専修大学玉名高等学校 浜田悟先生

バンド紹介をお願い致します。

「We love Music集まれ音楽大好き」を合言葉に私たち高校生に出来ること、熊本から日本中を笑顔にできるようたくさんのイベント・コンテストに参加させていただいています。
私達吹奏楽部はVENTURES(ベンチャーズ)というチーム名で活動しています。
県内外の依頼演奏から、小学校・中学校スクールコンサートと幅広く活動しています。
コンクールではマーチングバンド全国大会に18年連続九州代表として出場し、13回の金賞を受賞し令和元年度には6回目の編成別最優秀賞を受賞しました。活動は海外にも目を向けており、今までにフランス・韓国・アメリカ(2回)と玉名から世界に向けて私たちの演奏演技を届けています。
「私達の演奏・演技で笑顔を届ける」を合言葉に活動しています。メンバーの中には未経験者もいます。音楽が好き・体を動かすことが好き・人前での演技が好きな明るいメンバーが集い楽しく活動しています。

先生のプロフィール

浜田悟(はまださとる)
高校入学と同時に可愛い先輩に声をかけられ吹奏楽部に入部。
先輩に渡された楽器がトランペットで、この時生まれて初めて楽器に触れる。
高校卒業後、ピアノの調律学校に進学、卒業後ヤマハ特約店に就職。1年後、教員を夢見て退社。弾けないピアノに苦しみ、歌えない自分に幻滅しながらも、なんとか熊本音楽短期大学(現平成音楽大学)入学。
卒業後、平成2年専修大学玉名高等学校に赴任、同3年に吹奏楽部を立ち上げ5名からスタート。
モットー「やればなんとかなるさ」。趣味はZZR1400に乗ること。
今の悩みは愛犬「あんず」の甘噛みが治らないこと。

マーチングとの出会いをお聞かせください。

高校の吹奏楽部に所属していましたが、その時はマーチングの『マ』の字も知りませんでした。
音大時代に、初めてマーチングの3級ライセンスの試験が熊本で開催されると知りました。
その際周りから、「学校教員採用試験の備考欄にも書けるから受けてみたら?」という薦めもありそこで初めてマーチングと出会いそこから始まりました。

指導をされる上で気を付けているポイントは何ですか?

今は経験者の生徒が多く入部してくれるので、上級生から下級生へ良い形で伝わっている部分も多くその点は生徒たちに任せています。
そのために指導する上で1番気を付けていることは、1日練習を終えた時に「明日も練習頑張ろう!」と思える気持ちにして帰すように、上級生には口を酸っぱくして指導しています。
たくさん練習もしないといけないし、厳しいことを言わないといけない時もありますが、みんなでカバーとフォローをしながら取り組んでいます。

練習場所や練習方法で工夫されていることはありますか?

吹奏楽部は毎週火曜日に体育館が使えます。また土曜・日曜の練習でも午後から使える日がどちらか必ずあります。
これはバスケットボール部やバトミントン部の協力もあり全面使うことが出来ています。
その他は基本外で練習をしています。学校の周りは割と田舎なので、クレームもほとんど来たことがなく練習環境には恵まれているように思います。地域の方や学校には大変感謝しています。
ちなみにコンクールの合奏も外ですることがよくあります。
変な話ですが「いかに顧問が楽して効果が上がるか」(笑い)というところにウエイトを置いています。目指すゴールは自分たちでやる部活動です。

『VENTURES』といえばブリティッシュスタイルですが、この編成へのこだわりがあればお聞かせください。

実は必然的にこの編成になってしまった部分があります。
専修大学玉名高等学校に赴任した当時、野球部が強かったんです。
その野球部の応援のために吹奏楽部を作りたいというのが当時の理事長・校長の想いでした。
0からの立ち上げだったので、人数も集まらないだろということで野球の応援がすぐできる金管編成にしよう、マーチングも格好いいしやってみたかったのでマーチングバンドにしようというところから始まりました。メロフォンなどマーチングブラスを購入し揃えていきました。
その後パレードコンテスト(吹奏楽連盟)に出場していましたが予選突破が出来ず悩んでいた時に、マーチングバンド大会(マーチング協会)の存在を知り、そちらの大会をめざしました。
やがて全国大会にも出場できるようになり、金賞を受賞していく中で音楽的にもっと多様性を求めたくなりました。
DCIを観て、かっこいいなあぁと思いアメリカの方に楽譜のアレンジをしてもらったこともありました。
しかしこれ以上の音楽のクオリティをあげるのは厳しいのかな…と思っていた時に“ブリティッシュスタイル”があると教えてもらい「Black Dyke Band」や「Cory Band」聴くとすさまじい演奏でした。
そこでこれがいい!となり勉強をしにヨーロッパまでチャンピオンシップを観にいきました。
生で聴いて、これだ!となり、メロフォンをやめたり、コンサート打楽器などの購入を進めて行きました。
次の大会ではアレンジをやめて、金管バンドオリジナルの譜面(ピット・バッテリーはアレンジあり)で出場しました。
これが、ありがたいことに周囲からの評判も良く、演奏をした自分たちの満足度も今までと違ったものがあり、新しいページが開けた瞬間でした。そこから追及していくようになりました。
これからもブリティッシュの編成を極めて面白く演奏したいと思っています。

小編成の良さ(楽しさ)と難しさはどのような時に感じますか?

大変な部分といい部分は同じ意味合いでとれるかと思います。
それは全員レギュラーというところです。これは人数が何人になっても変わりません。
生徒達の目標は、さいたまスーパーアリーナで行われるマーチングバンド全国大会です。
小編成の人数制限は指揮者合わせて54人なので、55人になれば中編成になって80人、90人のバンドと渡り合わないといけないリスクはあります。
補欠は絶対作らない主義なので、全員レギュラーで個人個人の責任は同じだということは生徒達にも伝えるし、自分でも思っています。そこがいいところでもあり、大変なところなのかと思います。全員で1つの目標に向かって協力しながら頑張っています。

ヤマハの楽器のいいところをお聞かせください。

品質の高さは抜群にいいです!何よりバックアップ体制が素晴らしいと思います。
吹きやすい・扱いやすい・そしてクオリティが高く、求めている音も遜色ありません。
『VENTURESと言えばオールヤマハだよね』と言っていただけることはとてもうれしいです。
誇りに思っています。
これからも素晴らしい楽器を作り続けてほしいと思います。本当に感謝しています。

これからマーチングを始める方、指導される方へメッセージをお願いいたします。

月並みな答えで恐縮ですが、応援は得やすいと思います。
活動状況が目に見えて分かりやすいので、保護者の方には協力してもらいやすいと思います。
体育的要素が入るので、マーチングが苦手な子はどうしても出てきますが、それを乗り越えてでも体を動かしてやる音楽表現(パフォーマンス)から身につくものも多くあると私は思います。
人前できちんと喋れる、笑顔を作れる、大人への受け答えなど、社会性がしっかり身につくとすごく感じます。
吹奏楽以上の経験が身につき、より早く確実に結果に出るように思います。
横の繋がりもより強くなると思います。
やって楽しい・見て楽しいのがマーチングなので学校や地域の方からの理解も得られやすいです。
いい意味で学校の広告塔にもなりますね。
吹奏楽+αでより良い部分が生み出せると思います。
まずはステージパフォーマンスから始めてみるのもいいと思います。
マーチング自体に正解はないので、子供たちがやってよかった・楽しかったとなれば私は正解かなという気がします。
先生と生徒さんがまた次もやってみたいとなればいいなと思います。
まずは興味を持って、第一歩を踏み出してみてください!