2017年 3月 の投稿一覧

【Z BLOG】中山 浩佑:「C&K」

みなさんこんにちは!
以前、ブログでも書かしていただきましたが、昨年の夏に出演した。
C&K「地元です。地元じゃなくても、地元です。今度は野外でワンマンです。in 海の中道海浜公園」のLIVE DVD&Blu-rayが発売されました!!
これに僕もAKB55(adult kurimoto band average 55)のメンバーとして出演&トランペット演奏しています。
しかも素晴らしいことにオリコン音楽DVDウィークリーランキング第一位に輝いたそうです!!
すごいです!!おめでとうございます。
あの時の盛り上がりや、温度、景色を思い出す素敵な作品になっています。
C&Kのお二人の素晴らしい歌唱力と、めっちゃかっこいいバンドの演奏をぜひ楽しんでください!!
スペシャルゲストや、ダンサーさんたちの熱いステージも満載でめっちゃかっこいいですよー!!
是非チェックしてみてください!!

https://c-and-k.info/contents/71082 
トレーラームービーもあるので見てみてくださいね!!

そしてちょうど節目ということで、昨年から一年間、制作で関わってきたテーマパークのショーが無事千秋楽を迎えることができました。
こちらも世界一という賞を掴み取ることができました。
本当に一年間通してなくてはならないキャストの皆様。そして陰ながらサポートに尽力してくれたスタッフの皆様。関係者の皆様。
本当にお疲れさまでした。
そして楽しんでショーを愛してくれたお客様に感謝。

本当に沢山の尊敬する素晴らしい仲間たちとの出逢いを頂きました。
また一緒に面白いことが出来ることを楽しみにしています。

それまではまた勉強ですね!!
人生死ぬまで勉強^^

これからももっともっと音楽も演奏も楽しんでいこうと思います。

また次回!!

【Z BLOG】三木 俊雄:追いコンの帰り道に

少し前に現在マリア・シュナイダー・オーケストラなどで活躍するアルトサックス奏者Dave Pietro 氏が行なったワークショップの通訳をした。

彼の言葉で非常に印象に残っているのが次のようなもの。
「人生の苦しみの99%は過去の後悔と未来への不安だ。そしてそれに対する出口を示してくるものの一つが、インプロビゼーション。なぜならそれは過去でも未来でもない、いま現在起こっていることだからだ。」

もちろんジャズにおけるインプロビゼーションは実は今聴こえてきた音を演奏するのではなく、これから聴こえてくるであろう音を互いに予想して演奏するもの。またそれは過去からの経験とその蓄積をリソースとする。

しかし、それが起きているのは「今」だ。

僕は楽器を始めたのが10代の終わりでかなり遅い方だが、それでも40年近くやっていることになる。また30年近くこれで生計を立ている。
故 立川談志は「どんなものでも30年続けた奴には敵わねぇ」と言っていたが、振り返れば30年なんて本当にあっという間だ。そんなに長くやってきた実感もなく、いつまで経っても「何を今更」な試行錯誤を繰り返している。そしてそれはおそらく今後も続いていくだろう。何かを成し遂げたという実感のない以上これは仕方がない。

卒業、そして新学期、よく学生に今後のこと、将来のことを聞かれる。「将来を考えて今からよく計画を立てること」あるいは「未来のことなんて誰にもわからない。今を精一杯に」いろいろなアドバイスを受けるという。

僕に言えることがあるとすれば「30年前のことも昨日のことも、経ってしまえば同じ過去。」
そのどちらも現在が積もり重なったもの。
明日を思い案じるより、目の前の「今」に脇目も振らず没頭することの方がよっぽど大切。
君達は大丈夫だ。ただし今すぐにではないだろう。だからそれまでに出来ることをやっておけ。

【Z BLOG】フジイ ヒロキ:「サテンのトロンボーン!」

皆さん、ヤマハのZシリーズのトロンボーンに「サテン仕上げ」のオプションがあるのをご存知ですか?
まあ僕も、昨年の楽器フェアで知ったのですが(笑)。

サテンとは、研磨剤を用いてヘアライン加工した後、ラッカー塗装で仕上げる加工です。

YSL891Zのノーマルとサテンの両方をお借りし、試奏させていただきました(トップの写真の上がノーマル、下がサテン)。

まず、音云々以前に、「見た目」がカッコイイですよね!何とも言えない美しい光沢があり、他の人とはちょっと違う物を持てるという優越感が、購買意欲をそそります(笑)。

実際、手作業で仕上げるため、1本1本風合いが異なるそうです。正に「オーダーメイド」感覚!

