【導入事例】ボルボ・カー・ジャパン株式会社様「ボルボ スタジオ 青山」/ ブランドショールーム / 東京都
Japan/Tokyo, Feb 2018
2017年10月17日、イタリア・ミラノに続き世界で2番目にオープンしたボルボのコンセプトストアが「ボルボ スタジオ 青山」です。カフェを併設し、多彩なイベントを通じてスウェーデンの文化やボルボのブランドの哲学を広く伝える役割を担うこのコンセプトストアに、スピーカーシステムVXS5W、サブウーファーVXS10SWが導入されました。
その導入の経緯や選定理由について、ボルボ・カー・ジャパン株式会社 マーケティング部 ディレクター 関口 憲義氏、ボルボ・カー・ジャパン株式会社 ボルボ スタジオ 青山 スタジオ ディレクター 佐野 佳子氏、そして映像・音響設備の設計・ 施工を担当された株式会社タケナカ ビジュアルソリューション部 プロデューサー ⾼⼭ 英樹⽒にお話をうかがいました。
ボルボ スタジオ 青山は、世界で2番目の「コンセプトストア」と伺いました。通常のボルボのショールームとは、どのような違いがあるのでしょうか?
佐野氏:
ボルボスタジオとは、単にボルボのクルマを見ていただく場所ではなく、ボルボのブランドコンセプトや世界観を体験していただくための空間です。
ボルボの母国であるスウェーデンを彷彿とさせるシンプルかつモダンな空間で、ここだけの特別なサービスやボルボならではのプレミアムな時間を、心ゆくまでゆっくりとお楽しみいただきたいと思っています。
洗練されたセンスが隅々まで行き届いた、シンプルでありながら品質感が高い美しい空間ですね。
関口氏:
ありがとうございます。
ボルボスタジオは私どものブランドにとって本当に大切な空間で、世界で最初にできたのが世界的なファッションの街であるミラノ、そこに続いて2番目にオープンしたのが、この青山です。
世界で2番目のボルボスタジオが青山に開設されたのはどうしてでしょうか。
関口氏:
日本でボルボというと「安全」「頑丈」というイメージを持たれる方が多かったかと思います。
でも、これからは「プレミアムブランド」としての面、また「ファッション性」を強く訴求していきたいという意志があり、世界有数のファッショナブルな街である青山で、ボルボが考える「上質さ」「豊かさ」そしてボルボのフィロソフィーである「人を中心としたものづくり」、さらに北欧文化などをご体験いただきたいと思っています。
北欧らしいインテリアの美しさが素晴らしいですね。
佐野氏:
ボルボ スタジオ 青山は通常のボルボのショールームとはまったく別の特殊なデザインコンセプトで作られています。内装はシーリング、壁面、床ともに、スウェーデンの自然をイメージしたものとなっています。
シーリングはパネルディスプレイになっており空をイメージして雲が流れています。ショールームの営業時間内ではなくバータイムの時間帯になりますが、週末の21時になると、オーロラが現れます。
壁面の木製のポールは森林をイメージしています。また床面は岩礁をイメージした特殊な素材でできています。ボルボの本社はスウェーデン第二の都市、イェーテボリという街にあります。スウェーデンの西海岸に位置しており、その海岸の岩礁を模したものです。
関口氏:
またボルボ スタジオ 青山はカフェとバーを併設している点も一般的なクルマのショールームとは違う演出となっています。18時まではカフェ、18時からはシャンパンバーとして営業しています。
カフェは日本人の味覚に合った珈琲を追求する「神乃珈琲」とコラボレーションしています。またスペシャルティコーヒーと一緒にスウェーデンの伝統のお菓子、セムラもお楽しみいただけます。
佐野氏:
スウェーデンにはFIKA(フィーカ)と呼ばれるカフェ文化があって、コーヒーを飲みスウェーデンの伝統のお菓子を食べるんです。
私自身ボルボの本社に行った時に体験したのですが、みんなよく「FIKA!」って言ってブレイクします。日本でいうとおやつでしょうか。そんなスウェーデンのカフェ文化をぜひここで体験していただきたいと思います。
まさに青山にいながら、スウェーデンのライフスタイルが体験できるわけですね。
佐野氏:
ボルボの母国、スウェーデンではなによりも生活の質を重んじます。そしてすべての人が大切な存在で常に「人」が優先されます。
このような北欧のライフスタイルをご紹介し、ボルボのクルマづくりにもこのようなスウェーデンならではの考え方が反映されていることを、ボルボ スタジオ 青山でぜひ体験していただきたいと思っています。
関口氏:
またイベントやワークショップなどのイベントもこのスペースで毎週行っておりまして、カルチャー面での発信も行っています。
「音楽」「アート」など4つの切り口をきっかけに、いままでとは違うタイプのお客様とボルボとが出会えたら、と思っています。
佐野氏:
“Quality of Time”をテーマにして、一流アーティストを迎えて午後8時に開演する大人のためのアコースティックライブ&パフォーマンスイベント「8PM」。
現代美術の月刊専門誌「美術手帖」プロデュースの気鋭のアーティストによる作品展示やライブパフォーマンスをお届けする「美術手帖X VOLVO ART PROJECT」
「ゲンロンカフェ」主宰者であり作家・思想家の東浩紀氏をプロデューサーに迎え著名な文化人を招いて行うトークセッション。
さらにFIKAをはじめとするスウェーデンの文化やクラフトマンシップを体験することのできるワークショップの4つのカテゴリーでイベントを行っています。
関口氏:
またショールームとしての機能としては、先進的なデジタル機器を使ってVR(バーチャルリアリティ)でボルボのクルマの色選びや、安全機能の体験もしていただけるようになっています。
佐野氏:
スペースの都合でクルマは2台しか置けませんので、他の色だとどんな感じなのか、実際にVRのゴーグルとヘッドホンをつけてバーチャルにクルマに乗り込んでみたり、ボルボの先進的な安全機能についても、ちょっとびっくりするような体験、たとえばヘラジカが飛び出してくるとクルマが自動的に停止する、といった状況を間近に体験することができます。
「イノベーティブである」ということもボルボのフィロソフィーの一つであり、こうしたデジタル機器の多用もイノベーティブな姿勢の現れでもあります。
ありがとうございました。ここからは音響面について、株式会社タケナカの⾼⼭様におうかがいします。 今回担当されたのはどのような部分だったのでしょうか?
