渡辺様邸

渡辺様邸

グラスウールから調音パネルに変更したら、
エネルギー感が出て、
音楽がより楽しくなりました。

導入概容 リスニングルーム 導入機種 TCH/9枚、ACP-2 WH/23枚

東京都板橋区 渡辺様

リスリングルームを中心に考えてコンクリートの家に建て替え

コンクリート製で天上高もある理想的なリスリングルーム

コンクリート製で天上高もある理想的なリスリングルームですね。

もとは木造だったんです。築年数のかなり古い家だったので建て替えることとなり、コンクリート建てにしてリスニングルームを作りました。実はリスニングルームを作りたくて家を建て替えたようなものなんですが、もちろん公式には防災上の理由で、と言ってあります(笑)。リスニングルームの設計に際しては吸音材を中心に響きを整える考え方を採り入れました。私は建築関係の仕事をしていますので、リスニングルームの消音ダクトや入り口のドアは、できるだけ音が漏れないように自分で構造を考えて図面を引き、業者の方に作ってもらっていました。

新築当初は大量のグラスウールで低域まで吸音

作った当初は吸音材が入った吸音面と反射面とが交互に並んだ壁面となっていました。天井も同様でした。吸音面には反射面の裏側まで回り込むようにグラスウールをたくさん詰めていましたので、かなりの低い音域まで吸音することができ、反射音と吸音でバランスがとれたリスニング環境でした。

一ノ関のジャズ喫茶「ベイシー」のサウンドに衝撃

上遠野さんのアドバイスでベイシーへ出かけた

しばらくは吸音が効いたサウンドに満足していました。実際とてもきれいな音だったんです。ただ、何となく物足りなさも感じていました。そんな時、秋葉原の行きつけのオーディオショップ「ダイナミックオーディオ5555の上遠野(かとうの)さんと話していたら「渡辺さん、一度、一ノ関のジャズ喫茶『ベイシー』に行ってみた方がいいですよ。目指す音の方針がはっきりすると思いますから」と言われたんです。それでベイシーに行ったんですね。そうしたら本当に凄い音で、あれは衝撃でした。最初は金縛りに近かったです。出てきたコーヒーにも手をつけられず、曲と曲の間でやっとカップに手が伸びたほどでした。そこからでしたね、サウンドに対する考え方が変わったのは。

今の自分の音には全然エネルギー感が無いと痛感

上遠野さんが言ったとおり、私にとってベイシーの音は「自分の音の理想の、その先にある音でした。あの音を聴いたことで、自分が目指すべき音の方向性が具体的になったんです。まず「今の自分の音は全然エネルギー感が無い」ということを痛感しました。ベイシーの音にはものすごくエネルギー感がありました。低音の迫力だけでなく、シンバルの音も厚いんですよね。高音なのにガツンガツンくる。グラスウールで吸音していたら、あの音は出せません。そこで上遠野さんに相談したところ「ルームチューニングからもう一度考えましょうということになり、まずはグラスウールで吸音していた開口部を閉じてすべてを反射面にしました。

音のエネルギー感を引き出すため、吸音面を閉じてライブな響きに

響きが強すぎてエネルギーを打ち消し合ってしまった

開口部をなくしたことで、響きは強まりましたか。

かなり響きのあるライブな環境になりました。それまではグラスウールによる吸音が効き過ぎていたんですね。音にエネルギー感が出てきたので、これはこれでいいと思って、しばらくはそのまま聴いていました。ただ、響きが強すぎて低音部では音と音がぶつかり合ってしまい、その結果エネルギーを打ち消し合う状態になっていました。実際にはエネルギー感はもっと出ているはずなんです。そこで再び上遠野さんに相談したところ「吸音以外の方法で音を整えましょうと提案してもらい、整音できる製品を検討しました。当初他社の製品も検討しましたが、この広さだと台数が必要となりかなり高価なものになってしまうので迷っていたところ、上遠野さんから「ヤマハから調音パネルが出ました。価格的にもリーズナブルだし、良さそうですという情報を得たのでさっそく試してみることにしました。

調音パネルを入れたらエネルギー感が出てきて、音楽が楽しくなった

設置したら低音がスッキリしたので買い足していった

リスニングルールに調音パネルを置いてみた時の印象はいかがでしたか。

整音の仕組みはわかりませんでしたが、効果はてきめんでした。それまで出過ぎてお互いに打ち消しあっていた低音がスッキリと整理され、その音がもともと持っていたエネルギーがハッキリと出てきて、音楽が楽しくなりました。これはいいなと思いました。
最初はTCHを5枚、スピーカーの後ろ、横の壁など一次反射の場所にセットしました。これはかなり効きました。効果の高さがよくわかったので、さらにTCHを追加してその後9枚設置しました。それでもまだ音が暴れている感じがあったので、追加しようか思ったのですが、ヤマハから新しい調音パネル(ACP-2)が出るということだったので、そちらにしてみたんです。ACP-2はより低音が出たので、そこからはACP-2を買い足していきました。

