NARAGAKU Marching Band 大西雅博先生 知念奈巳監督

バンド紹介をお願い致します。

2014年4月、奈良学園大学に名称変更とともに創部しました。
初年度より全国各地からマーチングのスペシャリストが集まり、Blastジャパンツアーの日本人メンバーも部員として活動していました。大学の全面的な支援の下、楽器・衣装・手具・プロップ・練習場所(体育館・クラブハウス)等、充実した環境で活動しています。
また、毎年20名以上が入部していますが、さらなる発展を目指して、2018年から『NARAGAKU Marching Band』として一般化し、本学の卒業生をはじめ、社会人や専門学生、他大学の学生も一体となり、マーチングを楽しんでいます。

奈良学園大学:http://www.naragakuen-u.jp/campus/club/marching_band.html
NARAGAKU Marching Band:https://naragakumarching.wixsite.com/ngu2014marching/concept-----

先生、監督のプロフィール

大西雅博
中学校時代は、器械体操部・吹奏楽部・演劇部と部活を転々とする。
高校時代は吹奏楽部に所属して、サックスを担当していたものの、コンクールにも出場しないバンドで、毎日部室で麻雀をしていた。(金銭は賭けていません、念のため・・・)
高校2年から、趣味で始めたロックバンドでドラムを担当。プロになりたくて、急遽音大を目指すことに・・・
高3の夏からピアノを始め、2月に名古屋芸術大学を受験、何かの間違いで合格してしまい、打楽器奏者としての道を歩み始める。しかしながら、プロになる夢は1年で断念し、教員を目指すこととなる。
大学を無事卒業後、音楽教諭として姫路市立中学校に赴任、13年間勤務する。28歳の年に、2校目でマーチングと出会い、最後の2年間、全国大会出場の経験をさせて頂いた。この事が、後々の人生を大きく変えることになった気がする。その後、高校教諭を経て音楽事務所を設立、幼稚園から高校まで音楽に関するレッスンを展開する。
名古屋芸術大学音楽学部非常勤講師(マーチング演習)、IPU環太平洋大学マーチングバンド部アドバイザー、奈良学園大学マーチングバンド部監督を経て、奈良学園大学人間教育学部教授・マーチングバンド部顧問に就任し、現在に至る。


知念奈巳
1999年沖縄県立西原高等学校入学。3年生で部長を務める。2000年「第27回マーチングバンド・バトントワリング全国大会」グランプリ。2001年「第28回マーチングバンド・バトントワリング全国大会」グランプリ。2001年「WMC第14回世界音楽コンクール」(オランダ・ケルクラーデ)マーチングの部・ショーの部金賞及びベストインターナショナル賞。同年「WAMSB世界大会」(ドイツ・エルフールト)1位。2001年「第14回全日本マーチングフェスティバル」パレードコンテストの部金賞。
2005年Drum Corps International「Southwind」で Mellophoneを担当。セミファイナリスト16位。
高校卒業後、2002年~2008年の7年間、県内の中学校マーチングバンド(2002年?2006年うるま市与勝中学校/2007年?2008年宜野湾市立真志喜中学校)外部コーチとして指導。7年連続全国大会出場。(日本一1回・金賞5回)
2009年うるま市立高江洲小学校音楽専科としてマーチングバンドの顧問を務める。5年間指導。5年連続全国大会へ出場。(九州大会金賞1回・講評者特別賞2回)2014年以降継続して指導。7年連続全国大会出場(金賞2回・講評者特別賞1回)2009年から2年間、西原高等学校マーチングバンド外部コーチとし、2年連続全国大会出場。(編成別最優秀賞1回・金賞2回)
2014年奈良学園大学に入学。2年間部長、2年間助監督を務める。2年連続全国大会出場。
2018年大阪市菫中学校マーチングバンド指導、全国高等学校総合体育大会開会式歓迎演技マーチング指導(三重県)
2019年三重県立相可高等学校マーチングバンド指導
日本マーチングバンド協会 準公認指導員
高校時代から現在まで21年間マーチングバンドに携わる。

マーチングとの出会いをお聞かせください。

大西先生)僕は吹奏楽連盟の第1回目の全国大会が初めて出会いです。
それまでマーチングは観たことも、聴いたことも、やったこともありませんでした。
当時中学の教員をしていたので、吹奏楽連盟の理事で出場団体のプラカード持ちをしていました。
本番の様子を真正面から見た時に、大感動して鳥肌が立ちっぱなしでした。
この感動を持ち帰って自分のバンドの生徒たちに話すも、ピンときていなくあまり伝わらなかったので、
翌年部員全員を、全国大会の会場に連れて行きました。
その後改めて生徒達に聞くと、マーチングをやりたい!となり、そこから自分と生徒達で試行錯誤しながらマーチングを始めることになりました。

知念監督)私は小学校高学年の時、イベント会場で西原高校のマーチングを観て衝撃を受けました。その時「マーチングをやりたい!」と思い、中学校で吹奏楽部に所属し、高校は西原高校へ進学しました。
そこからマーチング漬けの人生になっています。

指導をされる上で気を付けているポイントは何ですか?

