チェリスト 古川展生さん
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マンション住まいなので、以前は午後九時以降は練習を控えてきましたが、譜読みが間に合わないときなど、どうしても夜遅く弾きたい場合があり、アビテックスを設置することにしました。おかげで時間を気にせず練習できるようになり、本当に助かっています。 今まで防音室というと、壁が音を吸収し過ぎて、響きに欠けるイメージが強かったんです。それが不自然で、弾いていていやになってしまうこともありました。その点、アビテックスは内部の音場を最適な響きに設定できるのがいいですね。この部屋もチェロを弾くのにふさわしく、ややライブ気味に設定してあるので、長時間閉じこもって練習しても、ほとんど疲れを感じません。 |
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七・五畳という十分な広さが確保されているので、室内楽のメンバーと、この部屋で練習することも多いんですよ。そんなときも「ここは弾きやすいね」と、みんなにとても好評です。 練習の際の集中力も高まるようになりました。新曲に取り組み始めたばかりで、まだ耳に心地よくない音を出さなければならない場合でも、周囲に気兼ねなく練習できるからです。 新しい曲の勉強のため、CDやMDなどで音源を聴く場合も、スピーカーから思う存分大音量で流せるのが、うれしいですね。 |
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実家は一軒家でしたし、学生時代も音大生専用マンションに暮らしていましたから、防音や遮音でさほど苦労した経験がありませんでした。ところが、留学先のハンガリーで普通のアパートメントに暮らしたとき、階下の住人から苦情が出て、初めてこの問題の大切さを実感しました。ヨーロッパでは人々の音の問題に対する意識も高く、意外に時間の制約が厳しかったりするのです。例えばイタリアでは昼寝の時間帯に、楽器の音を出してはいけないとか……(笑)。 ですから、帰国して日本で本格的な演奏活動を始めてからも、音の問題には十分配慮するようにしています。アビテックスはそんな私にとって、本当に心強い味方といえます。 |
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アーティスト情報 |
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ふるかわのぶお 桐朋学園大学卒業。ハンガリーのリスト音楽院留学。1998年帰国後、東京都交響楽団首席チェロ奏者に就任、現在に至る。ソリストとしてリサイタルや室内楽、オーケストラとの共演で活躍するほか、ジャズ、タンゴ、ポップスなどでも幅広い活躍を続ける。最新CD『ハジ・プレイズJ.S.BACH(DVD 付)』ほか7枚のソロアルバムをリリース。 Furukawa Nobuo 古川展生 オフィシャルサイト https://www.nobuofurukawa.com/ |
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