【導入事例】ペニーレーン24 様 / ライブハウス / 北海道札幌市
Japan/Sapporo Mar.2022
北海道を代表するライブハウスであり、メジャーアーティストのホールツアーに組み込まれることも多い札幌市西区二十四軒の「ペニーレーン24」。
このたび、その「ペニーレーン24」にNEXOポイントソースラウドスピーカー「P12」が導入されました。導入の経緯や音の印象などについて、ペニーレーン24 店長の菅原 織 氏にお話を聞きました。
「音が良い」と評判のペニーレーン24
メインスピーカーはNEXOの「Alphaシステム」
最初にペニーレーン24について教えてください。
菅原氏:
札幌市中央区のすすきのエリアに1982年に開店したライブハウス「ペニーレーン」が前身です。その店が1990年8月に現在の札幌市西区二十四軒に移転しました。ですから、ここに移って今年で32年になります。
メジャーアーティストの全国ツアーにも組み込まれる老舗のライブハウスですが、キャパはどのくらいですか。
菅原氏:
コロナ禍で現在フルキャパシティでの公演は行っていませんが、スタンディングで500人、着席で200席です。ホールツアーの一環としてよく利用していただいていますので、来場されるミキシングエンジニアも大手SRカンパニーに所属されている方や、バンド専属のフリーランスの方まで幅広くいらっしゃいます。
音響機材について教えてください。
菅原氏:
メインのスピーカーシステムは20年ほど使っているNEXOのAlphaシステムです。6、7年前に中のドライバーはすべて交換しました。「面で鳴っている感じ」がAlphaシステムの良さで、ライブハウスとしてはそこを大事にしたいということがあり、ドライバー交換という形で運用を継続することにしました。おかげさまで、音については好評価をいただいていて、実際、9割方うちの機材をそのままご使用いただいております。
面で鳴るというのは音圧感ということですか。
菅原氏:
スピーカーから出た音が届くまでの速さが段違いで、かつ、明瞭度が高いイメージです。元々はアナログのプロセッサーを入れていましたが、デジタルプロセッサーに入れ替えたら、それでまた音がグンと良くなりました。新しいプロセッサーにもちゃんとついてきてくれるキャパシティを持ったスピーカーです。
軽量でパワフルな「P12」の導入により
メインとモニターをNEXOサウンドで統一
このたびモニタースピーカーとして「P12」を10台導入いただきました。その導入理由を教えてください。
菅原氏:
更新前のモニターは開店以来使っていたので耐用年数としても限界で、4、5年前ぐらいから「さすがにモニタースピーカーを考えなきゃ」と思っていました。そんな頃、同軸のウェッジモニターが市場に出回り始めて、来場されるエンジニアの方にどんなモニタースピーカーがいいかヒアリングすると「同軸は小さくてパワーが出るからいいよ」と言われたりするようになったので探し始めました。そうしたら「NEXOからもウェッジモニターで使える同軸スピーカーが出ました」という情報をヤマハミュージックジャパンから聞いたんです。
それまでのNEXOには同軸スピーカーがなかったので、あまりイメージしていませんでしたが、テストしてみたら非常に良かった。価格面もリーズナブルでしたし、品不足の中で納期的にも無理を聞いてもらえたので導入しました。
「同軸スピーカー」から選定したということですが、具体的には同軸のどんな点が良かったですか。
菅原氏:
なんといっても、サイズが小さくなり、ウェイトも軽くなって、しかも音が良いです。
モニターは毎回移動がありますから、サイズや重さは大切ですよね。
菅原氏:
「P12」にして出し入れがずいぶん楽になりました。前のものが37、8kgありましたから「P12」は20kgなので、その半分よりちょっと重いぐらい。いつも台車で移動していて、以前は2台しか載りませんでしたが今なら4台載ります。
同軸型スピーカーにはほかのメリットもありますか。
菅原氏:
スピーカーユニットの軸が揃っているので、理想的な点音源に近く、音がクリアで定位もしっかりしています。
今回の10台という台数はどうしてですか。
菅原氏:
最近はイヤモニも増えていますので、導入を決めたとき、実際ここでモニターをどのくらいの台数を使っているのか、過去3年ぐらい遡ってモニターのセッティングのリストを全部調べてみたんです。そうしたら使うときには9台~10台使っていたんですよね。もちろん普通のバンド構成でボーカルだけ2つ置きで全部で5台、というケースが圧倒的に多いんですが、何かあった時にきちんと対応することを考えると、やはりモニターは10台必要でした。
これでフロントもモニターもNEXOサウンドになりましたね。
菅原氏:
はい。実は全部が「NEXOサウンド」というのも機材選定の理由の1つでした。以前から「メインのNEXOの音がいいから、モニターもNEXOがいいんじゃない?」といろいろなエンジニアに言われていましたので。これで全てNEXOサウンドになり統一感が出せたと思います。
外音に引っ張られることなく
モニターでしっかりと中音が聴こえる
まだ「P12」が入ったばかりですが、実際に使ってみた印象はどうですか。
菅原氏:
昨日「P12」をセッティングして音を出してみたんですけど、携帯電話が出始めた頃の肩に掛けるでっかい電話が、スマホになったみたいでした(笑)。そのくらい時代が違います。今まではメインの音がガーンと出ちゃうと、モニターの音はどうしても聴き取りにくかった。でも「P12」を鳴らした時には「メインの音、本当に出てる?」って聞いてしまったぐらい、モニターの音がきちんと聴こえました。でもステージのセンターあたりで使うとちゃんとメインが出ている感じはあります。でも、それに引っ張られないでモニターもきちんと聴こえていて、すごいと思いました。たぶんこれがライブハウスとして一番美しい音響の形かなと思います。
やっぱりステージ上でストレスなく中の音が聴こえるのが第一で、でも500人の観客の声ってステージ上には絶対届くので、ステージ上の音とお客さんのコール&レスポンスがちょうどよく聴こえれば、それが最高だと思うんです。モニターが変わって楽しみにしているエンジニアさんも多いので、使いながらどんどん調整して設定を追い込んでいって、コロナ禍があけてお客さんが声を出せるようになったときに、最終的に「本当に音が良いライブハウス」の音響になればいいなと思っています。
本日はお忙しい中ありがとうございました。
ペニーレーン24
http://www.pl24.jp/index.html
データ
NEXO製品についてはこちらをご覧ください。
NEXOサイト 日本語ページ