京都府立洛西高等学校

※この記事は2020年更新時のインタビューです。

バンドの紹介をおねがいします

京都市西京区の洛西(らくさい)ニュータウンにある学校で、約870名の生徒が在籍しています。『公正明朗』な校風の下、『文武両道』を実現すべく幅広い生徒が学んでいます。
吹奏楽部は令和2年で創部41年を迎え、伝統を大切にしながら日々成長できる部活動を目指しています。部員は各学年に約20名で、3学年で現在68名が所属しています。以前よりも部員数が減ってきていますが、部員同士で互いに知恵を出し合いながら毎日を過ごしています。活動の軸となるのは夏の吹奏楽コンクール、秋のマーチングコンテスト、3月末の定期演奏会の3本柱です。マーチングには長年取り組んでおり、これまで吹奏楽連盟主催の全日本マーチングコンテストへ3回出場、マーチングバンド協会主催の全国大会へは13回出場という輝かしい成果も残しています。

練習場所や練習方法で工夫されていることはありますか?

マーチングに関しては、学校では10m×15mと5m×30mの練習場所があります。ステージマーチングとヴィジュアルベイシックができるくらいの限られた環境です。近隣にお住まいの方々もいらっしゃるので外では音が出せずなかなか厳しい状況であり、練習には配慮が必要です。このような状況から、音を出して練習したい場合は、校外の体育館を借りて練習しています。
ただ、スポーツでも勉強でも一緒だと思いますが、どんな環境であろうと最善を尽くし、『やるべきことをやる』ことが大事だと思っています。そういった困難を克服するために、部員のテンションを下げないように返事を明るくしたり、声掛けをしたり、準備を充実させるように指導をしています。環境に左右されて成果が変わるのではなく、どんな環境でも高いパフォーマンスが発揮できるように、心と体を強くしていくことが今の私たちに求められていると感じています。

ヤマハとの出会いをお教えください。

中学校で吹奏楽部に入部したときに出会いました。それ以降、ヤマハの楽器を誰も使っていない団体には所属していません。それほどヤマハは人気があり、演奏者に信頼があるのだと思います。アメリカのドラムコー『The Cadets』に所属していたときは、全てヤマハの楽器でした。そのときのサウンドの質は非常に高かったように記憶しています。

ヤマハの楽器の良いところは?

ピッチコントロールや、吹奏感の安定性、メンテナンスの効率性、多方面で優れています。中でも、数年前に購入したマーチングバッテリーは、音も見栄えもよく、生徒たちも喜んでいます。さらに磨きをかけて上達してくれれば大変うれしいです。

マーチングならではの効果や楽しみとは?

生徒が主体的に取り組めるのがマーチングだと思います。マーチングに取り組みたくて洛西高校に入学したという生徒も多くいます。人数の大小に関わらず、一つのマーチングショーを成し遂げたときの達成感の大きさは量り知れません。もちろん、目標の到達地点にたどり着くには苦労や悩みもあるかと思いますが、それらを乗り越えてゴールまでの過程を楽しめたときには、きっと清々しい笑顔があふれると思います。
また、昨今ではアメリカのマーチングDCIの情報がたくさん入るようになりました。マーチング上級者にとっては、本場でマーチングに取り組むことができ、世界にはばたくことのできる大きなきっかけとなります。今、スマートフォンなどの普及により、インターネットの世界で誰とでも簡単に繋がれてしまう時代だからこそ、生身の人間たちが現実の世界で苦難を乗り越え成功体験を積んでいくことは、決して悪いことではないと思います。

これからマーチングを始められる指導者の方へメッセージをお願いします

『マーチング』と聞くと、「大変そう」「お金がかかりそう」「場所は…」などと思い浮かべる方が多いかと思います。しかし、予想されているよりもマーチング人口は多いのが現実です。初めて取り組むにはハードルもあるかと思いますので、既にマーチング活動をされている近隣の学校とマーチング交流会をされてはいかがでしょうか?技術レベルが高いかどうかは関係なく、まずは交流をして、体験することに意義があると思います。
マーチングに取り組んでいる学校の顧問の先生方は、マーチングを自分たちのものだけにしようとは思っていないと想像します。むしろ、マーチングを広めたい、普及させたいと考えてらっしゃるのではないでしょうか?そういった交流会ではマーチングを始めるきっかけになるだけでなく、他校の生徒さんと友人になることもできます。自分の学校が恵まれていることに気づいたり、自分の学校に足りないことを感じ取ったりする良い機会にもなります。連絡をとるのは勇気が要ることかもしれませんが、思い切ってチャレンジしてみませんか?きっと新たな発見があると思います。