迫力がありながら一体感のあるサウンドは、使用楽器のブランドを統一していることも、大きな理由のひとつ。音色が揃い、美しいハーモニーを奏でる、酒井根中のサウンドの秘密に迫る。
※この記事は、月刊誌「バンドジャーナル」2007年12月号~2009年4月号に掲載された内容を一部改定して転載しており、取材当時の内容になります。制作:音楽之友社
ブランドを揃えることで音色の合った美しいハーモニーが生まれる

千葉県柏市立酒井根中学校 吹奏楽部顧問
須藤 卓眞先生
酒井根中学校吹奏楽部は、全国大会出場校のなかでもひときわ一目を置かれる、トップレベルの中学校だ。そのサウンドは、堂々としていて迫力があり、表現力も素晴らしい。コンクールでは自由曲に大人でも解釈の難しい曲に挑み、みごと金賞を受賞。また、11月に行われた日本管楽合奏コンテストで最優秀グランプリ賞・文部科学大臣賞という輝かしい成績をおさめている。顧問を務められる須藤卓眞先生に、酒井根中サウンドの秘密を伺った。
「実は、本校ではヤマハの使用率がかなり高いんです。例えば、クラリネットはすべてSE-Vマスター、SE-Vで統一されています。SEシリーズを選んだ理由は、音がまろやかで私の目指すサウンドに合っていたから。ソロやオーケストラなどに比べ、吹奏楽に向いている楽器だと感じています。私もクラリネットを吹くのですが、以前に輸入楽器などと吹き比べたとき、響き・音色・音程ともにヤマハがダントツに良かった。クラリネットだけでなく、他の楽器でもムラがなく、中高生でも吹きやすいと感じました。そんな経緯でブランドを統一したところ、全体で音質が揃い、とても良いハーモニーを響かせられるようになりました。初心者でも良く鳴らせられるところも良いですね。コンクール自由曲に『科しな戸との鵲じゃくそう巣―吹奏楽のための祝典序曲』を選んだのは、生徒たちが気に入ったことと、この子たちだったら演奏できるんじゃないかなと思ったからです。実際はクラリネットは、全部で8パートあり、1人1パートを担当するというとんでもなく難しい曲だったのですが、生徒が一体となって取り組んだこともあり、充分満足できる演奏ができました」
実は、須藤先生自身も大阪音大出身のクラリネットプレーヤー。バンドでは、オーケストラのようなサウンドを求めており、サウンド面でもクラリネットが重要な楽器のひとつと考えているそうだ。
「クラリネットは、オーケストラのヴァイオリンなどの弦楽器のような役割を担っています。ゆえに、吹奏楽でのクラリネットは、細かいパッセージなど技術も必要な難しい楽器。そしてオーケストラのヴァイオリンのように、なくてはならない重要な楽器ですね。クラリネットはいろいろな楽器とのユニゾンも多く、ハーモニーも大切にしています。この点でもヤマハの楽器は、クラリネットと他の楽器同士が溶け合いやすいですね。また、クラリネットは音色に変化をもたせやすく、表現の柔軟性があるため、曲の表情を決める要だと感じています」
だめだったらどうするか、どうしようとするか、が成長の鍵
酒井根中学校吹奏楽部の生徒たちは、自主性が高い。朝は個人練習をこなし、練習でも先輩が後輩の指導を行う。酒井根中がレベルを維持し続ける理由はこのようなことに関係するのだろうか。
「私がこのバンドで誇りに思うのは、コンクールで全国大会に出るとか、金賞を受賞することよりも、入部した生徒が〝辞めない〝ことなんです。このことが生徒の一体感を深めます。『レベルを維持する特別な方法は?』とよく聞かれるのですが、特別な練習や専門的な指導を特に行っているわけではないんですね。もしなにか特別な理由があるとすれば、そういう精神面と、音楽が好きで人に聴かせたいという生徒たちの気持ちなのかなと感じます。時々近くの小学校に教えにいったり、周辺の中学校と合同演奏を行っているので、教えていて自分が気付くことや、他校とのコミュニケーションで学ぶことも多いようです。依頼演奏も頻繁に行うため、聴いた方が喜ぶ様子を見て、聴いてもらうことの重要性も感じとっていますね。一人一人が責任を持って演奏するよう指導していますが、成長の鍵は、できないときにどうするかだと思います。だめなままではそこで終わり。大切なのはその後どう行動するかです。生徒たちの自主性を大切にし、これからも“人に感動を与える演奏”をモットーに、生徒とともに成長していきたいですね」
明るく、素直で元気いっぱいクラリネットメンバー集合!

「やわらかく優しく温かい“クラリネットのいい音”を出すため、パート一丸となって日々練習に励んでいます!ロングトーンとスケールは欠かせない日課。高音と低音はクラリネットの音程が乱れやすい部分なので、特に意識して吹いています。全員で美しい響きを達成できたときは感動してしまいます!」
こう話してくれたクラリネットパートは、ヤマハクラリネット使用率100%!おもに、SE-Vmaster、SE-Vで構成されています。ブランドを統一することで、音程を合わせやすく、音質も揃いやすいのだとか。それぞれの使用感を生徒さんに伺ってみました。
「SE-Vmasterは、ひと言でいうととても吹きやすくて、響きやすい楽器です。他の楽器と吹き比べると、とても柔らかい音色だと感じます。低音が響きやすく、吹奏感も自然。SE-Vmasterを吹きはじめてからは高音のキンキンという音が改善され、柔らかい音になりました」「SE-Vは、音程がとりやすく、吹いていて気持ちいいです。学校の楽器を使用していたときは、低音や高音に、吹きづらく音程をとりにくい音がありましたが、SE-Vはどの音でもムラなく響きます。高校生になっても、ずっと使い続けたい楽器です」
サックスや金管パートでもヤマハを愛用しています!
ソプラノサックス
YSS-875EXは、吹きたいとおりに素直に応えてくれます。よく響いてくれるので、コンクール自由曲のソロでは自信をもって吹けました!
ユーフォニアム
先輩が吹いていてカッコよかったので、最上位モデルYEP-842Sを買いました。音程が良くて音色が柔らかく、イメージどおりに演奏できます
トランペット
ゼノシリーズのYTR-8335RGSは、抵抗があまりなくて高い音も出やすく、柔らかくて突き抜けるような音色。次はシカゴモデルを購入予定です
トランペット
シカゴモデルYTR-9335CHSは、柔らかい音色ながら、しっかりと遠くまで届く音が気に入っています
柏市立酒井根中学校吹奏楽部

“人に感動を与える演奏”を目標に、須藤先生とともに、音楽の幅を広げ続ける酒井根中学校吹奏楽部。全日本コンクール金賞受賞のほか、先日行われた『2007日本管楽合奏コンテスト 全国大会』でも最優秀グランプリ賞・文部科学大臣賞を受賞。









