【音楽制作・宅録に必要なものとは?】ヤマハで“もっと”配信&音楽を楽しもう 機材編2

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機材編2
音楽制作・宅録に必要なものとは?

今“宅録”を始める人が急増中!

今、需要が高まっている“宅録”の環境構築には 何が必要なのでしょうか?
自宅に録音スタジオを持ち、 個人としても音楽活動をしているヤマハ社員のMさんに 教えてもらいました!

REPORT

メジャーなアーティストも“宅録”する時代
自宅録音環境をつくるなら今が旬!

はじめまして、ヤマハ社員のMです。家で過ごす時間が増えた今、“宅録(自宅録音)”の需要が増えています。メジャーなアーティストが「クローゼットに布団を敷き詰めた録音ブースで歌っている」と発言したり、宅録がぐっと身近になったように感じます。

自分はプライベートで音楽活動をしていて、宅録環境も構築しています。なので、今日は自分の経験をもとにした宅録環境の構築方法を紹介したいと思います。宅録の話がメインですが、これからDTMを始める人にもうってつけの内容ですから、最後まで読んでもらえると嬉しいです。

録音に必要なものは? どうやって揃えればいい?
かんたんに揃える方法があります!

01

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PC

(iPhone、iPadでも可)

02

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録音用機材

「オーディオインターフェース」

03

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音楽ソフト「DAW」

(デジタル・オーディオ・ワークステーション)

04

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歌を録音するための

「マイク」

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音を聴くための

「ヘッドホン」

ひとつずつ機能と選び方を
紹介していきましょう

①PC(iPhone、iPadでも可)

DTMを始めるには、基本的にはPCを使います(この記事でもPCをメインに取り扱います)。スペックは高性能である必要はありませんが、後述する「DAW」が必要とするソフトの動作条件と、ハードディスク(HDD・SSD)の空き容量を確保しているかどうかを確認しましょう(推奨とされるスペックを満たしているとより快適に作業できます)。なお、OSはWindowsとMacどちらでも大丈夫です。
PCが用意できなくても、使用するDAW(もしくはソフト、アプリなど)によっては、iPhoneやiPadでDTMを始めることができます。

ヤマハ社員のMさん

②オーディオインターフェース

PCできれいな音を録るため、または聴くための機材です。具体的にはマイクや楽器をつないで、PCに録音するために使います。ボーカルを録音するだけならインプットはひとつで大丈夫ですが、後々のことを考えてインプットが2つ以上あるタイプをオススメします。

スタインバーグ社のUR-Cシリーズの定番モデル「UR22C」。2つのインプットを備えた可搬性の高いモデルです。

③音楽ソフト「DAW」(デジタル・オーディオ・ワークステーション)

PCで楽器の演奏や歌声を録音したり、シンセやリズムパートを打ち込んだりして楽曲を作ることができる音楽ソフトです。現在発表されている音楽は基本的にDAWを使って作られていると思って間違いありません。DAWはソフト単体で販売していますが、基本的にはオーディオインターフェースに付いてきます。まずはそれを使ってみて、気に入ったらアップグレードするのがオススメです。

スタインバーグ製のDAW「Cubase」。伴奏制作から録音まで、音楽制作に関する基本的な機能を網羅しています。

④歌を録音するための「マイク」

歌声を録音する機材です。マイクの種類は大きく分けて「ダイナミックマイク」と「コンデンサーマイク」の2種類があり、ボーカルを録音するなら、ダイナミックマイクよりも繊細な音で録音ができるコンデンサーマイクを使うのがよいでしょう。それからマイクを固定するための「スタンド」も必要です。あとは、歌をうたうときに口から出る息がノイズとなってしまうこともあるので、それが防止できる「ポップガード」を用意できればカンペキです。

『UR22mkII Recording Pack』に付属するコンデンサーマイク「ST-M1」に、マイクスタンドとポップガードを付けています。※マイクスタンドとポップガードは付属していません

⑤音を聴くための「ヘッドホン」

伴奏を聴きながら歌声を録音するときや、録音した歌をカラオケとミックスするときなどに使います。ヘッドホンを選ぶ際のポイントは、原音に忠実な音質で聴けるようにチューニングされた「モニターヘッドホン」を選ぶのがおすすめです。

モニターヘッドホン「HPH-MT8」。しっかりと耳を包んで、音漏れの少ない「密閉型」はボーカル録音に最適です。

ここまで読んで「こんなにたくさんの機材を揃えるのは大変そう……」と思ったかもしれませんね。でも心配は御無用です。これらの機材をセットにした「宅録パック」が各メーカーから発売されているんです。
 ヤマハが取り扱っているスタインバーグ社製品からも、オーディオインターフェース、DAW、マイク、ヘッドホンがセットになった『UR22C Recording Pack』というパッケージが出ています。高性能かつコストパフォーマンスに優れているので、宅録初心者に自信を持ってオススメします。

