システムの柔軟性、拡張性を高める新世代のネットワーク対応パワーアンプヤマハ パワーアンプリファイアー 『PCシリーズD/DIモデル』
このたび発売する『PCシリーズ D/DIモデル』は、従来のアンプに求められてきた高い出力、高い音質、高い安定性などの基本性能に加えて、近年ニーズが高まっている豊富な信号処理能力、標準化しつつあるオーディオネットワーク規格「Dante」への対応をはじめ、独自のインプットマトリクス機能までを搭載した新世代のパワーアンプリファイアーです。20×8の豊富なインプットマトリクス機能を活用することで、アナログや「Dante」の入力から取り込んだ音声を内蔵プロセッサーで調整した後、「Dante」により他のアンプへ出力するなど、“増幅器”にとどまらない役割を担い、システムの柔軟性、拡張性を大きく高めます。
『PCシリーズ D/DIモデル』は、1,200W、600Wの2つの出力モデルの各々に、スタンダード仕様、固定設備仕様の2つのコネクタータイプを揃え、計4モデルから用途に応じて選択できます。リモートコントロール/モニタリングソフトウェアである「ProVisionaire Control」や「ProVisionaire Touch」に対応し、柔軟なコントロールやモニタリングが可能です。
インプットマトリクス機能と「Dante」入出力の融合
20×8のパワフルなインプットマトリクス機能を搭載し、システムの高い柔軟性、選択肢を備えています。例えば、アナログ入力した音声を「Dante」ネットワークに出力することで、4chの「Dante」インプットラックのように使用することができます。また、ミキサーやシグナルプロセッサーのないシステムの場合においても、マトリクス機能を有効活用することで柔軟なルーティングを実現し、内蔵プロセッサーの活用により音声信号処理を施すことが可能です。さらに「ProVisionaire Control/Touch」を用いることで、コンソールやハードウェアコントローラーがないシステムにおいても、柔軟にコントロールやモニタリングすることもできます。
パワフルな信号処理能力
『PCシリーズD/DIモデル』は、当社が培ってきた先進的なDSP処理技術と、スピーカー制御技術を惜しみなく搭載しました。スピーカーのプロセッシングに効果的なFIR EQ*1や16バンドのPEQ、CrossoverやDelayをはじめ、ピークリミッターやRMSリミッターなど、豊富かつ強力なプロセッシング機能を搭載しました。前述のインプットマトリクス機能と「Dante」出力を活用することで、EQを施した音声を他のアンプに出力することも可能*2です。
*1:将来のアップデートで対応を予定。
*2:EQした音声は最大4chまで出力可能
「ProVisionaireシリーズ」による統一された操作環境の提供
アンプのパラメーターやコンフィグレーションの設定は本体パネルだけでなく、アンプ設計ソフトウェアである「ProVisionaire Amp Editor」を使用することで柔軟にかつすばやく行うことが可能です。加えて、リモートコントロール/モニタリングソフトウェアである「ProVisionaire Control」「ProVisionaire Touch」に対応、アンプの設定からコントロール/モニタリングシステムの構築まで一貫した操作感で行うことが可能です。
基本性能を高い次元で実現する高効率Class-Dアンプ
アンプに求められる基本性能、すなわち高音質・高出力・高い安定性を実現するため、高効率で歪みの少ない最先端のClass-Dアンプを搭載。芯のある輪郭がはっきりした低域、きめ細やかなニュアンスまで明瞭に再生する高域を提供するとともに、4chそれぞれ1,200W/600W(8Ω)の高出力とともに、2Ωの高負荷時にも安定した動作を実現しました。『DIモデル』はハイインピーダンス接続にも対応し、1台で多数のスピーカーを駆動することが可能です。
ヤマハ株式会社 音響事業本部オーディオ事業統括部長 津川能行のコメント
『PCシリーズD/DIモデル』の豊富なインプットマトリクス機能とDanteを組み合わせることで、過去にない柔軟で費用対効果にも優れたシステムを構築することが可能です。さらに、アンプ設定ソフトである『ProVisionaire Amp Editor』は同時発表の『ProVisionaire Control/Touch V3.5』と同様のUIを採用したことにより、システムの設計からコントロール、モニタリングまで一貫した操作感を提供することにより、設計時間の短縮にも貢献いたします。