高山氏:
弊社はボルボ スタジオ 青山の映像と音響の施工を担当しました。
ボルボスタジオのプランニングから設計まではすべてボルボの本社が行います。本来はボルボ本社のプランに従って映像や音響システムを図面通りに施工するのが私たちの役割でした。
ということは、実際には本国のプランどおりにはいかない部分もあったということですか?
高山氏:
はい。
日本では法的に防災用の設備や煙探知機などの設置義務があるため、ボルボ本社でプランニングされた図面が、そのままでは実現しない点がありました。
具体的にはどのような点でしょうか?
高山氏:
ボルボのプランでは、シーリングのパネルディスプレイの邪魔をしないために電気機器、ライト、空調、スピーカーを彼らが「COVE」と呼んでいる天井の溝状の部分にすべてを収めて配置することになっていました。
しかし日本の法律に則って防災用の設備、スピーカーなどをレイアウトすると本社の指定の他メーカーのスピーカーでは収まりきらないことがわかりました。
そのため本国に相談してヤマハのVXS5Wを推薦し、導入することになりました。
ボルボ スタジオ 青山に導入されたヤマハ機器について具体的に教えていただけますか?
高山氏:
天井用のスピーカーとしてVXS5Wを21台設置しています。
VXS5Wは入り口、モニターの前の一列、そして奥のスペースと3つにゾーニングされており、最適な音量に設定することができます。
またモニターの前のスピーカーは大型ディスプレイの動画の音声、その他は店内BGM、というように別々の音源を流すこともできます。
さらにサブウーファーVXS10SWを2台、これはお客さまからは見えないところに設置してあります。さらにオフィス、レストルーム用にシーリングスピーカーVXC4Wを5台設置しています。
ヤマハのスピーカーを推薦していただいた理由を伺えますか?
高山氏:
まずデザインですね。ショールームではデザインが最優先されますので。
もちろん音も指定の品番と比べて遜色ありませんでしたし、価格はむしろリーズナブルでした。
ボルボ本社も「かなりリーズナブルだが大丈夫なのか?」と思ったようでしたが、スウェーデンのスタッフが最終調整に来た際「ナイスサウンド!」と満足していました。
デザインに関しては本国のデザイナーがとても気に入っていましたね。
BGMはどのように運用されているのでしょうか?
関口氏:
BGMはボルボと同じくスウェーデンのストリーミング配信サービスの会社である「Spotify」が用意した、ボルボスタジオ専用のプレイリストを流しています。BGMはシーリングの空の映像と連動しています。
高山氏:
映像に関してはスウェーデンの風景や景色などの映像がボルボ本社から送られてきます。
ライブやアートのイベントの際にはイベントに関連した映像を流すこともあります。
高山様、ありがとうございました。
関口様、佐野様、実際に店舗内でヤマハのスピーカーをお使いいただいた感想をお聞かせください。
関口氏:
ブランドのフィロソフィーを示すショールームですから、やはりデザインが優先する空間ですが、ヤマハはオーディオの世界でも昔からデザインに定評があるので安心していました。
実際にこの空間にもマッチしていると思います。音質的にもとても素晴らしいと思います。
佐野氏:
私も、ヤマハさんのスピーカーはとてもいい音で大変気に入っています。
お客さまからの反響はありますか?
佐野氏:
お客さまからよく「素敵な場所ですね」といっていただけます。カフェには常連の方もいて、毎日来てくださるおしゃれな女性もいらっしゃるんです。
よくデザインにこだわりすぎると居心地が悪くなるケースがありますが、ボルボ スタジオ 青山はみなさんに「居心地がいい」と言っていただいてとても嬉しく思っています。
BGMの音の良さも快適さに貢献してくれているのではないかと思います。
本日はご多忙のところお時間いただき、ありがとうございました。
ボルボ スタジオ 青山
https://www.volvocars.com/jp/about/our-company/aoyama
ボルボ・カー・ジャパン株式会社
https://www.volvocars.com/jp
株式会社タケナカ
http://www.takenaka-co.co.jp/
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データ
製品情報 | VXS Series "S model" , VXS Series , VXC Series |
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