大西先生)「人間力を高めよう」ということがポイントになってくるかと思います。
マーチングが上手でも社会に出たらなんの自慢にもならない、マーチングはみんなが成長するためのツールだということは普段から指導の際話をしています。楽器の練習の前に自分の仕事をきちんとするように毎日伝えています。

知念監督)普段大学生を中心に指導していますが、言葉遣いに気を付けるようにしています。
高校で活躍していたメンバーはそれぞれのマーチングのスタイルとプライドをもって入団してくるので、今やっていることに対しての理由や意図が伝わるように指導しています。
その点では中学生や高校生への指導とは違うのかなと思います。

練習場所や練習方法で工夫されていることはありますか?

知念監督)マーチングバンド専用のクラブハウスに各セクションルームがあります。
体育館(冷暖房完備)は33m×40mのスペースが確保されており、そこで普段は練習をしています。
普段の練習内容で心掛けていることは、「個人の力を伸ばす練習」です。
個人が正確に動くことができればラインは揃い、演奏においても決められたアーティキュレーションを正確に吹けば合奏した際に揃うため、それらに力入れて練習に取り組んでいます。
メンバーのチェックは「監督チェック」の名のもとに、タイムスケジュールを組み定期的に1人ランスルーをし、一人一人の現況を把握しています。
自らの課題を発見し、自分と向き合えるように練習方法を工夫しています。

大西先生)5限目の授業が終わるのが17時50分なんです。16時半から全体練習開始する事にはなっていますが、大会本番まで1回も揃うことが無いんです。例年、関西大会で初めて全員揃うのが1回目、全国大会で2回目という状況です。土曜日曜も実習等が重なり練習に参加できない学生もいます。
このような状況から個人の力を伸ばそう、それを持ち寄って全員揃ったときに100倍の力にしようと考え練習しています。
学生達には「0は100個足しても0やねん」「1は100個足したら100なんねん」と普段から言っています。

バンドのここがこだわりという点があればお聞かせください。

知念監督)やはり個人の力を伸ばすというところにこだわっていますね。
何事にも意味を持って取り組むようにしています。
たとえば、掃除の仕方もこだわり徹底しています。社会に出た時に今までの経験が活きるように今こだわっている意味を伝えています。

大西先生)何に対しても徹底的に行うようにしています。
音楽もマーチングも「だいたい・なんとなく」にならないように、まず生活面・仕事面できちんと行動できるよう取り組んでいます。
大学生は社会に出る一歩前なので、『社会において即戦力となる人材を育てる』をマーチングバンド部のモットーとして掲げています。

ヤマハの楽器のいいところをお聞かせください。

知念監督)耐久性がよく、扱いやすい点がとてもいいと思います。
私はサックスを吹いているので、サックスの事を話しますが、音が明るく、初心者でも扱いやすく、YAMAHAを使用するメンバーについては上達が早いように感じます。

大西先生)いいものを造りたい気持ちの強い企業だと思います。信頼感がありますね。
やっぱり音色が大好きです。特にマーチングバスドラムやコンサートバスドラムの音色がヤマハにしか出せない音色で大好きです。
トランペットのトップを吹く子はニューヨークシリーズかシカゴシリーズを使うようにしています。音色が全然違いますね。

これからマーチングを始める方、指導される方へメッセージをお願いいたします。

知念監督)マーチングは少しダンスをしたり、前に歩いてみたりするだけでもいいと思います。難しいことではないので、気軽に取り組んでほしいですね。

大西先生)マーチングに対して少し違う認識や印象をもっておられる方も多いのではないかと思います。
マーチングは音楽のジャンルではなく、表現方法の一つなので、色々な音楽に自由な振り付けをしてみる、踊ってみる、少し動いてみる、というようなことから音楽がより楽しくなれば最高ですね!
是非ステージマーチングから気軽に始めてもらえればと思います。マーチングの楽器が無くてもできますからね。費用も労力もそんなにかかるものではありません。またそれ以上に得るものや達成感はたくさんあると思います。
若者たちを育てていく上において、大勢の中で自分を見つめる・自分が大勢の役に立つ・自分の立ち位置を確認するということも必要になってくると思うので、マーチングはとても良いツールだと思います。
気軽に始めてみていただけたら嬉しいです