【導入事例】株式会社ケイアイエム 様 / SRカンパニー / 東京
Japan/Tokyo Apr.2021
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1978年の設立以来、国内外のライブSRを中心にトップアーティストを音響面から支えてきた株式会社ケイアイエム。このたびケイアイエムにデジタルミキシングシステム「RIVAGE PM5」が導入されました。
その導入の経緯や選定理由などについて、株式会社ケイアイエム 音響部の大村 亮氏にお話をうかがいました。
「RIVAGE PM5」はミックスをしていて楽しさが感じられる
最初に株式会社ケイアイエムについて教えてください。
大村氏:
弊社は代表の沼澤 秀明が1978年に創業して43年になる、ライブSRをメインとする会社です。PA、舞台音響機材のレンタルも行っています。
このたび「RIVAGE PM5」を導入いただきましたが、選定理由を教えていただけますか。
大村氏:
もともとヤマハの「CLシリーズ」を導入していて、とても便利に使っていました。「CLシリーズ」は48kHzのDanteシステムですが、次は96kHzのDante対応ミキサーを購入しようということになり、選択肢はたくさんありましたが「RIVAGE PM5」をデモで使わせていただいたところいい手応えがあり、ミックスして楽しさも感じたので、「RIVAGE PM5」を選びました。
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その「楽しさ」はどういう点で感じられたのでしょうか。
大村氏:
ライブミックスってステージ上の演奏を忠実に表現したり、時にはそこに自分が感じたことを加えて表現することだと思うんですけど、フェーダーを触っていて自分が出したいと思った音のニュアンスが表現できると、やっぱり楽しいです。
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そのほかに「RIVAGE PM5」を選定した理由はありますか。
大村氏:
あります。実際のところヤマハのミキサーを選んだ理由の第一は、現場の声のフィードバックが確実で早いところです。ヤマハさんは、僕たちが実際に現場で使って感じたことや改善してほしい点を伝えると「じゃあこうしてみましょうか」とか「ここまではできます、ここからは難しいです」などとすぐにレスポンスしてくれます。ヤマハさんは僕らの思いをうけとめてくれて、より使いやすいものへと進化させてくれる点がいいと思っています。
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フェーダーの追従性の精度とリバーブのクオリティの高さが素晴らしい
実際に「RIVAGE PM5」を使いはじめて具体的に良かったと感じた点はどんなところですか。
大村氏:
まずフェーダーですね。フェーダーのタッチが滑らかなところがすごく好きです。
ライブのミキシングにおいてフェーダータッチは重要ですか。
大村氏:
フェーダーの感触はとても重要です。最近のミキサーはどれもデジタルなので、本番以外はリハーサルも含めてわりと数値で打ち込んで設定していくんですよ。でも本番では逆にほぼフェーダーしか触りません。だからフェーダーは重要ですし、さっき言った「ミックスが楽しい」という感覚にもつながっているのかもしれません。
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感触がいいことが楽しさにつながるということですか。
大村氏:
それもあります。ただ「RIVAGE PM5」のフェーダーはタッチが滑らかなだけでなく、追従性というか精度が高くて、フェーダーの動きがすぐに音へと反映される感じがすごくするんですよ。ちょっと動かすだけで怖いぐらいすぐに音が変わる。そう思うと単にフェーダーの動きの話ではなく、内部の処理速度の速さも含めてのことになりますね。
そのほかに「RIVAGE PM5」で良かった点があれば教えてください。
大村氏:
「CLシリーズ」と比べると内蔵のエフェクターのリバーブが特にいいと感じました。僕たちはリバーブを「かける」って表現するんですけど、リバーブをかけた時に、かかった感がすごくきれいです。僕はリバーブが大好きなので、リバーブがきれいにかかるのはとても嬉しいんです。
以前はアウトボードのビンテージのリバーブなどを持っていっていましたが、「CLシリーズ」からはインターナルのリバーブがすごく綺麗になったのでアウトボードは持っていかなくなりました。ミキサー1台なので搬入やバラシなどのセットアップ時間も大幅に減っています。
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セットアップ時間が短縮されたことでFOHスピーカーのチューニングなどに時間がかけられるようになった
リバーブのアウトボードが不要になってセッティングも早くなったのでしょうか。
大村氏:
そうです。機材のセットアップに要する時間が短縮されたことで、FOHのスピーカーチューニングに時間が使えるようになり、結果的によりいい音が出せるようになりました。また機材がコンパクトになったので運搬も楽になりました。昔のアナログ卓だったら8人がかりぐらいで運んでいましたが、今なら2人で運べます。
それと費用対効果として大きいのはライブ会場での設置場所が省スペースになったことですね。音響のスペースが減ればお客さまに販売できる席数を増やすことができます。
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デジタルミキサーのみで完結するシステムでの操作性はいかがですか。
大村氏:
アウトボードがたくさんあった時代は、機材のノブに直接触れたり動作状況が視認できました。でもミキサー内蔵だと一個ずつ画面を選ばなくちゃいけないから、前よりもワンアクション入ります。それをマイナスと捉える人もいるけど、結果的にはそこは人間が慣れるしかないと思います。デジタルミキサーが主流の時代になって、今までリアルタイムにやってきたライブオペレートのあり方が変わってきたのだと思います。
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ライブオペレートのあり方が変わったとは?
大村氏:
今までだとリアルタイムで手を伸ばしてパッ、パッとやってきたことを事前に仕込んでおくとか、あるポイントをリアルタイムにオペレーションしたいなら、あらかじめそのためにコントローラーをアサインしておくとかといった準備ですね。デジタルミキサーに変わってから、僕自身も事前にパソコンや倉庫で準備に時間をかけるようになってきています。
自分が本番で楽しむためにロジックを組み立てて仕込んでおく
大村さん自身はどんなライブミキシングが理想だと思いますか。
大村氏:
僕が大事だと思っているのは、本番でミックスしている自分が楽しくないといい音は出ない、ということです。いいパフォーマンスをいい音でオペレートしているから楽しいと思えるわけで、それが結果的にお客さんにいい音を聴かせることになると思うんです。ですから本番で自分が楽しむためにどうしたらいいのかを逆算し、そのためにロジックを組み立てて仕込みの段階から考えるようにしています。
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お客さまを楽しませることができるツールとして「RIVAGE PM5」は力になりますか。
大村氏:
ものすごく力になるツールだと思います。とてもいい武器が手に入ったと思っていますし、購入を決断してくれた弊社代表の沼澤にも感謝しています。
大村さんが今後やっていきたいことがあったら教えてください。
大村氏:
僕自身は今後も精一杯楽しみながら自分の音を出していきたいですし、今一生懸命頑張っている後輩たちがどんどん良い音を出していくことが何よりも楽しみです。
本日はお忙しい中ありがとうございました。
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株式会社ケイアイエム
https://www.kim.tokyo
製品情報
デジタルミキシングシステム | RIVAGE PMシリーズ |