【導入事例】手打ち蕎麦naru 様 / レストラン / 静岡

Japan/Shizuoka May.2021

JR浜松駅北口から徒歩5分、遠州鉄道第一通り駅より徒歩1分。本格的な自家製粉の手打ち蕎麦、そして酒と肴、さらに自家製果実酢やスイーツまでをカジュアルに楽しめる「手打ち蕎麦naru(なる)」。

このたび同店にヤマハのスピーカーシステム「VXS1ML」、サブウーファー「VXS3S」「VXS10S」、パワーアンプ「MA2030a」「PA2030a」などが導入されました。その選定理由や使い勝手などについて、店主の石田貴齢氏にお話をうかがいました。

手打ち蕎麦naru店主 石田貴齢氏

自家製粉のお蕎麦をカジュアルな雰囲気で楽しんでほしい

石田さんはもとラッパーだそうですが、なぜ蕎麦屋をはじめられたのでしょうか。

石田氏:
手打ち蕎麦naruは2008年創業でもうすぐ13年ですが、そこまでの僕の人生が結構波乱に富んでいます(笑)。だから「何でお蕎麦屋さんをやっているの?」ってよく聞かれるのですが、とても一言では語れないストーリーなので「蕎麦が好きだから」と言うことにしています。

そのストーリーをダイジェストで教えていただけないでしょうか。

石田氏:
浜松が地元なのですが、高校生の時にヒップホップが好きになってラッパーになる夢を持ちました。そして大学に進学して東京に行って、数ヶ月したらラッパーになる夢が叶って、憧れだったスチャダラパーと同じステージに立てるようになりました。そこから大学4年ぐらいまでは四街道ネイチャーというヒップホップグループで活動をしました。その後四街道ネイチャーを脱退して、ラッパーたちの服の買いつけの会社を立ち上げてニューヨークに渡り、それもやめたところで地元の浜松に戻ってこの店を開きました。

確かに波瀾万丈ですが、なぜ蕎麦屋だったのですか。

石田氏:
実は大学の後に料理の専門学校に行く予定だったぐらい、飲食には興味がありました。お蕎麦を選んだのは、長くできそうですし、東京では食べ歩きをしていたぐらいお蕎麦が好きだったからです。それと当時この近隣に僕が好きなタイプのお蕎麦が食べられるお店が少なかったこともあります。自分が好きなお蕎麦をより多くの人の食べてほしいという思いと、好きなことをやるワクワク感、そしてヒップホップの時と同じように好きなことならどんな逆風でも頑張れるという気持ちもありました。

手打ち蕎麦naru店主 石田貴齢氏

手打ち蕎麦naruの特長をおしえてください。

石田氏:
ここでは自家製粉で蕎麦を打っています。粉は自分で挽きますから、実の大きさで挽き方も調整して粉の粒子を調整しています。使っているのは挽きぐるみという挽かれた粉をそのまま使うもの。それを8割、小麦を2割のニ八蕎麦です。挽きたての粉で蕎麦を打ちますから、香りには自信があります。

カウンターと厨房
製粉、蕎麦打ちの作業場

お店の内装がカフェのようで素敵ですね。いわゆるお蕎麦屋さんとは思えません。

石田氏:
この内装は自分たちが一番居心地のいい空間にしようと思ったのがきっかけで、結果的に蕎麦屋っぽくない感じになりました。老舗のお蕎麦屋さんというと年配の方が利用され、気軽には入りにくいイメージですが、僕は若い子たちにもお蕎麦を食べてほしかったので、カフェ感覚で気軽に入れるお店になったのは良かったと思っています。

スピーカーシステム「VXS1ML」はすごくコンパクトなのに、音の拡がりがすごい

このたび音響システムとしてヤマハのスピーカーシステム「VXS1ML」とサブウーファー「VXS3S」、「VXS10S」を導入いただきました。選定理由を教えていただけますか。

