【導入事例】THE SORAKUEN 様 / 結婚式場 / 兵庫

Japan/Hyogo May.2021

神戸の中心地、三宮・元町から5分、神戸を代表する約6000坪もの広大な日本庭園「相楽園」。その一角にある半世紀以上の歴史を持った相楽園会館が2018年の12月に「THE SORAKUEN」としてリニューアルオープンしました。ウェディングやパーティイベント、レストラン・カフェとしても活用されている空間に、ヤマハのラインアレイスピーカー「VXLシリーズ」、スピーカーシステム「VXC3F」、ミキシングコンソール「MGP16X」が導入されました。

導入理由や経緯などについて、THE SORAKUEN KOBEを運営する株式会社クレ・ドゥ・レーブ シーンプロダクション事業部チーフ 奥田 晋太朗 氏、そして音響システムの構築と運営に携わる株式会社Carry’s Own Land 東 一矢 氏にお話をうかがいました。

株式会社クレ・ドゥ・レーブ シーンプロダクション事業部チーフ 奥田 晋太朗 氏(写真右)
株式会社Carry’s Own Land 東 一矢 氏(写真左)

神戸を代表する広大な庭園で挙式が行える歴史あるブライダル会場

最初にTHE SORAKUENについてお聞かせください。ここからは素晴らしい日本庭園がよく見えますね。

奥田氏:
ありがとうございます。この庭園は明治44年、元神戸市長である小寺家の私邸でしたが、昭和16年に神戸市が譲り受けて一般公開を行っています。広さは約6000坪あり、国の重要文化財も庭園内に点在していて、まさに神戸を代表する美しい日本庭園です。

池泉回遊式日本庭園である相楽園。写真は江戸時代、姫路藩主が河川での遊覧に使っていた『川御座船(かわござぶね)』の屋形部分だけが陸上げされた船屋形(重要文化財)
株式会社クレ・ドゥ・レーブ シーンプロダクション事業部チーフ 奥田 晋太朗 氏

THE SORAKUENはどんな会場なのでしょうか。

奥田氏:
この建物は園内で55年間にわたり歴史を紡いできた「相楽園会館」をリノベーションして、2018年12月13日にリニューアルオープンいたしました、ブライダルをメインとする会場です。ブライダル会場としては100名様から150名様が入る会場となっています。またレストランやカフェも併設しております。

クラシックとモダンが調和した非常に美しい会場ですね。

奥田氏:
この建物は半世紀以上前の建築物ですが、和洋折衷のスタイルを生かしてリノベーションを行っていますので、着物や紋付袴の和装でもドレスでも結婚式が行える会場となっています。もともとの建物が素晴らしいもので、式場の床の部分などは建築当時のものをそのまま使っていますが、音が非常に良く響くとてもいい会場だと思います。

スタイリッシュで部屋の意匠に馴染むラインアレイスピーカー「VXLシリーズ」

THE SORAKUENでヤマハのスリムラインアレイスピーカー「VXLシリーズ」を導入いただきました。その選定理由をおきかせください。

奥田氏:
ホテルなどの従来の結婚式会場であれば、大きいスピーカーが設置されているのが普通かもしれませんが、THE SORAKUENはブライダルに特化した上質な空間を目指しており、機器に関しても洗練されたものをご用意したいと思っております。ヤマハさんの「VXLシリーズ」は控えめな存在感でインテリアにフィットし会場の雰囲気をじゃましませんし、スピーカー単体でも非常にスタイリッシュなので採用させていただきました。

会場の四隅に設置された「VXL1W-24」

会場内でもVXLがインテリアに非常に馴染んでいて、どこに設置されているのかわかりませんでした。

奥田氏:
お客さまの中にはどこから音が流れてくるんだろうと、周囲を見回す方もおられます。

東氏:
プロの司会者の方でも「スピーカーはどこにあるんですか?」とおっしゃる方もいて、しかもいい音がするのでも驚かれますね。

「VXLシリーズ」のスリムで白い筐体は直線的なインテリアに馴染んでおりスピーカーの存在を感じさせない

音響システムの構築と運営を担当されている東さんにおうかがいします。「VXLシリーズ」は音響面でどんなメリットがあるのでしょうか。

東氏:
設置する側としてはラインアレイスピーカーのメリットである明瞭性とカバーエリアの範囲がはっきりとしている点が扱いやすいですね。この式場は長方形なので部屋の四隅に「VXL1W-24」を設置していますが、スピーチやBGMが非常に明瞭に聞こえますし音量も均一です。

