「RIVAGE PMシリーズ」の新ラインナップとして、より直感的な操作性と軽量・コンパクト化を追求した「RIVAGE PM5」「RIVAGE PM3」を発表
プロフェッショナルオーディオ機器の新製品として、デジタルミキシングシステム「RIVAGE PMシリーズ」の新ラインナップ「RIVAGE PM5」「RIVAGE PM3」のコアコンポーネントとなるコントロールサーフェス「CS-R5」「CS-R3」および、DSPエンジン「DSP-RX-EX」「DSP-RX」を2020年7月より順次発売します。
品名 | 品番 | 価格 | 発売時期 |
---|---|---|---|
コントロールサーフェス | CS-R5 | オープンプライス | 2020年7月 |
CS-R3 | 2020年8月 | ||
DSPエンジン | DSP-RX-EX | 2020年7月 | |
DSP-RX | 2020年7月 | ||
シグナルプロセッサーアクセサリー | DEK-DSP-RX | 2020年7月 |
製品の概要
今回発売するデジタルミキシングシステムRIVAGE PM5、RIVAGE PM3は、ヤマハミキサーのフラッグシップRIVAGE PMシリーズを拡張する新たなシステムです。“ステージで鳴っている音をありのままに取り込み、そこからさまざまな色付けを行う”という音質コンセプトや機能はそのままに、直感的な操作性や軽量・コンパクト化を追求しています。
「CS-R5」は、シリーズで初めて3面のディスプレイを搭載し、筐体の奥行きを643mmに抑えてタッチパネルを操作者に近づけたことで、快適なタッチ操作と広いサイトラインを実現しました。
「CS-R3」は、重量38kg、幅1,145mmとシリーズで最も軽量・コンパクトな筐体を持ち、設置場所に制限のある会場やモニター用途に最適なモデルです。
また、DSPエンジンには288Input、72Mix、36Matrixを備えた「DSP-RX-EX」と120Input、48Mix、24Matrixを備えた「DSP-RX」の2モデルをラインナップに追加しました。
今回発売する全モデルは、既存の「RIVAGE PMシリーズ」と互換性を持ち、自由に組み合わせて用途や予算に合ったシステムを構築することができます。
主な特長 - デジタルミキシングシステム「RIVAGE PMシリーズ」
RIVAGE PM シリーズに、新たにRIVAGE PM5とRIVAGE PM3、そしてDSPエンジンの新モデルが加わることで、RIVAGE PM10、RIVAGE PM7とともに、5種類のコンソール、3種類のDSPエンジン、2種類のI/Oラックから成るラインナップへと成長しました。これらのコンポーネントを自由に組み合わせて、用途や予算に応じた多様なシステムを作り出すことができます。
5種類のコンソールはすべて、12フェーダー構成、タッチパネル、そしてヤマハ伝統のSelected Channelセクションを備えたインターフェースを搭載。ヤマハデジタルミキサーの使用経験があるエンジニアなら、RIVAGE PMシリーズのコンソールに乗り換えてもすぐに使いこなすことができます。
全てのRIVAGE PMシリーズコンポーネントは互換性を持ち、新しいコンソールと従来のDSPエンジンやI/Oラックを組み合わせることができます。これらを個別のアプリケーションで動作させるだけではなく、たとえば大規模コンサート用にDSPエンジンを組み合わせてミラーリングすることもできます。
主な特長 - コントロールサーフェス「CS-R5」「CS-R3」
RIVAGE PM5は、RIVAGE PMシリーズならではのパワーと性能を、軽量で直感的操作が可能なボディに凝縮した、驚くほどスリムなコンソールです。RIVAGE PM10やRIVAGE PM7と同等のサウンドと機能を持ち、さらにハードウェアとソフトウェアの改良により新たなミキシング体験を提供します。3つの静電容量式タッチパネルディスプレイによってより直感的なインターフェースを実現した42kgという驚異的な軽量コンソールは、あらゆる場所への持ち運びや設置を容易にします。
RIVAGE PM3はRIVAGE PMシリーズの中で最もコンパクトで、幅1,145mm以上のスペースがあれば設置が可能です。コンパクトなボディに収められたRIVAGE PM3の優れた性能は、設置場所に制限のある会場やモニター用途に最適です。RIVAGE PM3は、24+2個のUser Defined Keyを搭載したシンプルなシングルディスプレイのインターフェースを備えており、様々な機能にアクセスしやすく高速な操作を実現します。コンパクトながらも他のRIVAGE PMシリーズと同じ音質、機能、38本のフェーダーを備えており、直感的なミキシングが可能です。
1. 静電容量式タッチパネルの搭載
大型で見やすい15インチの静電容量式タッチパネルを、RIVAGE PM5は3つ、RIVAGE PM3は1つ搭載しています。画面にはわかりやすく整理された情報と基本的なコントロール操作子がまとめられており、エンジニアはすばやく効率的に状況を把握して対応できます。基本的なタッチ操作はもちろん、静電容量式タッチパネルによるピンチイン・アウトやスワイプなどのジェスチャーにも対応するなど、タッチパネルの操作性が大幅に向上することでより快適な操作性を提供します。
2. 設置しやすく可搬性の高い軽量設計
