【STAGEPAS 1K mkII レビュー】シンガーソングライター Rie fu 様 / 長野

Japan/Nagano Feb.2024

シンガーソングライターとして、そして画家としても活躍するRie fu(りえ ふぅ)さん。アニメ「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」のエンディングテーマ「I Wanna Go To A Place...」の歌声は今なおファンを魅了し続けています。

このたびRie fuさんがお寺の本堂で行ったライブのPA機器として、ヤマハポータブルPAシステム「STAGEPAS 1K mkII」が採用されました。その選定理由や使い勝手などについて軽井沢のご自宅兼スタジオにお邪魔し、お話をうかがいました。


とても素敵なご自宅兼スタジオですね。曲作りだけでなく、ここで録音などもされるのでしょうか。

Rie fu氏:
はい。ボーカルを録ることもありますし、アコースティックギターを録ったり、ラインでエレキギターを録ったりもしています。近いうちにピアノの録音にも挑戦するつもりです。

少し前に軽井沢に移住されたそうですが、それはなぜですか。

Rie fu氏:
ここに来る前は都心にいたのですが、自然に囲まれた場所での生活は音楽的にも良い影響があるだろうと思い移住しました。その数年前にはロンドン郊外に住んでいましたが、そこでも鳥のさえずりや、季節ごとにめまぐるしく姿を変える自然からインスピレーションを受けていました。軽井沢はそのロンドン郊外の自然に似ています。

お寺の本堂でライブをするために導入した「STAGEPAS 1K mkII」

先日軽井沢のお寺でライブを開催されたそうですが、なぜお寺だったのですか。

Rie fu氏:
軽井沢って、実はライブハウスがあまり無いのです。それで軽井沢でライブをするなら、地元の方々にとって大切な場所でライブがしたいと考えました。そんな時、近所の長倉山寳性寺(ながくらさんほうしょうじ)を地元の方にご紹介いただきました。その寳性寺のご住職が、私がエンディングテーマを歌ったアニメ「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」をご覧になっていたなど、さまざまなご縁のお陰で、寳性寺の本堂でライブを開くことができました。

その寳性寺でのライブで「STAGEPAS 1K mkII」を使用した理由を教えてください。

Rie fu氏:
最初はギターと生歌だけの完全アコースティックライブを想定したのですが、お客様の人数を考えると、やはり拡声のための音響機器を入れた方が聴きやすいだろうということになりました。このことを、長年ライブでお世話になっていて大変信頼しているPAエンジニアの方に相談したら「STAGEPAS 1K mkII」を推薦いただきました。それで迷わず購入しました。

実際に「STAGEPAS 1K mkII」の音を聴いてみていかがでしたか。

Rie fu氏:
購入してすぐに自宅で音を出してみたのですが、家がライブハウスになったみたいで感激しました。セットアップが簡単で、初めてでもスピーカーのラインアレイ部分を全く迷わずに組み立てられました。

「STAGEPAS 1K mkII」を実際にライブで使った感想を教えてください。

Rie fu氏:
お寺の本堂という特別な意匠をもつ場所でしたが、サイズが大きすぎず、デザインもすっきりしていて、目立ちすぎることなく場に馴染んでいたと思います。セッティングも音響の専門家ではない私たちだけですぐに良好なサウンドにセットアップすることができました。いつものライブのリハーサルでは機材や音のバランス調整に時間がかかるのですが、「STAGEPAS 1K mkII」は操作するミキサー部のパネルもわかりやすく、すぐにいい音が出せるのでセッティング時間も短かったです。ライブの直前は心の準備に集中したいので、セッティングや操作が簡単な点も私にとってとても大きなメリットでした。

