デジタルミキシングシステム「RIVAGE PMシリーズ」ファームウェアV5.0をリリース

デジタルミキシングシステム「RIVAGE PMシリーズ」の最新ファームウェアバージョン5.0をリリースしました。V5.0では、様々な新機能や新プラグインPortico II Master Buss Processor『P2MB』を搭載しました。

「RIVAGE PMシリーズ」では、定期的なファームウェアアップデートにより、常に最高品質の機能と柔軟な操作性を提供していきます。

Portico II Master Buss Processor（P2MB）は、Rupert Neve Designs（RND）社のMaster Buss Processor（MBP）をVirtual Circuitry Modeling（VCM）テクノロジーを使用してプラグイン化したものです。RND 5088ミキサーで有名なディスクリートクラスAのシグナルパスをベースにしたP2MBは、従来の2チャンネル・コンプレッションとリミッターを再定義しています。当初はマスタリング・アプリケーション用に開発されたMBPは、ミックス、トラッキング、FOH、ライブストリーミングのエンジニアたちのお気に入りとなりました。

RND社のゼネラルマネージャー兼共同設立者であるジョシュ・トーマスは、次のようにコメントしています。

「MBPを最初に発表したとき、主にマスタリングやスタジオミキシングに使用されることを想定していました。しかし、この製品がSRアプリケーションでのFOHのスタンダードとなり、何百ものツアーでこの製品の恩恵を受け、シグナルチェーンの最終ピースとして信頼されるようになったことに、ルパートも我々チーム全体も驚き、そして嬉しく思いました。ヤマハのVCMテクノロジーは、当社が製造する最も複雑なアナログプロセッサーの一つであるMBPを、極めて忠実にデジタルで再現しています。この新しいエミュレーションの効果を、今後のコンサートで聴けることを楽しみにしています。」

またV5.0では、いくつかの新機能追加によりエンジニアに更なる柔軟性を提供します。その内容は以下のとおりです。

-Sennheiser、Shure、Sonyのワイヤレスレシーバーシステムのモニタリングとコントロール

-NEXO「NXAMP MK2」、ヤマハ「PC-D/DIシリーズパワーアンプ」、ヤマハ「DZRシリーズ」のスピーカーのモニタリングとコントロール

-レコーディングソフトウェアSteinberg「Nuendo Live」のダイレクトコントロール

-リハーサルや演奏中にライブミキシングの流れを中断することなく、より早くより直感的に使用できるように強化した新たなGlobal Pasteワークフロー

また、ネットワークコントロールプロトコルOSC（Open Sound Control）に完全対応し、フェーダーレベルやミュート、パン、ミックス、マトリックスセンド、ディレイタイム、シーンメモリーのリコールなどのさまざまなパラメーターをリモートコントロールできるようになりました。これによりFigure 53のQLabのような劇場や放送局のオートメーションシステムやソフトウェアからコントロールできます。更にさまざまなアプリケーションやタッチスクリーンデバイスを使用してカスタムコントロールパネルを作成することもできます。

ヤマハ株式会社プロオーディオ事業部マーケティング＆セールス部部長平井智勇のコメント：

「RIVAGE PMシリーズ」のファームウェアバージョン5.0には、ユーザー皆様からご要望のあった多くの機能を搭載しました。「RIVAGE PMシリーズ」をご愛用いただいているお客様やライブストリーミングなどの新しいエンターテインメントに取り組まれているお客様、そして新たに「RIVAGE PMシリーズ」の導入をご検討されているお客様など、すべての方に有益なアップデートになることを確信しています。2012年以来、当社のデジタルミキシングシステムのサウンドに貢献してきたRND社との成功裏のコラボレーションができることをたいへん嬉しく思います。SILKプロセッシング、EQ、コンプレッサーなどのプラグインは、「RIVAGE PMシステム」の入力段を魅力的なものに高めています。P2MBは、RND社とのコラボレーションで出力段へ取り組む初めてのプラグインとなります。このプラグインは、RND社との関係を大きく前進させるものであり、RND社の創設者であり、音響業界で伝説的な存在であるルパート・ニーヴ氏のサウンドに対する無限の情熱を製品に注ぐことができたことをたいへんに嬉しく思います。

私たちは、お客様の声に耳を傾け、最高で効率的なミキシング体験に必要なものを提供するために継続的に努力していきます。