RIVAGE PM5/3は、ハードな運用に耐える堅牢性と大きく快適なインターフェースを備える一方で、CS-R5が42kg、CS-R3が38kgという驚くほどの軽量化を実現し、少人数でも容易に運搬、設置することができます。この大幅な軽量化は、最先端の機械設計と、軽量で耐久性の高い素材を採用することで実現しました。また、軽量であっても音質や機能は損なわれておらず、他のRIVAGE PMシリーズと同じソフトウェアと操作性を有しており、小型、軽量でシンプルなボディに、あらゆる性能を凝縮しています。
3. センドオペレーションの操作性向上
センドオペレーションはあらゆるライブミキシングにおいて重要なワークフローです。RIVAGE PM5/3ではおなじみのSends on Fader機能やチャンネルストリップエンコーダーを用いたセンドレベル調整に加えて、User Defined Knobとタッチパネルを組み合わせた新たな操作方法により、エンジニアにとってさらに快適なワークフローを提供します。
4. 伝統のヤマハSelected Channelセクション
RIVAGE PMシリーズのコンソールのインターフェースで重要なのは業界標準とも言えるヤマハSelected Channelセクションです。エンジニアは、SELキーで選択した任意のチャンネルのパラメーターにダイレクトに素早くアクセスできます。パネルスペースを最大限に活用した総合的なレイアウト上にエンコーダーやボタン、インジケーターを配置しており、どのような環境やミキシング状況でも快適に操作することができます。
5. 使いやすいレイアウト、さらに改善されたサイトライン
コンソール全体の形状は、タッチスクリーンとSelected Channelセクションのあるパネル前方を大きく起き上がらせたデザインを採用。エンジニアの位置からの優れた視認性と使いやすさを確保するだけでなく、操作中に視線を大きく動かすことなくステージの様子を見ることができ、アーティストとの連携をより高めることができます。
6. 視認性の高いフェーダーメーター(RIVAGE PM5)
RIVAGE PM5はフェーダーのそばにレベルメーターを設置したことで、フェーダー操作時のレベル確認の視認性が向上し、よりスムーズで精確なコントロールが可能になりました。このフェーダーメーターはモノラル・ステレオ時のレベル表示はもちろん、ダイナミクスのゲインリダクションの確認も可能です。
7. 24個+2個のUser Defined Key(RIVAGE PM3)
RIVAGE PM3は、よく使う機能をワンタッチで呼び出せるUser Defined Keyをシリーズ最多の24個+2個装備。より多くの機能を瞬時に呼び出すことが可能で、モニターミキシングなどにおける素早いワークフローにも柔軟に対応できます。
主な特長 - DSPエンジン「DSP-RX-EX」「DSP-RX」
1. システム規模や予算に応じて選択可能なDSPエンジンラインナップ
RIVAGE PMシリーズでは、288Input、72Mix、36Matrixを備えたDSP-RX-EX、または120Input、48Mix、24Matrixを備えたDSP-RXをシステム規模に応じて選択でき、従来のDSP-R10も使用可能です。いずれも優れたRIVAGE PMサウンドと安定性を誇るDSPエンジンです。また、DSP-RXをDSP-RX-EX仕様にアップグレードするDSP拡張キット(DEK-DSP-RX)もご用意しています。
2. DSPミラーリングによるフェイルセーフに対応
RIVAGE PM10、RIVAGE PM5、RIVAGE PM3はフェイルセーフのためのDSPミラーリングに対応しています。2台の同じDSPエンジンを使用することで、万が一メインのDSPエンジンにトラブルが発生した場合でも、サブのDSPエンジンに切り替えることでショーを止めずに続行することができます。
最新ファームウェアV4.0
RIVAGE PM5、RIVAGE PM3を含む「RIVAGE PMシリーズ」用の新しいファームウェアV4.0もハードウェア発売に合わせて今夏リリース予定です。このバージョンではUIの改善や数々の機能アップデートが予定されており、その中にはEventide社との協業により開発した新しいリバーブタイプのプラグインSP2016の搭載も含まれます。
RIVAGE PMシリーズファームウェアV4.0の新機能・改善点は以下の通りです。
- 新リバーブプラグイン「Eventide SP2016」の搭載
- RIVAGE PM7チャンネルキャパシティのアップグレード
- アプリケーション「MonitorMix」に対応
- L-Acoustics社のL-ISAコントロールに対応
- その他新機能・改善点を多数搭載
Eventide社 Vice President of Sales and Marketing Ray Maxwell氏のコメント
オリジナルのEventide SP2016の鮮やかで独特なリバーブは、40年近くにわたって無数のヒット曲に使用されてきました。オリジナルのリバーブは、Adele、Mariah Carey、Eminemなどの多くの著名アーティストアルバムで聴くことができます。Eventideはヤマハとのコラボレーションによって、忠実に再現されたSP2016をRIVAGE PMシリーズユーザーに提供できることを、大変光栄に思います。