【導入事例】コミュニティ・レンタルスペース SOU 様 / 静岡

Japan/Shizuoka Jan.2023

オフィスデザイン設計をメイン業務に静岡県浜松市で2拠点のシェアオフィスを運営する株式会社Dexi(デクシィ)。2022年12月にコミュニティを活性化する拠点として「コミュニティ・レンタルスペース SOU」をオープンしました。

その音響設備として、ヤマハのスピーカーシステム「VXS8」、サブウーファー「VXS10S」、ミキシングコンソール「MG12X」が導入されました。株式会社 Dexi 代表取締役 杉田 策弘 氏に、導入理由や音色、使い勝手などについてうかがいました。

株式会社 Dexi 代表取締役 杉田 策弘 氏

コワーキングスペース事業を展開する株式会社 Dexi

最初に株式会社 Dexiについてご紹介ください。

杉田氏:
弊社はオフィス家具などの販売店として創業した静岡県浜松市の会社です。現在はオフィスデザイン、そして自社でデザインしたオフィスを貸し出すコワーキングスペースなどの事業も行っており、現在浜松市内で365日24時間利用できる「Dexi有玉店」、「Dexi板屋店」の2つのシェアオフィスを展開しています。

浜松でのシェアオフィスの利用状況はいかがでしょうか。

杉田氏:
私たちがコワーキングスペース事業を開始したのは2012年でしたが、その頃はまだ都内でもコワーキングスペースが珍しい時期でした。当初はフリーランスや個人事業主の方が多かったのですが、認知度が上がるにつれて大手企業の「浜松支店」のような用途で使われるケースも増えてきました。

またコロナ禍を契機に働き方も変わりつつあり、このコワーキングスペースでも、浜松での在宅勤務のまま東京の大手企業に転職された方もいらっしゃって、徐々に新しい働き方が浸透してきていると感じています。

Dexi板屋店

人が集まるきっかけは「楽しさ起点」がいい

このたびDexi板屋店の地下のスペースで「コミュニティ・レンタルスペース SOU(ソウ)」がオープンしました。SOUはどんな目的で作られたのでしょうか。

杉田氏:
シェアオフィスはおかげさまで多くの方にご利用いただいています。ただせっかく意欲をお持ちの方々が集っているのに、ここで黙って仕事をして帰るだけではもったいない、なんとかみんなが交流できる場所を作りたいと思いました。運営会社として交流の場を作ろうと考え、2022年12月、Dexi板屋店の地下で「コミュニティ・レンタルスペースSOU」を立ち上げました。

SOUというネーミングはユニークですが、どんな意味が込められているのでしょうか。

杉田氏:
「SOU」には創造の「創」、思想の「想」、走るの「走」、さらに浜松の地場産業である楽器演奏の「奏」、同じく地場産業である繊維のsew(~を縫う)の意味合いも持たせました。

SOUは具体的にどのような使用を想定しているのでしょうか。

杉田氏:
交流の場として立ち上げましたが、異業種を集めてイノベーション創出を行うような、いわゆる「意識高い系」のイベントよりも、もっと気軽に人が集まる場所にしたい。そのためには「楽しさ」が必要だと考えました。楽しいからそこに行く、行ったら面白い人とつながったというように、交流のきっかけは「楽しさ起点」がいい。そのような楽しいイベントが開催できるように、設備には力を入れました。

キャパとしては70人が収容でき、86インチモニター、音響設備、DJブース、そしてバーカウンターも設けています。

バーカウンター

人が集まる空間では「音」のクオリティが重要

SOUの音響設備に、ヤマハの音響システムを導入いただきました。その導入理由を教えてください。

杉田氏:
人が集まりたくなるような空間を作るためには、まず音が大事だと思っています。僕はDJやダンスのサルサの経験から、しっかりした音響がほしいなと思っていました。それで音響のコンサルタントの方に相談し、この空間のユースにマッチした音響システムを構築していただきました。それがヤマハのスピーカーシステム「VXS8」、サブウーファー「VXS10S」、ミキシングコンソール「MG12X」によるシステムでした。