石田氏:
店内の改装を機にBGM用の音響システムも入れ替えを行いました。機種については音響に詳しい常連さんに相談して、このシステムを紹介していただきました。もともと僕はバックヤードや楽屋にいるときの音楽の聴こえ方が好きで、聴こうと思わないとはっきり聴こえないみたいな感じの音にしたい、というコンセプトを伝えて機種を選定してもらいました。

具体的にはどんなシステム構成になっているのでしょうか。

石田氏:
入り口に近い手前のスペースと奥のスペースがあるのですが、それぞれ「VXS1ML」を5台で合計10台、サブウーファーは手前のスペースには「VXS10S」が1台、奥のスペースには「VXS3S」が2台入っています。アンプは「MA2030a」と「PA2030a」、さらにネットワークレシーバー「R-N303」とCDプレーヤー「CD-S300」があります。

手のひらサイズのコンパクトなスピーカー「VXS1ML」が店内で合計10台設置されている
エリアごとに音量調整が行えるデジタルコントロールパネル「DCP1V4S-US」
パワーアンプ「MA2030a」(上段左端)、「PA2030a」(上段右端)、CDプレーヤー「CD-S300」(中段)、ネットワークレシーバー「R-N303」(下段)

実際に音を出してみた感想はいかがでしたか。

石田氏:
音の広がりがすごいと思いました。空間を包み込む感じがしてとてもいいです。それとスピーカーがほんとうに小さくて、ほとんど存在感がないのがいいですね。よくお客さんがキョロキョロされています。

仕込みの時はガッチリ鳴らしたいのでサブウーファーは「VXS10S」に

手前のスペースにやや大型のサブウーファー「VXS10S」を導入したのはどうしてですか。

石田氏:
最初は「VXS10S」では無く、手前も奥もサブウーファーは「VXS3S」を1台ずつ鳴らしていました。BGMとしてはそれで十分でしたが、仕込みや閉店後などお客さんがいない時間になると、実は結構音量を上げて音楽をかけています(笑)。それで厨房のある手前のスペースだけはわりとガッツリ音が出るようにサブウーファーを大きい「VXS10S」に入れ替えました。「VXS3S」は奥のスペースに移したので、結果的に奥のスペースの音も充実しました。

カウンター席横の天井部に「VXS10S」が設置されている
サブウーファー「VXS3S」
サブウーファー「VXS10S」
奥のスペースでは、中央の梁部分に「VXS3S」が設置されている

ライブイベントを開催し、いずれは配信にも挑戦したい

営業中はどんな曲をかけているのですか。

石田氏:
いつもいろんなジャンルの曲を掛けていますが、最近僕の人生ってヒップホップが好きだったが故に巡り巡ってこうなったという必然を感じるところもあり、ここ数年はヒップホップの元ネタとなっているジャズやソウルの曲を意識してかけています。

今後やってみたいことはありますか。

石田氏:
先日実家でカセットテープを発見して聴いてみたらとても面白かったので、そのうち店内で昔エアチェックしたテープをかけたいですね。そのために今、ちょうどいい感じのデザインのカセットデッキを探しているところです。
それとこのコロナ禍で1回だけライブイベントをやったのですが、コロナ禍が収まってきたらまたライブイベントをやりたいと思っています。DJのBGMぐらいであれば今の機器で十分いけると思っています。
将来的にはヤマハのライブ配信用のミキサーを導入して配信もやってみたいですね。ライブハウスが配信をやるのは当然でしょうけど、蕎麦屋なのにライブもやって配信もやる、ってことができたらいいなと思っています。

本日はご多忙の中、ありがとうございました。

手打ち蕎麦naru®(narusoba)
https://www.narusoba.com

製品情報

スピーカーシステム VXS1ML
サブウーファー VXS3S、VXS10S
パワーアンプリファイアー MA/PAシリーズ
CDプレーヤー CD-S300
ネットワークレシーバー R-N303