【導入事例】下北沢ERA 様 / ライブハウス / 東京都世田谷区
Japan/Tokyo Jul.2022
下北沢駅の北口から徒歩3分という絶好のロケーションの『下北沢ERA』は、あらゆる世代の音楽好きから絶大な支持を集めているライブハウスです。キャパシティはオールスタンディングで200名(着席60名)で、通常のライブだけでなく、各種イベントやスタジオライブ/ストリーム配信にも対応。老舗のライブハウスでありながら、若手バンドのブッキングにも力を入れており、時代と共に進化し続けています。
そんな『下北沢ERA』は、オープン20周年を迎えるにあたって、音響機材のリニューアルを実施。長年使用されてきたスピーカーを更新し、GEO M12とNXAMPMK2を導入しました。数あるスピーカーの中からなぜNEXOを選定したのか、チーフPAエンジニアの山下大輔氏にお話を伺いました。
はじめに、『下北沢ERA』についてご紹介いただけますか。
山下氏:
リハーサル・スタジオ“Rinky Dink Studio”が運営するライブハウスとして、2002年5月にオープンしました。ですので今年、ちょうど開店20周年を迎えたところです。
営業形態は自社ブッキングとホールレンタル、半々という感じですか?
山下氏:
そうですね。平日はブッキングが多く、週末になると持ち込みのイベントが多いです。音楽ジャンルはバンドのライブもあれば、アイドルのイベントもあり、オールジャンルです。
下北沢周辺にはライブハウスがたくさんあるわけですが、他店舗と比較した『下北沢ERA』の特色、セールスポイントというと?
山下氏:
音に関してはオープン時からこだわっていて、現在の音響にたどり着くまでにはかなり試行錯誤がありました。迫力があるけど聞きやすい音になっていると思います。デッド過ぎずちょうど良い響きもあるライブハウスだと思います。
新型コロナウイルスが蔓延していた時期は、営業は大変でしたか?
山下氏:
そうですね。営業できなかった期間はライブ配信をやっていました。会場を跨いでの配信イベントをやったりと従来にはない使い方で面白かったです。未経験な部分も多かったですが、今後の営業にも活かせればと思います。
ミキシングコンソールは何をお使いですか?
山下氏:
ヤマハ QL5です。
『下北沢ERA』には今年4月、新しいスピーカーシステムとして、GEO M12とNXAMPMK2を導入していただきました。スピーカーシステムを更新された経緯についておしえてください。
山下氏:
前のスピーカーは、オープン時から約20年使っていたので、かなり老朽化していました。ユニットを交換などメンテナンスは行なっていましたが、もっと余裕を持って鳴らせるパワー感と音の解像度が欲しいと感じていました。今回オープン20周年のアニバーサリーイベントの計画もありERAをあらためてアピールする意味でも、このタイミングで機材をリニューアルしようということになりました。
導入にあたっては、各社のスピーカーを試聴されたのですか?
山下氏:
たくさんの方の協力のもと、いくつかの製品をERAに持ち込みデモさせていただきました。CDや声でのチェックの他に、ライブのマルチ音源をDVSで確認してみたり、実際にドラムにマイクを立てて聞いてみたり、他のスタッフと一緒に聴き比べを行いました。いつもと同じ環境で今までの旧スピーカーと比較しながら視聴できたのは、各社のデモ製品の特徴を把握しやすく贅沢な環境でした。
その中でNEXO GEO M12のサウンドが一番しっくり来ました。近過ぎず速過ぎず、ですが解像度は高い。今までのERAの音のイメージを踏襲しつつグレードアップができると感じました。エリアもしっかりカバーできていて、安心できるパワーも十分ありました。
システム構成については悩まれましたか?
山下氏:
ヤマハさんに相談し、ハコの容積的にGEO M12とMSUB18の2/2 対向のシステムで十分だろうということで、構成に関しては悩みませんでした。リニューアルのインパクトとして、スピーカーを吊ってステージ間口を広げるアイデアもありましたが、そちらは予算の都合で諦めました。導入してから使ってみてスタックでも十分満足しています。
GEO M12のサウンドはいかがですか?
山下氏:
4月に工事が完了し、アニバーサリーイベントからフル稼働で使っていますが、もの凄く良いですね。高解像度に加えてパワー不足もまったく感じなくなり、大音量のロック・バンドでも、GEO M12は余裕がある。以前から来ていただいているオペレーターさんからも、やりやすいと好評です。バンドからも、ローの回り込みが少なくなって、ステージ上がスッキリして演奏しやすくなったとよく言われます。
NXAMPMK2との相乗効果も感じますか?
山下氏:
そうですね。ヤマハさんから、MK2になってDSPの能力が向上したという話を伺ったのですが、それも音の解像度の高さや速さに貢献しているのではないかと思います。それとNXAMPMK2は、Apple iPad用のシステム・マネージメント・ソフトウェアの『NeMo』が凄く便利です。GEO M12用の推奨フィルターのプリセットが入っているので、それを元に気になるポイントをEQで切ったり。遠隔から操作できるだけでなく、システムの監視にも対応していて、ピークなどのログが残るのもいいですね。またNXAMPMK2は、電源の消費量が少なくなったのもありがたいです。
これでリニューアルはひとまず完了ですか?
山下氏:
はい。ただ、上2発の垂直方向の角度は現在も調整中です。少しずつ調整して、ベストな角度を探っていこうかなと思います。こういった調整に関しても、ヤマハさんのサポートは迅速に対応してくれるので、NEXOのシステムを導入して良かったと思っています。これから10年、20年と使っていくものですからね。
本日はご多忙の中、ありがとうございました。
下北沢ERA
http://s-era.jp/
データ
NEXO製品についてはこちらをご覧ください。
NEXOサイト 日本語ページ