【導入事例】ジャトー株式会社 様 JATOlab. / ショールーム / 大阪
Japan/Osaka Sep.2022
1946年の創業以来、音響・映像・情報・セキュリティ技術の設計・施工・開発・販売、さらにネットワーク構築・コンテンツ制作までを手掛けてきたジャトー株式会社。2022年6月には大阪南森町にある本社ビルに『JATOlab.(ジャトラボ)』を開設。高精細大型LEDビジョンを4面に備えた音と映像のオープン共創空間として新たなビジネスを創造する様々な提案を行っています。
このたび「JATOlab.」とジャトー本社会議室に、ヤマハの遠隔会議用ワンストップサウンドソリューション「ADECIA」が導入されました。導入の理由と活用方法などについて、ジャトー株式会社ホテル・レジデンス社 開発営業部 部長 中井 政喜 氏と、ジャトー株式会社 経営統括センター 管理部 購買ユニット ユニットリーダー 宮田 佳奈 氏にお話をうかがいました。
スムーズなウェブ会議を実現するため、本社会議室に「ADECIA」を導入
はじめにジャトー株式会社についてご紹介ください。
中井氏:
弊社の業務内容はホールやホテルなどの音響・映像・サイネージの設計・施工、システム構築などを主に手掛けています。また監視カメラシステムなどのセキュリティ関連の設計・施工・開発・販売も行っています。
このたびジャトー株式会社で「ADECIA」を導入いただきました。その経緯について教えてください。
宮田氏:
まず本社の会議室に「ADECIAシーリングソリューション」を導入しました。この会議室では以前から遠隔での会議を行っていましたが、最初は卓上に置くスピーカーフォンを使っていました。それが老朽化したことと、コロナ禍でウェブ会議が急激に増えたこともあり、会議室の設備を一新することにしました。その際、マイク設置の手間がいらず、室内レイアウトの自由度が高いことからシーリングマイクを採用しようということになり、さまざまな製品を比較検討した結果、「ADECIA」の導入を決めました。
コロナ禍以前からウェブ会議やテレビ会議は行われていたんですね。
宮田氏:
はい。弊社は全国各地に営業所があるため以前から社内でテレビ会議を頻繁に行っており、その頻度は高かったです。そしてコロナ禍以降は、Zoomなどを使ったお客さまとのウェブ会議が急激に増えました。
シーリングマイクを使ったシステムはたくさんありますが、その中で「ADECIA」を選定いただいた理由を教えてください。
宮田氏:
様々な製品を会議室で実際に試しました。「ADECIA」も2週間ほど試用しましたが、コスト面、操作面、音質を含めベストでした。
日々の業務で実際に「ADECIA」を使ってみた感想はいかがですか。
宮田氏:
シーリングマイクは床にケーブルが這わないのが美観上いいですね。音響的にも、以前は小型のスピーカーフォンだったので会議室の真ん中に置くだけでは遠い席では聞きづらかったし、声も拾いづらかったです。その点「ADECIA」のシーリングアレイマイクロフォン「RM-CG」は話し声を確実に拾ってくれます。シーリングマイクから距離のある集音範囲外となる席には、テーブルトップアレイマイクロフォン 「RM-TT」を追加設置しました。その結果、どの席で発言しても、リモート先から「聴き取りやすい」と評判がよかったです。
ラインアレイスピーカー「VXL1W-16P」に関してはスッキリとしたスリムなデザインですし、カバーエリアが広いのでどの席でも音声が聴き取りやすいです。また施工に関してもPoE給電かつDanteなので、LANケーブル1本だけで電源も音声も送ることができ施工が非常に楽でした。この会議室に導入した「ADECIA」が使いやすくて音声のクオリティも高いという実績から、JATOlab.でも「ADECIA」を入れようということになりました。
最先端機器で近未来技術が体験できるJATOlab.にも「ADECIA」を導入
もう一組の「ADECIA」が導入されているJATOlab.について教えてください。
中井氏:
