モノづくりを支える環境と技能伝承活動の取り組み

 ヤマハグループは、モノづくりにおける生産環境の変化に対応するため、日本国内と海外各々の役割・機能をより明確にしながら、生産体制の最適化を進めています。例えば、中国やインドネシアは、ピアノや管弦打楽器・デジタル楽器などにおける普及価格帯商品の主要生産拠点と位置づけており、国内からも多くの技術者・監督者を支援・指導に派遣しています。
 一方、国内では、2010年8月にピアノの生産拠点を統合し、新生「掛川工場」としてスタートを切りました。また、管楽器生産拠点の豊岡工場への統合に向けた準備も進めており、それぞれ、高付加価値製品の生産を担う拠点として位置づけています。これら国内工場では、世界経済の動きを敏感に察知し、常に高い競争力を追求することがますます重要となります。その観点に立ち、「Q(クオリティ)・C(コスト)・D(デリバリー)」の向上を図るとともに、新たなアイデアや企画を打ち出し、常に顧客の期待を上回ることをめざしていきます。
 国内工場は、技術開発のみならず「技能伝承・人材育成」を先導する役割も担っていますが、製造現場においては「技術・技能」を持った多くの従業員が今後引退の年齢を迎えることになります。こうした実情を踏まえ、生産系要員の多能工化を進めるほか、コア技能を次世代に確実に引き継ぐために、技能伝承活動に力を入れています。その手法として「技能登録制度」と「From To運動」を推進し、ヤマハの技術と伝統を守り、世界に誇れるモノづくりを実践し続けています。

技能登録制度とは

 モノづくりを行う上で特に重要な技能を部門ごとに抽出し、その技能をいかに継承するかを計画することを目的に1988年に導入。2004年時点で約380項目の技能が登録されており、2011年度に登録項目の再整備を行う予定です。

【目的】 (1)技能に関する情報整理
(2)技能伝承施策の策定

【内容】 事業を継続していく上で重要な技能の
(1)リストアップと定義づけ(S/A/B/Cの4段階評価)
(2)技能レベル評価
(3)人事データ登録

From To運動とは

登録された技能の中から、誰から(From)、誰に(To)、どの技能を、いつまでに伝承させるのかを特定し、実践的な活動として展開。

【特徴】 「人・技能・期間」を特定し、集中的に効果を高めることで技能伝承の加速化を図る。
【開始時期】 1998年10月スタート
【活動実績】 250組以上のペアが活動に参加(2011年4月現在)

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