音を言葉で伝えるのは難しいですが、ノーマルよりもややダークで、引き締まった感じ、指向性が高まり、前方への推進力が増す感覚があります。ビッグバンドやポップスのブラスセクション、吹奏楽で太管テナーバスに混じってアンサンブルなど、万能で使える印象でした(あくまで個人の感想です)。

ベルだけ、チューニング管だけ、スライドだけによっても音が変わるので、ご自身の好みにあった音を作る事が出来るのも魅力の一つかも知れません。

興味のある方は是非お試し下さい!

(チューニング管をサテンに)

(ベルのみをサテンに)

【Z BLOG】三木 俊雄:あいつら何なの?

一昨年末に解散したPE’Zというグループがある。トランペットとテナーサックスにピアノトリオというジャズクインテットの編成でありながら歌謡曲〜J-Pop的なメロディーを演奏するインストグループ。かなりの人気を集めていてメジャー・レーベルから10枚以上アルバムを出している。
メンバーはちょっと一昔前の暴走族風の衣装を着ていたりして、「あいつら何なの?」という、まぁ正直言ってあまり良い印象を持っていなかった。

しかし、ちょうどその頃そのPE’Zのサックスの門田君に出会い、それから約一年間教えることになった。彼はグループの中では特にスカした二枚目という感じだが、実際に会うと拍子抜けするくらいイイ奴だった。礼儀正しく、謙虚で真面目。
もともと国立音大サックス科を出ていてサックスは上手かった。しかしプロとしての演奏活動のほぼすべてをPE’Zに費やしていたので、バンドの解散を機に、いわゆるジャズのアプローチをもう一度学び直したい、ということだった。

そして彼は現在、Yasei Collective のリズムセクション、松下マサナオ(ds) 中西道彦(b)に宮川純(key)という素晴らしいメンバーと共に”BARB”というグループを率い、PE’Zの時代からのメロディーセンスを受け継ぎながら、よりリズミックでジャズ的な音楽を模索している。

いつの頃からか、いや、ずっと昔からかもしれないが、世に出ている若い人がどうもイケスカナイ感じに見えることが多かった。
彼らの、我が物顔で、自信満々で、傍若無人に見える立ち振る舞いに「あいつら何なの?」と思うことがよくあった。
しかしこの門田君に限らず、そういう人々は実際に会うと物凄くちゃんとしているものだ。黒田卓也君しかり、類家心平君しかり。

よくフェイスブックなどを眺めていると「最近の若者はなっとらん」と嘆く投稿を目にする。気持ちは何となく、いや非常によく分かるのだが、果たして本当にそうなのか?もちろん答えは「なっとる奴もいれば、なっとらん奴もいる」に決まっている。
知り得たほんの小さな情報から全体を想像し、一般化する。それも大抵悪い方に。そしてそれを正そうとする。

どうやら僕の中にも「〜なんてクソみたいな音楽だぜ!あ、聴いたことないけどな」と宣うちょっとアタマのおかしい奴がいて、時折そいつを正座させて小一時間説教をしてやらなければならない。
「世の中を変えてやるなんて大それた事でも考えてるつもりか? いいか、お前が変えられるのはお前だけだからな。」と。

【Z BLOG】中山 浩佑:「CMレコーディング」

先日、突然の当日呼び出しを貰いCMのレコーディングをしてきました。
音楽の録音仕事をしていると、たまにあるのですが、「これからスタジオにこれませんか?」というお仕事があります。
仕事で家を出ていたりすると、持ち替え楽器を持っていなかったりミュートがなかったりするのですが、その日はまさかのミュート必須。
しかし偶然楽器屋さんでレッスンをしていたので、レッスンが終ってから楽器屋さんでミュートを調達してスタジオに直行できました。

そしてスタジオに到着すると歌と、声録りの真っ最中。
時間内に間に合ったーと思って安心した矢先、見たことある方が作家さんとして座っているではないですか!!
もう10年以上の付き合いになる。JABBER LOOPのキーボーディストでfox capture planのリーダーである岸本亮さん(メルテンさん)のお姿が!!!!
お互い知らずに別の方からの仕事で偶然ご一緒させて頂きました。
二人で「うわあああああ!!」って再会を喜びました(録音中w
しかし嬉しかったですー!!