『UR22C Recording Pack』の内容

UR22C
スタインバーグ製品のなかでも定番として位置づけられているオーディオインターフェースです。インプットが2つ付いているので、これ1台でギターとマイクを同時につなげて、演奏しながら歌を録音できます。また「ループバック」という機能を使えば、PCで伴奏を流しながら歌を歌って、その音をミックスして録音できるので、「歌ってみた」も「弾いてみた」もどちらもできてしまうわけです。音質面でも、D-PRE(プリアンプ)を搭載することによって、高音質かつ音楽的に豊かなハイレゾサウンドで録音できます。

Cubase AI
たくさんのプロが使用しているDAW「Cubase Pro」の基本機能を搭載したスペシャル版です。「Cubase Pro」と同等のテクノロジーが使われているので音質も良く、伴奏作成から録音まで初めて使うDAWとして十分の機能を持っています。
また、iPhone/iPadに対応した「Cubasis LE for iOS」も付属しています。こちらはiOS等に対応したモバイルDAWアプリ「Cubasis」の簡易バージョンで、URをつないでPCと同様の録音、編集作業ができるものです。
※これらの音楽ソフトはUR22Cを単体で購入しても付属します。

ST-M01
ボーカルやアコースティック楽器の録音に最適なコンデンサーマイクです。UR22Cにつなげるためのケーブル付きです。

ST-H01
音楽制作用に開発された、スタインバーグ製のモニターヘッドホンです。録音、編集に最適なチューニングが施されています。

これもあるともっとリッチに音楽制作できる!
より便利な環境を作るためのプラスアルファ

ここでは、なくても宅録できるけれど、あったら便利な機材を紹介します。予算に余裕があれば、ぜひ検討してみてください。

モニタースピーカー
モニタースピーカーとは、音楽制作用にチューニングされたスピーカーです。録音して伴奏と歌声をミックスしたあとはヘッドホンだけでなくスピーカーでも音のバランスを確認したほうが完成度が高まります。

MIDIキーボード
ボーカル録音だけでなく、自分で楽曲制作をしたいと思ったら、キーボードがあると良いでしょう。演奏できなくても、音の高さや音色を確認するのに鍵盤が手元にあるととても便利です。選ぶ際は、机の大きさを基準に考えると良いでしょう。鍵盤数はしっかりと演奏するのであれば81鍵が必要になりますが、音を確認する程度であれば、25鍵くらいでも十分です。

ここまでで紹介した機材を配置した宅録環境の構築完成図です。モニタースピーカーやキーボードがあると、ぐっと音楽制作っぽい感じが出て気持ちも盛り上がります!

さらにリッチな環境を!
「防音室」を使って収録してみよう

録音で気になるのは騒音問題です。なるべく他者に迷惑がかからないよう、家の中でも外から聞こえにくい場所を探したり、人がいない時間帯に音を出したりと、何かと気を使いますね。それを解消してくれるのが防音室です。というわけで、今回はヤマハの防音室「アビテックス」に宅録環境を構築してボーカル録音に挑戦してみました。

今回使ったのは1.5畳タイプのもの。オプションで扉や壁に窓が付いているタイプを使用したので、扉を閉めても閉鎖感はありませんでした。無駄なものがないので集中できますね。

早速歌ってみました! 結構大きな声を出したのですが、外にいたほかの社員によると、遠くで誰かが声を出しているな……くらいの音量だったそうです。これならいつでも安心して声を出せそうです。

まず入って扉を閉めると、部屋の中が静かになって集中力が増します。声を出してみると、調音パネルのおかげで自分の出した声がスっと消えるので、大声で歌っても自分自身がうるさく感じないのがいいですね。スピーカーからの音も、音が跳ね返って響くことがなく、とても快適です。
今回はボーカル録音のために使いましたが、普段は歌の練習に使ったり、大きな音で音楽鑑賞したり、今流行りのライブ配信などにも使えそう。とにかくいろいろな活用法が浮かんできました。

ざっと宅録に必要なものを紹介してまいりましたが、いかがでしたでしょうか? 最低限揃えておくとよいものはセットでお得に買うだけでよいので、思った以上に簡単に始められそうではありませんか?  おうち時間が増えたこの機会にぜひ宅録に挑戦してみてください!

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