【導入事例】株式会社ドリーム 様 / SRカンパニー / 神奈川県
Japan / Kanagawa, Oct 2017
株式会社ドリーム様はコンサート、イベント、展示会など音を必要とするあらゆる場所で音響プランや音響機器のシステムプランの提案、オペレーションなどに携わる『音場の提案企業』です。
このたびドリーム様は設置の自由度が高いコンパクトフルレンジスピーカーNEXO ID24-T9040を20台、コンパクトサブウーファーIDS-110Tを2台、そしてパワードデジタルTDコントローラーNXAMP4とデジタルTDコントローラー DTD-TUを各1台ずつ導入されました。
導入の経緯などについて、株式会社ドリーム 音響部 サウンドエンジニアの長屋義昭様にお話をうかがいました。
まず株式会社ドリーム様の業務について教えてください。
弊社は音楽系のコンサートツアーからイベント、展示会、企業の式典、さらに自社製品の製造、販売まで、幅広い分野で音に関わる業務を行っています。
今回NEXOのコンパクトスピーカーID24を導入された理由を教えてください。
先ほど業務の1つとしてお話ししましたが、弊社では様々な展示会の音響を担当しており、ID24は主に展示会用のシステムとして導入しました。
たとえば建築材料・住宅設備機器のメーカー様が全国で行っている展示会の音響に携わっていますが、シャワーやトイレなどのカテゴリーごとに展示ブースがあり、それらのブースごとに音響システムを設置します。
今回は展示会用に10ステージ分、合計20台のID24を導入しました。
今まで展示会ではどんなスピーカーを使われていたのですか?
定番の小型フルレンジスピーカーを使ってきました。
それらがだんだん古くなってきてしまい、展示が綺麗なのにスピーカーがくたびれていては問題だ、ということで、見た目と音質的な面を含めて展示会用サウンドシステムを更新することにしました。
スピーカーの選定にあたって、他のモデルも検討されたのでしょうか?
はい。展示会やイベントで使えそうなコンパクトなスピーカーを片っ端から試聴しました。小型のスピーカーはシングルユニットや同軸2wayの物が多いのですが、試聴してみると今までのスピーカーとさほど音質は変わらなかったんです。
その点NEXOのID24はダブルウーファーと水平×垂直の指向性にバリエーションを持たせたホーンという他にはないユニット構成で、音質も良かったし音量もよく出ていました。特に音量感はダントツでしたね。
それとデザインです。展示会を開催するクライアント様にスピーカーのデザインの美しさが訴求できると思いました。
展示会用のスピーカーで必要とされるのはどんなことですか?
まず第一に音量が出せることです。
展示会は混んでいる時と空いている時の人数の差が大きくて、お客さまが200人以上の時もあれば5人だけの時もあります。人が少ないときは音量を下げればいいのですが、混んでくると会場がかなりざわつきます。
そんな時に音量が出せないとナレーションをしっかり聞かせることができません。ですからコンパクトで、なおかつ音量が出せるスピーカーである必要があります。
ID24の試聴の際に指向性をかなり細かくチェックされたそうですが、それはどうしてですか?
ID24は指向性が違うモデルを選べますよね。その指向性の精度を確認した上で指向角90°×40°のモデルを選択しました。展示会での音響の場合、トラスからスピーカーを吊って、その前でヘッドセットマイクをつけた説明員が製品説明をするケースが多いのですが、その場合我々が一番気を使うのがハウリングです。
もしスピーカーの指向性が制御できればハウリングを抑えることができます。指向性を制御できる小型のスピーカーはID24以外にありませんでしたから、それが導入の決め手となりました。
他のスピーカーとはかなり違いますか?
今まで使っていたようなフルレンジや同軸のスピーカーは指向性といっても「なりゆき」なので、スピーカーの設置角度で調整するぐらいしか方法はなく、ハウリングマージンはあまりとれませんでした。
しかし指向性の精度が高いID24でサービスエリアを厳密に設定すればハウリングはほぼ起きないと言っていいでしょう。実際に展示会の現場でオペレーションしている人間も、ID24の使いやすさは段違いだと言っています。
フライング設置用の場合は本体重量も重要ではないでしょうか?
施工物にぶら下げることになりますから、軽いほうがいいのはもちろんです。
その点NEXOのID24は5kgと比較的軽い方でした。また耐久性も重要ですが、NEXO、ヤマハの今までの実績とサポート体制を信頼しているのでその点は心配していません。
今後ID24は展示会以外でも使用する予定はありますか?
音楽の現場でも規模によってはインフィルやモニターに充分使えるという話になっています。今はむしろ展示会より普通の現場のスタッフが使いたがっている状態ですね。
ドリーム様は様々なタイプの現場に携わっていらっしゃるので汎用性は大切ですよね?
そうなんです。ID24は縦置き、横置き、ポールマウント、フライングなどいろんな設置ができますから様々な用途で使えると思います。
直近でいえば和楽器や民族楽器を使ったコンサートの音響を担当する予定がありますが、そういったタイプのステージではできるだけお客さまにモニターを見せたくありませんから、ID24を奏者の後ろに目立たないように置いて使おうと思っています。
またID24と組み合わせて使う小型のサブウーファーIDS-110Tも導入しました。これは発表会などで迫力がある音が必要な場合でも使いますし、ちょっとした音楽イベントもこのサブウーファーがあればカバーできそうです。
ただ展示会の機材は全国を巡回するので長期間出払ってしまうこともあるんですよ。社内でID24の取り合いになるかもしれません(笑)