いろんなご縁で色々なお仕事をさせて頂いていますが、若いころからの知り合いで、先輩である方と現場で偶然ご一緒できるときは何だか本当にうれしいです。
縁があって、普段の付き合いや実力があって、ある意味遠い外国の戦場で心の知れた友人に会うようなそんな気分になります。

録音は無事にすぐ終わり、短い時間でしたが有意義な時間を過ごさせていただきましたー!!

メルテンさんと写真撮り損ねちゃいましたが、僕がレコーディングしている写真を頂いたので公開!!w

本当にうれしいお仕事でした。
このCMについてはまた公開されたらお知らせいたします。
放送圏外かもしれないところにハイノートかましておきました!使われてるといいなぁ。

先日某テレビ番組での楽曲アレンジとTp演奏もしてきました。
またここで報告いたしますー!!!

また次回!!!

【Z BLOG】フジイ ヒロキ:「Z Express Big Band DEBUT LIVE」

昨年11月に行われた楽器フェアのために結成された「Z Express Big Band」ですが、なんと好評につき、継続的に演奏活動を行っていく事が決まりました!

↓楽器フェアの際の記事です。
「Z Express Special Big Band powered by Yamaha」 

メンバー全員がヤマハのZシリーズの愛用者によるビッグバンドというのもユニークですが、今回はゲストもユニークです!

クラシックのサックス奏者の雲井雅人さんと、何と表現して良いか分からない(笑)、異色のユーフォ&チューバデュオのTUBAMAN SHOWさんです(楽器フェアでも異彩を放っていました)。

通常のビッグバンドのライブではまずあり得ない、ヤマハだから出来るコラボレーションだと思います。是非、ジャズファンだけでなく、普段は吹奏楽しか聴かない、やらないという方にも足を運んでいただきたいですね。定員112名は、コンサートとしてはやや少ない収容人数ですので、お早めのチケットご購入をオススメします!

「Z Express Big Band DEBUT LIVE」

2017年4月22日(土)
開場15:30 開演16:00

会場:ヤマハ銀座スタジオ / ヤマハ銀座ビルB2F

出演:Z Express Big Band
ゲスト:雲井雅人(sax)、TUBAMAN SHOW

チケット料金:一般4,000円、学生3,000円(自由席・税込)
チケット購入はこちら→チケットぴあ  

定員:112名
主催:ヤマハ株式会社

Z Express Big Band メンバー
Sax:菅野浩、福井健太、RaymondMcMorrin、河村緑、宮木謙介
Trp:石井真、赤塚謙一、古屋ひろこ、MikeZachernuk
Trb:和田充弘、フジイヒロキ、石橋采佳、朝里勝久
Drs:勘座光 Pf:佐久間優子 B:寺尾陽介
Mc&Trb:三塚知貴

http://www.yamahaginza.com/studio/event/002709/

【Z BLOG】三木 俊雄:投げ銭制なのでお気軽に?

最近よく「投げ銭制です」あるいは「チップ制です」という告知を目にする。
これは一定のライブチャージを設けず、お客さんがその対価を決めて支払う、あるいは支払わないというもの。
もともとストリート・ミュージシャンへの文字通り「投げ銭」だったのが、ライブハウスをはじめ音楽以外のウェブ上に掲載する記事などにも広がっている。

チップという文化は欧米、特にアメリカにおいて一般的なものだ。
建前としては受けたサービスの質に応じて客が自主的に支払う「心付け」だが、実際はその相場を含め支払いを求められるのがルール。
アメリカにおいて、もしちゃんとしたレストランでチップを支払わずに出て行った場合、おそらくウェイターが追いかけて来て一悶着起こるだろう。そういった習慣のない観光客相手の店ではあらかじめ勘定に組み入れていたりもする。

しかしレストランで支払うチップはウェイターのサービスに対してであって料理にではない。つまり「あなたが食べた料理の値段を決めてください」ではない。
ここには有形で主たる「モノ」と無形で付属的な「サービス」の違いがあり、「モノ」は提供する側が、「サービス」は提供される側がその対価を決める、という仕組みのように見える。

では音楽あるいは文章などの演奏や作品は「主たるモノ」なのか「付属的なサービス」なのか。

「投げ銭制」はこの主客の曖昧なモノとサービスの狭間における、消費者の言わば性善説に則った仕組みであり、「より良いモノ/サービスならばより高い対価を得られる」あるいは、対価を払うための「最初のハードルを下げる」というメリットが考えられる。「投げ銭制ですのでお気軽にどうぞ」というわけだ。

