ピアニスト 宮谷理香さん
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東京の自宅のリビングでよくサロンコンサートを開くのですが、そこを改装することになったのをきっかけに、置いてあるS-400Bのピアノを買い替えることになりました。でも、そのS-400Bは私がショパンコンクールを目指したときに、練習を支えてくれた思い出深いピアノ。とても愛着があって、どうしても手放す気にはなれませんでした。そこで、私の出身地・金沢にあるマンションの一室にそのS-400Bを置き、集中した練習が必要なときにはいつでもそこにこもって、ピアノに向かえるようにしたのです。 | ||||
マンションですから、ここで音を出すとしたら、周りのお宅に配慮することが必要です。それならアビテックスを入れたらいいかなと思ったのが、購入のきっかけでした。S-400Bを置いた部屋は六畳の洋室ですが、コンクリートの梁が突き出ていたりするため、フリータイプのアビテックスを選びました。 金沢の家には電話もFAXもありません。ここに来て、ただひとりこもってしまうと、外部からの雑音に全く悩まされることなく、心ゆくまで集中してピアノに向かうことができます。アビテックスの中は、吸音と反響のバランスがとれていて、音が響き過ぎもせず、痩せ過ぎもしないので、耳が疲れないんです。い え、”耳が冴えてくる“といった方が正しいかもしれません。ここでは譜読みをしたり、また楽曲を深めていったりという練習をすることが多いのですが、自分の出す音に集中できるため、練習がはかどります。また、しっかりと遮音された大きな窓があるおかげで、外からの光で時間の経過を感じながら練習できるのも、嬉しいですね。 |
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私の両親は音楽については二人とも素人でした。ですから、グランドピアノの必要性とか、防音の大切さなどについても、特に知識があったわけではありません。「先生がこうおっしゃっているから」と理由を言えば、その都度理解をして、私がレッスンを続けるのに必要な環境を整えてくれました。子どもは自分で環境をつくりだすことができませんから、両親にはとても感謝をしています。ですから、今音楽の勉強をしているお子さまをお持ちのご両親の方には、お子さまが安心してレッスンを続けていくための環境づくりの一環として、練習室の防音をぜひお考えいただきたいと思います。 | ||||
アーティスト情報 |
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みやたにりか 金沢市生まれ。5歳よりピアノを始める。桐朋学園「子供のための音楽教室」、桐朋女子高等学校音楽科を経て、桐朋学園大学卒業。95年飯塚新人音楽コンクール第1位。同年、第13回ショパン国際ピアノコンクール第5位入賞。2001年からシリーズ「宮谷理香と廻るショパンの旅」をスタートし、10年計画 でショパンの作品に取り組んでいる。 宮谷理香公式サイト http://www.miyatani.jp/rika/ |
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