扇谷研人×CP4 STAGE

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日本を代表するサルサバンド、オルケスタ・デ・ラ・ルスに在籍(2003年~2007年)。
現在は坂本真綾、西野カナ、平原綾香などのライブから、自身のソロとしての活動、舞台音楽制作など、
そしてCASIOPEAのギタリスト野呂一生率いるISSEI NORO INSPIRITSのメンバーとしても活動する ピアニスト/キーボーディスト扇谷研人。CPシリーズを愛用しているという扇谷さんに、CP4 STAGE、CP40 STAGEの印象について伺った。

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以前からヤマハのデジタルピアノをお使いだと聞きました。

P200の頃から、ずっとヤマハのデジタルピアノを使っています。だからヤマハのデジタルピアノはだいぶ知り尽くしています(笑)。最近CP4 STAGEを使い始めましたが、それまではCP1、CP5、CP50を使っていました。
ヤマハのデジタルピアノを選んでいる理由は、あたりまえですけど「音」です。機能とか、使い勝手とかではなく、まず何をおいても「出音が良い」ということがピアノとしては絶対に譲ってはいけない部分なんですが、ヤマハは以前から「出音」がしっかりしていると思います。特にCP1が出た頃から圧倒的に音が良くなったと感じました。それまでのデジタルピアノって、あくまで「これ、やっぱりキーボードですよね」というイメージでした。でもCP1は弾いていて「これは楽器だな」と感じられるようになりました。
たとえばコンサートツアーの会場で、ドラムがバンバン鳴っていてバンドの音量が大きいような時、会場にグランドピアノがあっても、それを使おうとするとマイクで拾う都合でEQされて音が削られたり、場合によってはグランピアノの蓋を閉められてしまうことがあるんです。それだったらあえてグランドピアノは使わずにCPを使った方が気持ちよく弾けるし、出音も良い、そんなケースが割と増えています。

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アコースティックピアノの音について聞かせてください。CFXはいかがですか。
CFXの音は、ものすごくきらびやかで、めちゃくちゃHi-Fiな音だと思います。レンジがとてもワイドなんです。音の解像度が高いし、伸ばした音もとてもリアルです。特に下の音域の音色がいいですね。アコースティックピアノは低音域のほうがタッチによる音色変化が大きいので、リアルに表現するためには強弱によってサンプル波形がたくさん必要だと思うんですが、CFXは低域の音の表情がとても豊かで気に入っています。

扇谷研人さんによるCP4 STAGE「CFX」音色のデモ演奏をお聴きください。
 
CFIIISはいかがですか?
これはまさに「ヤマハのピアノの音」ですよね。よく使いますよ。CFXに比べると若干柔らかい音で、クラシカルというか、優しい音です。やっぱり日本人が作ったピアノならではの優しさを感じるんですよね。かなりオールラウンドに使えるピアノです。

扇谷研人さんによるCP4 STAGE「CFIIIS」音色のデモ演奏をお聴きください。
 

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CP4 STAGE、CP40 STAGEに興味を持っているキーボーディストにアドバイスをお願いします

これがまた贅沢な悩みなんですよ(笑)。今ちょうど西野カナさんのツアーのリハをしていて、まさにどっちを使うかっていう作業をしているんです。
CFXとCFIIISでは音のキャラが違って、単純にどっちがいいとは言えないんです。例えばCFIIISはCFXと比べるとややマイルドですが、中高域の音抜けがいい。だからジャズ的なソロを弾く時には、CFIIISのほうが抜けるかもしれません。逆に打ち込みが多いオケの場合には,生っぽいリアリティがあるCFXのほうが、コントラストが出せていいなと思っています。でもまだ試し始めたところなので、使い込んでいくうちにまた印象は変わってくるかもしれませんが。

もう一つのピアノ音色「S6B」はいかがでしょうか。
これはボディが小さい、ナローレンジな感じが、けっこう使えると思ってます。決してHi-Fiではないのですが、ピアノの木の質感をよく表現できます。例えば70年代のシンガーソングライター系の渋いピアノ音色的なニュアンスを出したい時に良いと思います。
あと、ちょっと“いなたい”ラテンやラウンジ系なども作り込めると思います。

扇谷研人さんによるCP4 STAGE「S6B」音色のデモ演奏をお聴きください。
 

 

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エレピの音色はいかがでしょうか。
実は以前からデジタルピアノのエレピ音色については、ずっと不満だったんですよ。でもこれもCP1から一気に良くなりました。CP4 STAGEのエレピ音色はとても良いと思います。これだけのローズ感のあるサウンドをデジタルビアノで弾けるのは、本当に幸せです。 ローズ音色に関してはほとんど「75 Rd I 」を使っています。これはかなり使える音色でオールマイティです。「78 Rd II」もかなりいいと思いますが、僕を含めて世の中のローズ好きなら、みんな「75 Rd I」が好きなんじゃないかな。

扇谷研人さんによるCP4 STAGE「 75 RdI 」音色のデモ演奏をお聴きください。
 
ウーリッツァーピアノ音色は使いますか。
もちろん使いますよ。ローズとウーリッツァーは僕にとって、なくてはならない音なので。使うのは圧倒的に「77 Wr」です。実機はこんなにリッチな音をしてないので。たいてい少しEQで低域を削ってます。