ここが考え方の別れるところだろう。

僕個人としてはこの「投げ銭制」が上記のメリットを持つとは思わない。
なぜならば、「人はお金を払ったものにこそ価値を感じる」ものだと思うからだ。
そのことについては以前facebookに書いた。facebookに登録していない方も自由に読めます。投げ銭制ではありません(笑)

https://www.facebook.com/mikitoshio/posts/773524259382285 

まだ駆け出しだった頃、あるアレンジの仕事を頼まれた。そして「ギャラはどれくらい?」と聞かれたが、僕は自分のスケールなど持っていなかったので「いくらでもいいです」と答えてしまった。
「三木君、それは良くないね。君は謙虚なつもりかもしれないけど、『いくらでもいい』という人に大事な仕事は頼まないよ。お互いの予算を提示することは全く悪いことじゃない。必要なことなんだ。」

従来のライブチャージ制においては、お客さんはこれから始まる、まだ聴いていないものに対価を払うという、一つの「賭け」をしていることになる。
そんな「賭け」なんかせずに実際聴いてみて良かったと思った分だけ払えばいいじゃないか、というこの「投げ銭制」
しかし支払う方が対価を決めるこの仕組みは原理上、お客さんが「安かった」と思うことはない。そればかりか「これでよかったかな」という余計な心理的負担を強いるもののような気がする。

お客さんが「来てよかった」と思うのはこちら側が決めた金額以上の価値を感じたときで、それでこそもう一度来たいと思うのではないだろうか。
そしてそれが出来るかどうかが、こちら側の「賭け」であり、世の中はそういった双方の「賭け」によって成り立っていると思うのだ。

【Z BLOG】フジイ ヒロキ:「Blacky Big Band」

1/8、今年最初のライブは、六本木のバードランドというお店で、ドラマーの黒田慎一郎さん率いる「Blacky Big Band」でした。

黒田さんは、僕がテーマパークのバンドに在籍していた時の同僚でもあり(所属バンドは別でしたが)、最近では僕の生徒さんのサポート演奏や、昨年3/11にリリースしたチャリティーCD(http://hirokifujii.com/cd)のレコーディングなど、幅広くお世話になっていて、現在はテーマパークだけでなく、ジャズコンボを中心に様々なグループからも引っ張りだこの売れっ子ドラマーです。

今回のメンバーは、テーマパーク関係の現役、OBプレイヤーに加え、黒田さんが普段一緒に活動している米軍横田基地の空軍バンド所属のサックスプレイヤーのJim Butler氏、トランペッターのBen Paille氏も参加、そして、フロリダから遊びに来ていたトランペッターのTom Parmeter氏も加わり(彼は僕も黒田さんも、テーマパークのイベントで共演歴があります)、なかなかユニークなメンバーでのライブになりました。同窓会のような雰囲気で楽しかったです(笑)。

曲目は、Count Basie、Buddy Rich、Gordon Goodwinなどの新旧ビッグバンドの王道曲が中心でしたが、その中に僕のオリジナル「You’ll Never Walk Alone」も取り上げていただきました。この曲は前述したCDの中で、黒田さんに演奏してもらっています。

CDは、チャリティーで低予算のため、トランペット、サックスはオーバーダビングで、それぞれ一人のプレイヤーに演奏していただきました(トロンボーンは僕一人)。リリース後、アマチュアバンドでは何回か演奏していただいていますが、プロでは今回が初めてとなります。本当にやりたいのは、やはりこのような「生演奏」なので、こうして素晴らしいメンバーに演奏してもらえてとても嬉しかったです。

このブログでも何度も書かせていただいていますが、復興に音楽の力が発揮されるのはむしろこれからだと思っていますので、風化防止も含め、信念を持って活動していきたいと思います。

http://hirokifujii.com/youll-never-walk-alone-project 

【Z BLOG】中山 浩佑:「レコーディング」

2月に入ってからは制作仕事が増えていましたが、今僕が勢力的に活動している中の1つに「森男」というバンド活動があります。
ライブではたまにトランペットを演奏しますが、レコーディングや制作では基本的にはシンセサイザー、トラック作りを担当しています。
いずれかっちょいいブラスセクション入れたいなーと思ってみたり。
このバンドの活動のキッカケは3年前にポルノグラフィティのサポートをした時に遡ります。
ポルノでベースを演奏している野崎森男さんとの出逢い。
それからプライベートでもお付き合いさせてもらう様になって、そして矢沢永吉さんのバックバンドでも共演し、色んな考えや、話を共有していく中で生まれたプロジェクトです。

そしてそんな「森男」で昨年アルバムを出しましたが、なんと今年4月。新作リリースします!
すごいスピード感!!
僕も一生懸命作りました。是非聴いてみてください!