JATOlab.は2022年6月にオープンしたショールームであり共創空間です。「音・映像のリアル/バーチャル空間で人・コト・モノがつながる場を作ろう」という企画があり、四苦八苦した結果、このようなショールームができ上がりました。昨今はコロナ禍もあって対面で打ち合わせなどをする機会も数が減っています。そのようにコミュニケーションの場が少なくなってきている今だからこそ、リアル/バーチャルを含め、人と人とのつながりができる場所、そしていろんな方々との共創が必要だと考え、このような場を作りました。
共創ということでは、産学連携にも取り組まれているとききました。
中井氏:
はい。大阪万博に関連し、大阪大学さんとともにメタバースのプラットフォーム作りを取り組んでいます。まだまだクリアすべき課題はたくさんありますし、自社だけでは開発できませんが、いろんなお会社や学校さんと協力しながら取り組んでいきたいと思います。今、日本はメタバースへの取り組みが盛んですが、今後はリアルのビジネス市場空間とはまた別のバーチャルな市場空間ができてくると思います。その新たな市場をどう開拓するか、チャレンジしていきたいと思います。
JATOlab.は、具体的にはどんな用途で使われているのでしょうか。
中井氏:
JATOlab.のLEDビジョンエリアは高精細大型LEDビジョンを4面に備えています。ここではメタバースが体験できたりクロマキー合成などが行えたりします。基本的にはウェブ配信するスタジオです。音響的にはイマーシブオーディオに対応しており、立体的な音響空間を体験できるようになっています。その奥には多目的エリアがあり、オフラインでの通常の会議、ミーティング、プレゼンテーションや遠隔会議も行えます。
JATOlab.では「ADECIA」をどのように使っているのでしょうか。
中井氏:
LEDエリアの音声収録用マイクとして「ADECIA」のシーリングアレイマイクロフォン「RM-CG」を使っています。シーリングマイクならマイクスタンドがいりませんし、ピンマイクのように装着する必要もありません。また「RM-CG」のマルチビームトラッキングのおかげで発話方向を綺麗に収音できて、複数人がしゃべっても1台で対応できます。音質もいいですね。また目の前にマイクがあると緊張する人でも、マイクの存在感を感じさせずフラットに話せる。そんな効用もあります。
JATOlab.はショールームの機能も持っているのでしょうか。
中井氏:
はい。遠隔でこのスタジオと沖縄での展示会場をつないだり、このスタジオから弊社の商材のご案内を動画配信したりしています。またJATOlab.に導入した機材は、弊社がお客さまにご紹介したい機材でもありますから、ここでデモンストレーションも行います。もちろん「ADECIA」もJATOlab.に来られた方にはご紹介しています。「これがマイクです」とお話すると、みなさんかなり興味を持たれますね。
JATOlab.の試みは、いままでの業務とは異なる新たな方向性ですね。
中井氏:
はい、今までは主に建設業に関わる形が多かったんですけど、今後はプラスアルファが必要だと思います。たとえばメタバースへの取り組みも、今まで弊社は主にホール音響設備に携わって来ましたが、最近ではリアルで参加される方とアバターでバーチャルに参加される方が一緒にライブが見られるような空間ができています。バーチャルであれば世界のどこからでもアクセスできますから、そのような空間づくりは今後ますます求められると思います。それらにも積極的に関わっていきたいと考えています。
4面の大画面でメタバースをみると未来への夢が広がりますね。
中井氏:
ここからは確実にビジネスが生まれてくると思います。弊社の音と映像という強みを生かし、今後はバーチャル、あるいはリアル/バーチャル展示会のプラットフォームを作って、全国から参加していただくという構想もあります。今回、弊社オフィスとJATOlab.の二つのスペースに「ADECIA」を導入したことによって、社内的には会議のクオリティと利便性が格段に向上したのがなによりですし、さらに対外的には、JATOlab.を訪れるお客さまに、これまで以上に幅広いご提案ができるようになったと感じています。
JATOlab.で「ADECIA」とともに、多くの方に先進的な環境をご体験いただきたいと思います。本日はご多忙の中、ありがとうございました。
製品情報
遠隔会議用ワンストップサウンドソリューション | ADECIA |