長倉山寳性寺でのライブの様子。左端に「STAGEPAS 1K mkII」が置かれている

ライブでは、どのようなセットアップで演奏されたのでしょうか。

Rie fu氏:
お客さんは50名ほどで本堂の両脇に座りましたが、音量的にも指向角度的にも十分でした。私は全体を見渡せる本堂の角に座り、「STAGEPAS 1K mkII」はさらにその奥に設置しました。でもハウリングも全くしませんでしたし、モニタースピーカーも必要ありませんでした。本堂の祭壇には仏具がたくさんありましたので、音がほどよく吸音されて、とてもクオリティの高いアコースティックサウンドが提供できたと思っています。

「あなたのもとに歌いに行きます」という企画で「STAGEPAS 1K mkIIを使いたい

今後「STAGEPAS 1K mkII」を使ってどんなことをしたいですか。

Rie fu氏:
「STAGEPAS 1K mkII」を持ち込めばどこでもライブができることが分かったので、今後は地元軽井沢を含め、いろいろな場所で演奏したいと思います。特にファンクラブでの企画「あなたのもとに歌いに行きます」ではぜひ使いたいですね。この企画はコロナ禍が収束しつつある時期に、ライブ活動を少しずつ再開したいという想いで2023年に始めました。ご自宅、結婚式場、依頼者の思い出深い場所など、ファンのみなさまからご指定いただいたさまざまな場所に私が出向いて歌うという企画です。

これまで基本的には生歌、生演奏でしたが、現地の方が簡単な機材を準備してくださることもありました。しかし「STAGEPAS 1K mkII」があれば、先日のライブと同じ規模の演奏をどこでも実現できますので、どこでも立派なライブ会場に変えることができます。

「A Song to Your Door あなたのもとに歌いに行きます」

Rie fu 公式YouTubeチャンネルより
https://www.youtube.com/watch?v=RXpO0NYrOzU

「STAGEPAS 1K mkII」で音楽を届けられる場が一気に広がりますね。

Rie fu氏:
今は、アーティストが個人で配信やソーシャルメディアで世界中に届けられる時代です。またライブも個人で動けるようなコンパクトな機材でできるようになり、独立系のアーティストでもフレキシブルにライブを行って幅広いリスナーへとリーチできるようになりました。「STAGEPAS 1K mkII」はそんなアーティストの強い味方だと思います。

コロナ禍以降、配信ライブも普通になってきましたが、やっぱり実際にライブ会場に出向いてリアルに音楽を聴くという体験は、画面越しのライブとは全然違うはずです。私は今後もライブを通じて、音楽の「体験」をもっともっと多くの方に届けていきたいと思います。

最後に今後のことをお聞かせください。

Rie fu氏:
軽井沢に移住してから半年が経って気持ちに余裕ができたのか、いままでより伸びやかな曲調や、都会では出せない爆音の音楽も生まれてきています。

現在、新作アルバムと20周年記念のアニバーサリーブックを制作するため、ファンの方々と一緒に作り上げていくグローバル・クラウドファンディングプロジェクトを立ち上げています。さまざまなリワードを通して、この20年の間で応援してきてくださった方々に感謝の気持ちを伝え、みなさまとの新たな繋がりを作れることを願っています。プロジェクト期限は2024/4/11までなので、ぜひこの機会にご参加いただければ幸いです。

Rie fu 20th Anniversary Album&book | Rie fu 20周年アルバム&記念本 by Rie fu — Kickstarter

本日はお忙しいところありがとうございました。

Rie fu プロフィール

シンガーソングライター・油彩画家・翻訳家。日本語と英語がミックスされた歌詞、カーペンターズに影響を受けた歌声、キャロル・キングやジョニ・ミッチェルにインスパイアされたタイムレスなソングライティングが特徴。幼い頃、アメリカで賛美歌に触れ、音楽への道を歩み始める。2004年デビューと同時にロンドンで油彩を学ぶ。2015年以降、アジアツアーを含む国際的な活動を拡大。"Rié"名義でイギリスでも音楽を発表し、注目を集める。2018年、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンで翻訳の修士号を取得。多国での経験を基に「音楽、アート、言語」をテーマに唯一無二の活動を展開。

Rie fuオフィシャルサイト
https://riefu.com

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