具体的には音響機器に対してどんな要望を出したのですか。

杉田氏:
まず音楽はBGMの用途だけではなく、外部からメインスピーカーを持ち込まなくてもアコースティックのライブができるぐらいの音質・音量の音響システムにしたい、ということでした。特にダンスやDJ系の音楽が鳴らせるような、しっかりした低音がほしい。

それともう一つは、空間をいろんな向きで使いたい、ということです。たとえばダンスの時は横長で部屋を使いますし、講演や会議などでは部屋を縦長で使うこともあります。部屋の向きを変えても、それぞれに対応した音が再生できるようなシステムにしてほしい、とお願いしました。

なかなかハードルの高いリクエストですね。

杉田氏:
はい。でもコンサルタントの方が高いハードルを華麗に超えてくださいました。SOUの空間を4分割し、それぞれにスピーカーシステム「VXS8」を1基ずつ、計4基を設置し、さらに低音を補強するサブウーファー「VXS10S」を2基設置しました。これらはすべて天井に近い壁面に吊り下げ設置することで、フロアをできるだけ広く使えるようになっています。サブウーファー「VXS10S」の選定理由の一つは壁面設置が可能な点でもありました。

4分割された空間にそれぞれ設置された「VXS8W」。内装に合わせてホワイトモデルを導入
壁面に設置された2基のサブウーファー「VXS10SW」
フロアを広く使うために天井近くに吊り下げ設置された「VXS8W」、「VXS10SW」

杉田氏:
これらのスピーカーをコントロールするミキサーにはコンパクトでコストパフォーマンスに優れた「MG12X」を導入しました。簡単な操作で4つの空間の音量を独立してコントロールでき、縦・横どちら向きでもステレオ再生が行えます。またカウンター付近だけ音量を抑える、といったきめ細かい調整も行えます。

コンパクトなミキシングコンソール「MG12X」
遠隔会議、リモートセミナーなどに対応するユニファイドコミュニケーション マイクスピーカーシステム「YVC-1000」も用意

実際に使ってみた印象はいかがでしょうか。

杉田氏:
素晴らしいです! お客さまには利用後のアンケートをお願いしていますが、今のところ満足度100%で、反響の良さに驚いています。

僕自身も先日東京や大阪のサルサ仲間を集めてサルサのダンスイベントを主催しましたが、音も素晴らしかったし、参加者の評判もとても良かったです。またオペレーションもシンプルで使いやすいです。音響が専門でなくても使いこなせると思います。

東京や大阪からも集まりやすい交流の場である
「SOU」の魅力をもっと発信していきたい

ところで「Dexi有玉店」のオフィススペースに、ヤマハのスピーカーシステム「VS4W」を2基導入いただいていますが、こちらはどんな用途で使われているのですか。

杉田氏:
シェアオフィスでBGMを再生するために設置しています。

なぜオフィスでBGMを流すのですか。

杉田氏:
同じ空間にいても、打ち合わせしている人がいたり、集中して業務している人がいたり、リモート会議に入っている人もいて、いろんな仕事が共存していることが多くなってきていると思います。そのせいかオフィスで働く人が、以前より周囲の音、生活音に対して厳しくなっているような印象があります。

その生活音を消す、というのは難しい話なので、音楽をかけて生活音を和らげたいと思いました。いわゆるサウンドマスキングと同じような考え方だと思います。スピーカーはオフィスフロア全体で2基だけなんですが、入れてみると全然違いますし、十分カバーできていると思います。曲はUSENのオフィス専用BGMを再生しています。

シェアオフィスの天井部分に設置されているスピーカーシステム「VS4W」

今後「SOU」でやってみたいことがあれば教えてください。

杉田氏:
僕たちが主催でイベントを開催することより、いろんな人がこの場所を使って面白いことをやったりして、ここがみんなの交流の場になればいいな、と思っています。そのためには、より多くの人に、人が集う場、交流する場としての「SOU」の魅力を、もっと積極的に発信していきたいと思います。

本日はお忙しい中ありがとうございました。

株式会社 Dexi
https://office.dexi.jp/

コミュニティ・レンタルスペース SOU
https://office.dexi.jp/archives/3182

製品情報

スピーカーシステム VXS8
サブウーファー VXS10S
ミキシングコンソール MG12X
ユニファイドコミュニケーション マイクスピーカーシステム YVC-1000