【導入事例】株式会社 アートブレーンカンパニー 様 / 東京

Japan/Tokyo Jul.2023

株式会社 アートブレーンカンパニー(以下、アートブレーンカンパニー)は、ファッションショー、コンサート、舞台、イベント、展示会、ショーウインドウ等、あらゆるジャンルの音響・照明デザイン、配信を手掛けています。

このたびアートブレーンカンパニーにコンパクトなデジタルミキシングコンソール「DM3 Standard」が導入されました。その選定理由や、実際に運用した感想について株式会社 アートブレーンカンパニー 音響部 只松 未友希 氏にうかがいました。

株式会社 アートブレーンカンパニー 音響部 只松 未友希 氏

ファッションショー、企業イベント、展示会などの照明、音響、配信を手掛けるアートブレーンカンパニー

アートブレーンカンパニーについて教えてください。

只松氏:
アートブレーンカンパニーは、1976年に舞台やイベントの照明を行う会社として設立されました。1980年代に音響部門を設立、コロナ禍を機に配信も手掛けるようになり、現在は照明、音響、配信が主要な事業です。具体的にはファッションショーや企業様のメディア向けPR、展示会等のイベントに携わることが多いですが、最近ではアニメイベントや声優さんのトークショーなども手掛けています。

それらのお仕事は、どのような場所で開催されるのですか。

只松氏:
現場は大小さまざまです。声優さんが多数集まるゲームイベントなどの大規模なものは幕張メッセのような大規模な施設で開催されることが多いですし、トークショーなどは一般的なホールや会館で開催されることが多いです。

そのような現場では、どのような機器を使用していたのですか。

只松氏:
ヤマハの「QLシリーズ」をよく使用しています。トークショーのメインミキサーやタタキ(楽曲や効果音などをタイミングよく出すための)ミキサーとして最もよく使うのは「QL1」で、会場の規模が大きくなると「QL5」や「CLシリーズ」とサイズの大きな物を使用します。逆に小さいミキサーが弊社には今までありませんでした。

「DM3 Standard」は「TF-RACK」にフェーダーがついた感じ

「DM3 Standard」は発売されてすぐに導入を決めたそうですが理由をお聞かせください。

只松氏:
今までは一番コンパクトな「QL1」の使用頻度が高かったのですが、店舗やショップで行われるファッションショーなどのイベントでは、「QL1」でも占有面積が大きいなと思えるケースがよくありました。また美意識の高いクライアント様からは「機材をお客様に見せたくない」と要望されることもあります。

ですから「DM3シリーズ」を初めて見た時、すごくコンパクトで「これいい!」って感動してしまいました。スペックを見てもこれまで他の小型ミキサーを使っていた現場で十分に使えそうなので本部長に相談したら、ある日「DM3 Standard、買ってきたよ」って本部長が衝動買いしてきてくれました(笑)。

「DM3 Standard」

「DM3 Standard」の実機を初めて触ったときの第一印象はどうでしたか?

只松氏:
弊社は「TF-RACK」も所有しているんですけど、「DM3 Standard」の画面が「TF-RACK」と同じようなUIだったので「TF-RACK」にフェーダーがついたような感じだなと思いました。機能的には「QL1」より制約はありますが、かなり多くの現場は「DM3 Standard」で十分に対応できると思います。何より「QL1」よりもずっと小さいということが非常に大きなメリットです。

これまでに「DM3 Standard」をどのような現場で使用しましたか?

只松氏:
浜松町近くの芝離宮で私たちが協賛している「旧芝離宮夜会 byワントゥーテン ~かぜひかる~」というイベントがありました。これは庭園内の様々な場所にスピーカーを設置し、音に合わせて光が変化するという音と光のショーです。そのイベントのメインミキサーとして「DM3 Standard」を使用しました。クライアント様からは、設備をできるだけ見せないようにという要望もあったので、今回初めて使ってみました。

使ってみた印象はいかがでしたか。

只松氏:
操作性については以前から「TF-RACK」を使っていたのですぐ触れましたし、当然ですけど「TF-RACK」より画面が大きくて必要なものが全部画面上に出ているから、操作もしやすかったです。ボタンのタッチ感「押した感じ」がしっかりとあっていいですね。ワンノブも、たくさん触るところがあるよりシンプルで私は使いやすいと感じました。それにタッチパネルでEQをコントロールするのも感覚的に素早く操作できます。

それと「TF-RACK」よりずっと使いやすくなったのはパッチですね。「TF-RACK」は固定パッチだったんですが「DM3 Standard」はパッチが自由にできるようになったのが有り難いです。

音についてはどんな印象でしたか。

只松氏:
音に関しては、これがヤマハの音なんでしょうね。非常にすっきりしていてクリアです。音にクセがないので音作りがとてもしやすいですね。音楽ものや企業様案件など、いろんなジャンルで使えそうです。

リバーブ系のエフェクターをどんどん試していきたい

まだ導入されて日が浅い「DM3 Standard」ですが、これからどのように活用したいと考えていますか。

只松氏:
最近、イベントや演劇でのタタキの仕事が増えてきていて、これまでタタキ用に「QL1」を使用していた現場でも「DM3 Standard」を持って行くつもりです。

それといろんなプラグインが入っているので、それを試したいですね。まだディレイ系のエフェクトしか試していないので。特にリバーブはいいエフェクターがあると聞いていますので、それを使いこなせるようになりたいです。また運用面の話になりますが、これまで大きなミキサーを使用していたところをコンパクトな「DM3 Standard」に置き換えることで、クライアント様に出すお見積もりを下げられるメリットもあります。これからも全社を挙げて「DM3 Standard」を活用していくことになると思います。

本日はお忙しい中、ありがとうございました。

株式会社アートブレーンカンパニー
https://a-b-c.co.jp

製品情報

デジタルミキシングコンソール DM3シリーズ