木材資源の維持と有効活用

 木材は地球上で枯渇が懸念される資源の一つです。また、木材を生み出す森林は、CO2の吸収源として、また生物多様性を支える要として、地球環境保護を考えるうえで欠かせない存在でありながら、急激な減少が危惧されています。
 ヤマハグループが生産しているピアノや弦打楽器、木管楽器などの多くは、主に木材で作られています。また、音響性能や機能性、デザイン性、質感の良さなどから、電子楽器やスピーカー、防音室などにも多く使用しています。
 このように、事業活動において多くの木材資源を使用していることを踏まえ、貴重な木材資源を維持し、持続的に活用していけるよう、2007年度に木材資源活用の方向性を示した「ヤマハ木材調達・活用ガイドライン」を定めました。
 ヤマハグループは、このガイドラインのもと、自然環境や生物多様性に配慮した木材調達の実現とともに、木材資源を無駄なく最大限に生かすことを目指しています。

木材資源に対する製品の環境配慮

 木材資源の減少により、楽器などの製品に適した質の良い木材を安定的に入手することが年々難しくなっています。そのためヤマハグループでは、木材を無駄なく最大限有効に活用するとともに、サステナビリティに配慮して計画的に植林された産業用途の木材を積極的に導入しています。
 また、楽器づくりに適した希少樹種木材の優れた機能を再現した代替素材の開発など、木材資源の有効活用に寄与する技術開発に注力しています。その一つが、新しい木材を人工的に経年変化させ、古楽器のような理想的な状態に改質する新技術A.R.E.※1です。
 この改質技術は有機溶剤や化学物質を必要とせず、環境面への負荷が低いという特長もあります。また、この技術で改質された木材から製作した楽器の音色は、しっかりと使い込まれた音として、アーティストからも高い評価を受けています。
 これらの特長が評価され、A.R.E.は内閣総理大臣表彰である第3回「ものづくり日本大賞」(2009年)において優秀賞を受賞しました。また全国発明表彰において特別賞「朝日新聞発明賞」(2010年)を受賞しきました。今後はA.R.E.の技術を幅広く活用していく予定です。

  • ※1 A.R.E.: Acoustic Resonance Enhancement
    木材の経年変化を短時間に促進することで音響特性を改質する当社独自開発の技術

資源枯渇対応製品の例

(1)植林された木材を使用した製品の例(天然林の保護)

エレキギター『RGX-A2』
エレキギター『RGX-A2』
システムドラム『ロックツアー』
システムドラム『ロックツアー』

(2)希少樹種木材代替の例

『アクースタロン™』を音板に採用したマリンバ
伝統素材である希少樹種木材の音響特性を再現したガラス強化繊維プラスチック『アクースタロン™』を音板に採用したマリンバ

「黒檀調天然木」を採用した黒鍵
独自樹脂を含浸させることでピアノの黒鍵に最適とされる黒檀の特性を再現した「黒檀調天然木」を採用した黒鍵

(3)A.R.E.を導入した例

アコースティックギター『LL36-ARE』
アコースティックギター『LL36-ARE』
エレキベース『BB2024』
エレキベース『BB2024』
エレクトリックナイロンストリングスギター『NCX2000FM』
エレクトリックナイロンストリングス
ギター『NCX2000FM』
2010年2月にオープンしたヤマハ銀座ビル内ヤマハホールのステージ床材にも採用
2010年2月にオープンしたヤマハ
銀座ビル内ヤマハホールのステージ
床材にも採用

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