【導入事例】有限会社サウンドオフィス 様 / 音響会社 / 愛媛県四国中央市
Japan/Ehime Jul.2024
有限会社サウンドオフィスは愛媛県四国中央市を拠点にコンサート、野外フェス、ライブツアーや、ライブハウス管理、ホール管理など様々な業務を手掛ける音響会社です。「日本一の紙のまち」として知られる愛媛県四国中央市では毎夏全国の高校生が競い合う「書道パフォーマンス甲子園」が開催されますが、その音響をサウンドオフィスが担当しています。
このたびサウンドオフィスにデジタルミキシングシステム「RIVAGE PM5」が導入されました。導入理由や使い勝手などについてサウンドオフィス 代表取締役 藤原 達也 氏、同 ホール管理部長 景山 泰行 氏、同PA・SR部長 チーフエンジニア 参鍋 浩之 氏にお話をうかがいました。
有限会社サウンドオフィスについて教えてください。
藤原氏:
サウンドオフィスは1988年に創業しました。最初はレコードやCD、楽器を扱うお店だったんです。店にはスタジオがあり、発表会やライブを開催する中で音響の専門家たちに出会い、自分たちもやりたいと思い音響の仕事を始めました。その後、舞台の仕事のみにシフトして景山が加わり、数年後に参鍋が加わりました。現在スタッフは11名。四国中央市を拠点にコンサートやライブツアー、フェス、そして今日のようなイベントの音響に携わっています。
本日は「書道パフォーマンス甲子園」の音響を担当されていますが、このイベントでは音響面に関してどんなことが求められるのでしょうか。
藤原氏:
「書道パフォーマンス甲子園」は、全国から予選を勝ち抜いた高校生が自分たちで選曲した音楽で書道パフォーマンスを繰り広げます。採点で順位を争う競技大会ですので我々としても失敗は許されませんし、競技する生徒たちにとっても音楽ありきの書道パフォーマンスなので、僕たちも真剣勝負のライブとしてPAをしています。
ただライブと違うのはお客様よりも、まずは選手たちに気持ちよく演技してもらうことに重きを置いている点です。そのためメインスピーカーは客席ではなく、演技者に向けて設置しています。もちろんそうしたスピーカーセッティングであっても客席の後ろまできちんと音楽が届くよう気を配っています。
「RIVAGE PM5」の選定理由はヤマハという安心感とDante 96kHzの高音質
このたび「RIVAGE PM5」を導入いただきました。導入理由を教えてください。
藤原氏:
第一にヤマハというメーカーに対する安心感ですね。ヤマハのデジタルミキサーは「M7CL」からはじまって、現在も「PM5D」「CL5」「LS9」「DM3」などを使っています。ライブSRにおいてはミキシングデータの保存や読み出し、そして現地のPA機器を使う場合もヤマハのミキサーはずば抜けて使いやすいです。
「RIVAGE PM5」を導入して約1年ということですが、これまで使ってきた感想をお聞かせください。
参鍋氏:
高音がきれいに伸びるので、特に音楽コンサートに向いていると思います。僕はこの高音の伸びは好きですね。それと内蔵のリバーブの感じもとてもいいと思います。「SPX」というリバーブをよく使います。
藤原氏:
SPXリバーブは他のヤマハのミキサーにも内蔵されていますが、「RIVAGE PM5」はDante 96kHz稼動というのが、これまでとの大きな違いで、同じSPXリバーブでの音の分離感が明らかに違います。特にハイとローに音の艶が出ていると感じます。
景山氏:
私も「RIVAGE PM5」を使うようになって、音質は明らかに良くなったと思います。前の音が悪かったわけではないのですが、音としてはDante 96kHzで一歩先の新しい世界に入ったと感じます。
デジタルミキシングコンソール「DM3」は試したその場で2台購入決定
「DM3」も導入いただきました。導入理由を教えてください。
藤原氏:
導入のきっかけはヤマハの営業さんです。これは僕たちがヤマハの機器を選ぶ理由でもあるんですが、やっぱり大切なのは人間関係なんですよ。「DM3」もヤマハの営業さんが発売日に「試してみてください」って持ってきたんですよ。ちょうどそのとき96kHzで稼動する別の小型ミキサーの導入をほぼ決めていたタイミングでした。
それでそのミキサーとDM3で聴き比べをしたら「DM3」が良かった。その場で2台オーダーしました(笑)。こうしたヤマハの人たちのフットワークや、困った時の対応の迅速さ、情報の速さ、レスポンスは本当に素晴らしい。今まで何度も救ってもらいました。本当に信頼しています。
このイベントではNEXOの「ID24」も使われています。
藤原氏:
「ID24」はとても便利なスピーカーでコンパクトなのにパワーがあって音質もよく、直置きでも、アダプターを使えばスタンドに設置もできる。しかも小さいのに結構低音も出ますから、いろんなシーンで重宝しています。ライブやダンスイベントのインフィルや公開番組などのモニターでも使っています。このイベントでは演技を後ろから見る側の1階席前方の客席用に3基、2階席用に3基、合計6基の「ID24」を使って選手の言葉、掛け声のみを収音して出しています。書道パフォーマンスでは選手の言葉はとても大切なポイントなんです。
最後にサウンドオフィスのモットーをお聞かせください。
藤原氏:
SARVICE.SPEED.SAFETYが弊社のテーマです。
僕たちは四国の音響会社ですが、高いクオリティの仕事を目指して日々取り組んでいます。ツアークオリティって僕はよく言うんですけど、ここから日本中どこへでもツアーに出られるクオリティを目指しています。「RIVAGE PM5」というヤマハのフラッグシップモデルの導入もそのためですし、スタッフのクオリティも上げる努力を常にしています。
人材育成に力をそそぎ、絶え間ない感性と技術の習得を目指し、日本の地で信頼されるステージカンパニーとして前進し続ける企業でありたい、
サウンドも人も育てていく。それがサウンドオフィスのモットーです。
本日はお忙しいなかお時間をいただきありがとうございました。
有限会社サウンドオフィス 公式サイト
https://www.soundoffice.co.jp
書道パフォーマンス甲子園実行委員会
https://www.city.shikokuchuo.ehime.jp/site/shodo-performance/