株式会社Carry’s Own Land 東 一矢 氏

会場は100人~150人規模ですが、「VXL1W-24」を4台、四隅に設置するだけで十分なのですか。

東氏:
まったく問題ありませんね。

THE SORAKUENでは「VXL1W-24」、「VXL1W-16」、「VXL1W-8」と3タイプの「VXLシリーズ」を導入いただきました。どのように使い分けているのですか。

東氏:
空間の大きさに応じて使い分けています。ブライダル会場は一番大きい「VXL1W-24」を4台使っています。またエントランスホールの仕切りを外してブライダル会場を拡張して使用することがあります。そのためエントランスホールには「VXL1W-16」を2台設置しています。また同じフロアに「相楽園パーラー」というカフェが併設されています。そちらには一番コンパクトな「VXL1W-8」を使用しています。

エントランスホール
エントランスホールに設置された「VXL1W-16」
カフェ相楽園パーラーに設置された「VXL1W-8」

シーリングスピーカーには限られた天井スペースにも設置しやすい「VXC3F」を採用

館内にはシーリングスピーカーの「VXCシリーズFモデル」も導入いただきました。こちらの導入理由も教えてください。

東氏:
まずはヤマハスピーカーの特長として音がナチュラルでいい音だということが前提としてありました。それに加えて今回のリノベーション工事にあたり、建物の躯体が非常に頑強で天井にシーリングスピーカーを入れるための厚さがどのくらいとれるか事前にはわからない、という事情がありました。そのためできるだけ本体奥行きの薄いシーリングスピーカーを選ぶ必要がありました。その点でヤマハの「VXCシリーズFモデル」は非常に薄型設計だったので助かりました。
またヤマハが国産メーカーであることも重要でした。万一トラブルがあってもヤマハさんならすぐにフォローしてもらえるという安心感は大きいです。海外製品ではなかなかそうはいきません。

館内の天井に設置された「VXC3F」

奥田氏:
会場側としては「ヤマハを使っています」というブランドバリューも重視しました。一般の方はスピーカーメーカーの名前はご存じありません。その点ヤマハさんのネームバリューは大きく、式場選びをされるお客さまの安心感につながります。

天井の色に合わせてブラックモデルとホワイトモデルが使い分けられている

式場ではミキサーに「MGP16X」を導入いただきました。

東氏:
「MGシリーズ」のミキサーは以前から使っていますが、モデルチェンジを繰り返してプリアンプがどんどん良くなっていると思います。現行の「MGPシリーズ」はヘッドルームが広がってとてもいいですね。信頼して使っています。

式場の音響ブースに設置されている「MGP16X」

リニューアルオープンして1年半ほど経ちますが、お使いになられての感想があればお聞かせください。

東氏:
音響システムはヤマハで組んだので非常に使いやすいです。BGMもヤマハ独自の音楽コンテンツ配信機能 「MusicCast」を活用していますが、これもWi-Fiで音声が伝送できるので配線工事が不要ですし、スマホやタブレットのアプリで操作できるのでスタッフの方々に便利に使っていただいています。

奥田氏:
私は以前大きなホテルで働いており、その時はスピーカーは大きくてあたりまえ、という雰囲気でしたが、THE SORAKUENのようにブライダルに特化した会場では、会場の品質感を演出することが非常に重要です。ヤマハさんのスピーカーは控えめな存在でありながらデザイン性が高く、しかも高音質なので選んで良かったと思っています。

本日はご多忙の中、ありがとうございました。

製品情報

スピーカーシステム VXL1W-24VXL1W-16VXL1W-8VXC3F
ミキシングコンソール MGP16X