扇谷研人さんによるCP4 STAGE「77 Wr」音色のデモ演奏をお聴きください。  
DXエレピやその他の音色はいかがですか。
DXエレピも使いますよ、特にクリスマス時期とかに(笑)。でも単体で使うことはあまりないかな、アコースティックピアノ音色とレイヤーして使うことが多いです。「DX Legend2」という音色をよく使いますね。これはホント便利な音色で、たぶん何にでも使えるんじゃないですかね。

DX音色だけでなく、ストリングスやパッドをピアノにレイヤーして使うのはしょっちゅうです。エクスプレッションペダルをつないで、サビでレイヤーの音が出るようにしたりとか。昔のデジタルピアノはピアノの音色しかなかったので、わざわざMOTIF-RACK ESを繋いだりしていましたが、パッドやストリングスも、やっぱりあれば便利ですよね。「Darklight」って音色はかなりよく使ってます。できればもうちょっとパッド系の音色の種類がほしいと思ってます。

扇谷研人さんによるCP4 STAGE CPXとDXエレピのレイヤー音色のデモ演奏をお聴きください。
 

 

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今回、鍵盤が新しく木製象牙調鍵盤 NW-GH鍵盤となりました。

すごくいいです。CP4 STAGEの鍵盤 NW-GH鍵盤は今まで使っていたCP5よりちょっと重めに感じますが、普段グランドピアノを弾いている僕みたいなタイプのピアニストとしては、ワイルドに弾きまくれるので、すごくいいです。 デジタルピアノって、タッチの強弱で波形がどんどん切り替わって、それによって音の表情が変わるんですけど、この鍵盤はベロシティがコントロールしやすいからその表情の変化を使い切れると思うんです。CP4 STAGEは自分でベロシティカーブなどを細かく調整ができるので、自分の好みのタッチに追い込んでいけます。タッチが自分にピッタリしてくれば、どんどん表現が広くなりますから、ぜひ自分に一番いいタッチの設定を見つけて欲しいと思います。ぼくも最近はCP4 STAGEで音色ごとのタッチの設定をずっと試行錯誤してるんです(笑)。

かなり頻繁にEQを使われていますね。

このEQは本当に便利です。CP4 STAGEのEQは5バンドあって、周波数やQなど設定を細かくいじれるし、効きもいいので、とても気に入っています。やっぱり本体上でリアルタイムコントロールできるものがあればあるほどいいですね。エフェクターとしてもEQは内蔵されていますが、やっぱり階層に入ってエディットするのと、弾きながらリアルタイムでスライダーを動かすのとは違いますね。本体EQでいい感じの音になったら、中のEQを同じように設定して保存する、というのはよくやっています。

CP4 STAGEは重量も軽くなって可搬性も上がりました。

軽量化は本当にありがたいです! 運ぶ時、やっぱり軽いに越したことはないですから。最近軽いシンセやデジタルキーボードは増えてきて、いいことだと思うんですが、実際ちゃんとピアノとして使えるモデルがないんですよ。CP4 STAGEが軽くてよかったです。

 

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兄弟モデルのCP40 STAGEはいかがでしょうか
CP40 STAGEですが、これはこれですごく好きですね。CP40の鍵盤で弾くCFIIISもいいです。グレードハンマー鍵盤だから、タッチが軽くてすごく弾きやすい。正直、とっつきやすさとしては、こっちのほうがとっつきやすいかもしれません。ローズも一番よく使うRd I 75が入っているし、かなりいいと思います。やっぱり鍵盤が相当いいんですよ。重量もCP4より、ちょっと軽いんですよね? 重すぎないCPという意味でも、CP40という選択肢も十分ありだと思います。

 

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CP4 STAGE、CP40 STAGEに興味を持っているキーボーディストにアドバイスをお願いします

これだけ「ピアノを弾く感覚」で演奏できるデジタルピアノは他にあまりないので、本当におススメできる機種です。特に、素の音が良いデジタルピアノを探している人には、とってもいいと思います。あと、気持ちよく弾けるローズやウーリッツァーピアノを探している人にもピッタリです。レイヤーもカンタンにできるし、1台でホントにいろんなシーンで使えますよね。
CP4 STAGEは、とにかくCFXとCFIIIの音色が両方が入っているのが贅沢で素晴らしい。タッチもすごく良いです。CP40 STAGEも魅力的で、パッと弾いてすぐに気持ちのいいピアノの音を出してくれる。「サンプル数がどうこう」ではなくオールマイティなんです。手頃な値段でいいピアノの音が弾きたい人にはうってつけだと思います。

最後に、今後の活動について教えてください
メインの仕事としてはサポート活動が多いんですが、2014年からはじまる西野カナさんのアリーナツアーがあります。後は舞台音楽の制作も担当していて、来年1月から上演される『フローズン・ビーチ』というケラリーノ・サンドロヴィッチさんの戯曲の演劇の音楽をやらせて頂きます。僕自身のソロ活動に関しては、今のところまだ日程は決まっていないのですが、来春ごろには自分のライブをやるつもりです。日程や場所などに関してはぜひ僕のホームページでチェックしていただければと思います。

扇谷研人ホームページ
http://kent-colors.com/kent_ohgiya/top.html

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使用楽器

シンプルかつ最高のステージピアノを目指し、ヤマハの技術の粋を結集して作られたステージピアノ、それがCP4 STAGEです。