安全と健康

ヤマハグループ安全衛生理念(基本方針)

 ヤマハグループは「人重視」という経営理念のもと、従来から“ともに働く”従業員の安全と健康を確保することを経営の最重要課題のひとつと考えています。2009年には、ヤマハグループの安全衛生に関する基本的な考え方を示した「グループ安全衛生管理ポリシー」を策定し、安全衛生レベルの維持向上をめざして、全社を挙げた継続的な活動に取り組んでいます。

グループ安全衛生管理ポリシー
「ヤマハの事業活動に係わりを持つすべての人々の健康と安全を確保することが活動の根幹をなすものであることを認識し、全従業員と一体となって健康で安全かつ快適な労働環境の形成を促進すると共に、業務を通じて顧客に対する高い安全衛生管理水準の維持に努める」

安全衛生管理体制・活動方針

 ヤマハ(株)では、健康安全推進本部長を統括責任者として、事業所長、ブロック長並びに安全衛生・健康づくり・交通安全・海外安全の各専門部会長などで構成する健康安全推進本部会を1987年に編成し、安全衛生管理に関わるさまざまな活動を推進しています。
 毎年4月にはヤマハグループ各社の管理職、安全衛生担当者などを集め、安全衛生の基本方針および活動の年間計画を確認するための「全社安全衛生大会」を開催しています。
 2011年4月に開催した本大会には約300名が参加しました。また、各事業所においては、全社方針を踏まえて、それぞれの安全衛生管理組織が「安全衛生委員会」を開催し、自主的に事業所独自の課題を設定して活動を展開しています。

【全社安全衛生大会での主な活動計画】
  • 1)労働安全~リスクアセスメント活動、総合安全衛生監査の実施など
  • 2)交通安全~交通事故分析に基づく、5つの全社推進施策(活動)の推進など
  • 3)健康づくり~職場環境改善への取組(禁煙サポート、メンタルヘルス、心肺蘇生とAED)、産業保健活動の推進(「就業区分判定」活用の推進、海外工場の衛生管理・駐在員の健康サポート)など
  • 4)海外安全~安全教育活動の継続、海外現法の危機管理能力強化、情報発信の有効化と啓発など

労働災害ゼロを目指して

1.労働災害発生状況/過去3ヶ年

    2008年 2009年 2010年
ヤマハ(株) 労災件数 13 7 3
抑止目標 4 7 6
度数率 1.06 0.59 0.25
強度率 0.03 0.01
国内グループ 労災件数 25 21 28
抑止目標 24 30 27
度数率 1.89 1.70 2.98
強度率 0.02 0.01 0.02
海外グループ 労災件数 36 47 36
抑止目標
度数率 1.36 1.62 1.08
強度率 0.01 0.02 0.01

ヤマハ(株)では、労働災害の発生数がここ数年は一桁台と減少傾向にありますが、一方で、国内グループおよび海外生産拠点については、依然として高いレベルで推移しており、今後の課題として捉えています。

2.主な安全衛生活動

(1)リスクアセスメント(主にヤマハ(株)を対象)

 労働災害件数が減少傾向に転じる中、労働災害の「事後対策」ではなく「未然に防ぐ対策」に重点を置いた活動が求められています。ヤマハ(株)では、リスクアセスメントを事故防止対策の中核的な活動として位置づけています。2010年度は、各作業におけるリスクがより浮き彫りになるように評価方法を見直し、さらには標準的な手法の全社定着化を図るため、リスクアセスメント研修を実施しました。この研修は、各事業所の安全衛生担当者・職場リーダーなどを対象に6月から計13回実施し、343名が参加しました。

(2)総合安全衛生監査の実施(主に国内外グループを対象)

 全社安全衛生管理主管部署(人事部健康安全推進室)の主導により、国内外グループ企業を対象に、総合安全衛生監査を実施しています。(監査実績…2009年度:国内14拠点・海外…3拠点、2010年度:国内13拠点、海外7拠点)

 監査にあたっては「安全衛生管理診断表」を導入し、安全衛生管理体制・方針の明確化や規程基準の整備度合いなど100を超える診断項目をすべて数値化し、各拠点の安全衛生レベルの定量的な把握に努めています。診断結果において課題が見られ、かつ労働災害が多発傾向にある拠点については、ハード・ソフト両面からの指導・教育を徹底し、各事業所が独自に適切な安全衛生活動を展開できるように努めています。

従業員の健康維持・確保に向けて

 2009~2011年度の健康づくり(「総合安全管理第八次3カ年計画」)の基本方針として「従業員が積極的に健康を守り、かつ、職場が快適な環境と高い生産性を両立することができるよう従業員と職場による健康リスクの的確な把握とその対策の計画・実施をグループ全体で推進する。」を掲げています。この方針に基づき、2010年度は、健康診断(健診)の有効活用、メンタルヘルスケア、喫煙対策などの向上にグループ全体で取り組んできました。

(ア)健康診断

 健診の有効活用を図り、一般・特殊健診を「生活習慣の改善」や「就業上の配慮」、「職場環境や作業方法の改善」などに結びつける機会と位置づけて、生活習慣病や作業関連疾患などの積極的な予防に取り組みました。
 2010年度は、深夜業務従事者などの健診時に衛生教育用の問診票を用い、その問診結果の職場単位集計に基づいた個別衛生教育を実施しました。これにより、深夜業務に伴う健康リスクの特徴や、リスク軽減のための予防策などの知識の向上や作業方法・環境の改善に一定の成果が得られました。

(イ)メンタルヘルスケア

 ラインケア(管理監督者による部下のケア)のための社内研修、社内の産業医・産業カウンセラーによる個別対応、精神科医・臨床心理士による「心の健康相談室」、並びに、社外EAP(Employee Assistance Program)によるカウンセリング窓口などを継続して実施しています。

  • ※ 社外EAP:主にメンタルヘルスに関する従業員・家族のカウンセリング、精神疾患により休職している従業員の職場復帰支援、ラインケアのための管理監督者教育などを行う社外の専門家による従業員支援プログラム

(ウ)喫煙対策

 ヤマハ(株)では、喫煙対策を従業員全員の健康を守るための最優先課題と位置づけ、1998年から健康診断での禁煙指導、喫煙所削減、禁煙デー、禁煙サポートなどの取組みを継続してきました。
 2010年度は、従来からの取組みに加え、誕生月健診の受診者全員を対象とした健康教育の中で、禁煙の重要性と受動喫煙の弊害について啓発を行いました。
 2011年4月現在、ヤマハ(株)10事業所のうち4事業所(+グループ内企業の一部)が敷地内全面禁煙を導入しています。これらの結果、例えば図のように本社工場の喫煙者率が17%(男性20%)へと全国平均の半分にまで減少しました。その効果はさまざまな健康指標の改善に現れており、従業員の平均白血球数も着実に減少しています。

ヤマハ(株)本社工場の健診結果より

  • ※ 白血球数はさまざまな要因で変動しますが、通常の健診の中では最も喫煙習慣の影響を受けて上昇しやすい検査項目です。また、白血球数の高値は一般に、動脈硬化性疾患や悪性腫瘍など、さらに生命予後の悪化と関連することが確認されています。

 上記の取組みをグループ全体で幅広く展開するための基礎固めとして、遠隔の事業所・関連会社における産業医活動の充実を目的とした嘱託産業医契約の見直し、VDT健診・事後措置の徹底、海外現法の産業医訪問調査などに取り組んでいます。

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