【導入事例】株式会社サウンドクルー 様 / レンタル会社 / 東京都大田区

Japan/Tokyo Jul.2022

株式会社サウンドクルーは、楽器/音響機器のレンタルと現場へのローディー/テクニシャンの派遣を軸に、音と映像に関わる様々な事業を行っている会社です。リハーサルスタジオやレコーディングスタジオの運営も手がけ、その質の高いサービスは業界内で厚い信頼を獲得しています。

そんな株式会社サウンドクルーは一昨年、PS15にかわる新しいモニタースピーカーとしてP12を16台導入。ライブコンサートを中心に、様々な現場でフル活用されています。数あるスピーカーの中からP12を選定した理由について、株式会社サウンドクルー 音響部係長の佐藤 卓哉 氏にお話を伺いました。


様々な事業を手がけられているサウンドクルーですが、まずは会社を簡単にご紹介いただけますか。

佐藤氏:
弊社は1984年5月、楽器レンタルとローディーの派遣を行う会社として創業しました。その後、トランスポートやコンサートPA、映像/照明演出、スタジオ運営など事業を拡張していき、現在は輸入代理店業務も手がけています。現在約160名のスタッフが在籍しており、私は主に音響機材レンタルと人材派遣を手がける音響部というセクションに所属しています。

同業他社と比較したサウンドクルーの特色、強みというと?

佐藤氏:
コンサートなどのイベントを、トータルでサポートできる点でしょうか。PAはもちろんのこと、楽器のレンタル、トランスポート、映像/照明演出、テクニカル面に至るまで、一手に引き受けることができる。ここ最近需要が高まっているライブ収録にも対応できますし、収録したものを編集してパッケージにした事例も過去にはあります。イベントに関するすべてをワンストップで手がけられるというのは、弊社の大きな強みではないかと思っています。

リハーサルスタジオだけでなく、本格的なレコーディングスタジオを運営されているのもサウンドクルー様の特徴のように思います。

佐藤氏:
そうですね。スタジオを持っているというだけでなく、倉庫もすぐ近くにありますので、何か試してみたい機材や楽器があれば、すぐにお貸し出しできます。弊社のオフィスや倉庫、スタジオはすべて、この平和島界隈に集約していますから。

現在、どのようなヤマハミュージックジャパン取り扱いのPA機器をお持ちでしょうか?

佐藤氏:
コンソールはCL5とQL5が2枚ずつ、他にはM7CLやPM5Dもありますし、メインはヤマハの製品です。ヤマハのコンソールは、音が良いというのはもちろんですが、誰でも使えるというのが大きいですね。使い方に困らないので、音づくりに集中できる。他社のコンソールも持っているのですが、メインに据えているのはずっとヤマハの製品です。そしてモニターシステムは約20年前にPS15を導入して以来、NEXO製品で統一しています。

PS15を入れたときは、私はまだ入社前だったのですが、あのスピーカーは本当に音が衰えないですね。それと何と言っても安心感がある。私はフェスの現場を担当することが多いのですが、PS15ならば乗り込みのオペレーターさんに安心して使ってもらえます。

サウンドクルーには一昨年、P12を16台、NXAMP4x2MK2を6台導入していただきました。

佐藤氏:
PS15が20年選手ということもあり、そろそろ新しいスピーカーを導入する頃合いかなと思っていたときに、P12とNXAMPMK2が発表されたんです。P12を最初に見て、何より惹かれたのがそのコンパクトさですね。イヤモニ全盛の今、我々がスピーカーに何を求めているかというと、筐体のコンパクトさなんですよ。これはモニタースピーカーに限らず、メインスピーカーもそうで、昔以上に見た目が重要視されている。モニターに関して言えば、“イヤモニがあるのに、そんなに大きなスピーカーを置く必要があるのか”と言われてしまうんですよ。それでヤマハさんに連絡して、倉庫と現場でデモさせていただきました。

新しいモニタースピーカーを導入するにあたって、P12以外の製品は検討しなかったのですか?