そしてそんな森男でレコ発。また全国ツアーしますのでを是非森男を体感しにきてください。
素晴らしいメンバーでお届けします。

まずは森男ワンマンライブ
「黒く染まれば〜始まりの夜」
名古屋、森男初上陸!

3/10名古屋タイトロープ 

3/11東大阪ライブハウスキルナ
 

4/9下北沢 GAREGE 森男 レコ発LIVE 

4/22渋谷duo MUSIC EXCHANGE
「STAR★ROCK fes 2017」(通称:森男フェス)  
[出演]喜多村英梨 / チリヌルヲワカ / te’ / モラトリアム / 森男

森男ライブツアー(会場未発表)
5月2日 福岡
5月3日 広島
5月6日 下北沢ガレージ
5月7日 千葉
5月28日 金沢
6月16日 名古屋
6月18日 大阪
6月24日 下北沢ガレージ

です。是非応援しに来てください!!
僕も行ける会場はついて回ります。Tp演奏あるかも・・・??お楽しみに!!

おまけに録音中のスタジオの写真を。

また次回!!!

【Z BLOG】三木 俊雄:My Hero!

バークリーで初めて彼の演奏を観た時の衝撃は今でも忘れられない。
目の前で何が起こっているのかわからなかった。僕が夢を見ているか、もしくは彼が手品をやっているとしか思えなかった。
ここはアメリカとは言うけれど、こんな上手い人間がこの世にいるのか。しかも学生で年下。
話をしてもまるで尖ったところのないメローでスローなカリフォルニアの兄ちゃん。

当時テナーは他にもマーク・ターナー、シェーマス・ブレイク、サム・ニューサム、クリス・チークそして夏の間はジョシュア・レッドマンなどがいた。
しかし何と言ってもドニーが一番。彼は学内ではまさに神にも等しい存在だった。
マイケル・ブレッカーがクリニックに来た時も真っ先に「ドニー、楽器は持って来たか?」

「卒業したらどうするの?」
「そうだね、今はボストンでゲイリー・バートンのバンドがあるけど、最終的にはニューヨークに行けたらと思う」
彼ほどの実力を持ちながらやはりニューヨークに行くというのは勇気のいること。ボストンにはジェリー・バガンジー、ジョージ・ガゾーン、ビル・ピアースといった世界的なプレーヤーがいたが生計そのものはレッスンで立てていた。ガゾーンは生徒によく言っていた。”Don’t go to NewYork.”

その後、上記のバークリー生はニューヨークで目覚しい活躍を遂げることになる。もちろんそのトップを走るのはドニーだと、おそらく誰もがそう思っていただろう。
しかし、意外なことにドニーの活躍はそれほど目立ったものではなかった。
日本に帰って来てから数年して訪れたニューヨークで彼のライブを何度か観た。
スモールズのような熱心なジャズファンの集まる小さな店もあれば、あるいはピアノもないネットカフェだったりもした。
4、5人の客を前にして天地がひっくり返るような演奏をしていた。

とは言え、彼ほどの実力があればスタジオの仕事などがあり、生活は問題ないらしい。しかしどういうことだ?
“Jazz is a weird business, you know?”
と彼は静かに笑っていた。

やがてリック・マーギッツァの後任として参加したマリア・シュナイダー・オーケストラのソリストとしてようやく脚光を浴びるようになり、アルバム”Concert in the Garden”ではグラミー賞、最優秀ジャズ・インプロビゼーションに輝いた。
日本にもマリアをはじめ、いろいろなバンドで来てはいたが、リーダーとしてまだその機会がなかった。

しかしデビッド・ボウイの遺作”Black Star”に全面的に参加することにより注目を集める。
そして遂に彼はリーダーとしてブルーノート東京にやって来た。2日間のステージはいずれも超満員。信じられないような圧倒的な演奏だった。更にその直後、彼のブラックスターバンドは今年のグラミー賞を受賞。
彼は50歳。本当に、本当にうれしい。
おめでとうDonny McCaslin. You are my Hero!