低音の暴れを抑えることを狙って、パネルを低めにセッティング

ACP-2を購入したタイミングで、最初は後ろ側の壁面を全部カバーした方がいいのではないかと考えてやってみたんです。でも結果的にはスピーカーの裏側の反射を抑えたほうがいい効果が得られたので、いったん後ろにセットしたパネルをすべて正面の壁に取り付け、正面を全面的にカバーしています。

調音パネルのセッティングにもいろいろ変遷があったのでしょうか。

現在のパネルのセッティングは、正面に20枚、側面は一次反射用に左右の壁に4枚ずつ、それから床面に4枚敷いています。床面の一次反射を抑えたのは劇的な効果がありました。床に関しては調音パネルに加えて厚みのあるカーペットを敷くことで吸音も行っています。それからリスニングポイントの背面にはTCHを2枚設置しています。

低い位置に置くと低音がスッキリする

かなり変わります。置く位置だけでなく高さに関してもいろいろ試しました。ホームセンターで10cmの長さの角材を買ってきて、それを組み合わせて高さをチェックしながらいろいろな高さで音を聴いてみました。それで分かったのは「高い位置にセットすると高音がきれい響き、低い位置に置くと低音がスッキリするということです。最初は比較的高い位置にセットしていましたが、私は低音の音の暴れを抑えることを狙っていたので、低い位置にセットするようになりました。側面のパネルや正面下段のパネルは、リスニングポイントでの私の耳の高さを基準とし、その高さがパネルのセンターとなるようにして設置しています。
ほぼ一年前からこのセッティングで落ちついています。ただ、近々アンプの入れ替えを行う予定ですので、また変更があるかもしれません。

もっと音が響くよう内装を外して調音パネルで響きを調整したい

モダンジャズとキリンジがリファレンスがわり

調音パネルも機材も、調整にかなりの労力をかけていらっしゃいますね。

リスニングルームで音楽に耳を澄ませる渡辺さん。
もう一つの趣味である自転車では片道100kmの距離を走ることも!

リファレンスというより単に自分の好みですが、モダンジャズですね。特にジョン・コルトレーンが好きです。あと自分でよくかける曲としてはキリンジです。「Drifter」や「エイリアンズ」といった曲が好きです。キリンジは打ち込みでレコーディングされているんですけど、あの音が生楽器のように鳴らせたらいいなと思っています。

平日聴くのはSACD、休日はレコードとSACD

毎日帰宅後はいつもここでオーディオを楽しんでいらっしゃるのでしょうか。

仕事から帰ってきたら夜寝るまでここにいます。昼間仕事を頑張ったご褒美ということで、お酒を飲みながら音楽を聴いてます。入ったらもう出てこないですよ(笑)。平日の夜はSACDを聴いて、休日は最初レコードを、その後はSACDを聴いています。

内装を外してもっと響きを活かしながら調音パネルを使いたい

まだまだやりたいことがいろいろあって、予算の都合がつけば、内装を取り払ってしまおうと思っています。天井も床も外して、もっと音が響くようにした上で、エネルギー感を活かしながら調音パネルで響きを調整していきたいと思っています。

販売店様の声

渡辺様のインタビューでよき相談相手としてお名前が何度か挙がったオーディオショップ「ダイナミックオーディオ5555の上遠野様に、ヤマハ調音パネルのメリットについてお話をうかがいました。

渡辺様にヤマハの調音パネルを勧めていただいた理由を教えてください。

渡辺さんのリスニングルームは最初吸音系の部屋だったのですが、吸音中心だと音が死んでしまって、響きがなくなり、音楽としてつまらなくなると感じていました。ベイシーを目指すならまず反射を生かしライブ感を出したいですね、とアドバイスしました。そこでグラスウールを止められたのですが、今度は音が盛大に響くようになってしまいました。そこで「吸音」ではなく「整音」というソリューションをご提案し、店頭で使って効果が高かったヤマハの調音パネルをお勧めしました。

ヤマハ調音パネルのメリットはどんな点ですか

まず他社のものよりも価格がお手頃なのでお勧めしやすいですね。それに場所もとらず設置もカンタンです。他の製品は大型のものが多く壁に取り付けられるほど薄くもありません。ヤマハの調音パネルは80Hzから4000Hzぐらいの中心帯域を整理してくれるので効果も高いです。あと、デザインや色に高級感があり、ACP-2の方は本体色もホワイト、ブラウン、ナチュラルと3色もあるので設置する場所の内装や壁の色に合わせることができます。

通常はどんな設置方法をお勧めしているのでしょうか。

通常はどんな設置方法をお勧めしているのでしょうか。

やはり一次反射を整えることが大事だと思っていますので、1枚であればスピーカー後ろのセンターに。2枚ならスピーカーの後ろに各1枚ずつ。これだけで相当効果が体感できると思います。後は響きに応じて少しずつ買い足して増やしていけばいいと思います。当店のお客様の多くは2、3枚から5、6枚ぐらいの枚数を使われています。

お店では実際に効果が確認できるのでしょうか。

もちろんです。ここではスピーカーの後ろに1枚だけ置いていますが、音を鳴らしながら調音パネルを外したりすることで、かなり効果がおわかりいただけます。またモニターレポートとして感想をお書きいただけるのであれば、試聴用に調音パネルの貸し出しも行っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。