚選べと言われたらこのアルバムを挙げるだろう。