佐藤氏:
P12の印象が凄く良かったので、まったく検討しませんでしたね。弊社はPS15だけでなくAlpha Seriesも持っていますので、手持ちの機材を生かしつつ次のステップに進むには、P12とNXAMPMK2を導入するのがベストだろうと。NXAMPMK2を導入することによってAlpha Seriesも延命できるのではないかという期待もありました。

実際にデモされて、P12とNXAMPMK2の印象はいかがでしたか?

佐藤氏:
気になっていたのが、どれだけ鳴ってくれるかという点なのですが、12インチとは思えない鳴りだったので驚きました。これはバックアップとしても十分使えるなと。それと音が埋もれないというところも印象に残りましたね。デモした現場は声優さんのワンマンライブで、それほど声量のある声優さんではなかったのですが、声がしっかり届いたんです。また、チューニングの関係からPS15と音の傾向が似ているのもいいなと思いました。

NXAMPMK2に関しては、P12を試す以前にもデモ機をお借りしたことがあったのですが、段違いに良かったんですよ。それまでPS15は、TDコントローラーを使って他メーカーのアンプと組み合わせていたのですが、音の解像度とハイのきれいさが全然違って。それでP12を導入するのであれば一緒に入れようということになりました。

導入後、現場での使用感についておしえてください。

佐藤氏:
音に関しては、とにかく解像度が高い印象です。それとモニターに最適化された『モニターモード』が用意されているのもいい。導入当初は『メインモード』を選択し、現場で不要な部分を切っていくという使い方だったんですが、試しに『モニターモード』を選択してみたら、ローの感じがまったく違いますし、レスポンスがめちゃくちゃ速くて驚きました。現場で頭から『モニターモード』を使ってみて、NEXOの開発意図を理解することができましたよ。“なるほど、こういう音にしたかったのか”と。チューニングも一瞬で終わりますし、『モニターモード』の存在は非常に大きいですね。

それとコンパクトなのでステージ上で目立たないのが凄くいいですね。小さいかわりに鳴らないスピーカーが多い中、P12はしっかり鳴ってくれます。弊社は女性スタッフが多いのですが、女性一人でも運ぶことができますし、セッティングは本当に容易になりました。ちなみにステージ上のセッティングに関しては、内振りの角度を付けないで、設置する方法が私は一番しっくりきています。ホーンの装着もPS15と比べると簡略化されていて、スタイリッシュなデザインも気に入っています。

乗り込みのオペレーターさんの反応はいかがですか?

佐藤氏:
見た目がコンパクトなので、使ったことがない人は少し不安だと思うんですよ。でも実際に鳴らしてみると、音的にもパワー的にもノンストレスのようで、“このスピーカーどこの?”と訊かれることが多いですね。“NEXOの新しいやつなんです”と答えると、“そうなんだ。なら安心だね”と。音の傾向はPS15と似ていますし、ブランド名を伝えて安心してもらえるというのは、NEXOならではなのかなと思います。

ステージ上の演者さんからの反応はありますか?

佐藤氏:
私が思っている以上にステージ上でよく聞こえているのか、“少し音を下げて”と言われることがあります(笑)。これまでと同じ感覚で使っても、それだけ音が出ているということなんでしょうね。

NXAMPMK2に関してはいかがですか?

佐藤氏:
デモしたときも感じたことなのですが、ハイが本当にきれいですね。原音のキラキラ感が損なわれないというか、ハイが段違いにきれい。個人的にはAlpha Seriesの音が一番変わった感じがしていて、NXAMPMK2の導入によって延命できたのが嬉しい。最近はメインスピーカーとして提案するケースが増えましたよ。

長らくNEXO製品をお使いいただいているサウンドクルーですが、最後にブランドに対するイメージをお聞かせください。

佐藤氏:
音に関しては、原音に忠実で、再現性が高いというイメージを持っています。それとヤマハの製品との親和性の高さも大きな魅力。Danteにも対応していますし、追加で導入したり、システムを拡張したりする際の選択肢の幅が広いのがいいですね。あとは何と言ってもサポートの迅速さです。ヤマハミュージックジャパンさんに連絡すれば、何かあってもすぐに対応していただける。本当に頼りになります。

本日はご多忙の中、ありがとうございました。

株式会社サウンドクルー
http://www.soundcrew.co.jp/


データ

NEXO

NEXO製品についてはこちらをご覧ください。
NEXOサイト 日本語ページ