【導入事例】ヤマハ発動機株式会社 Yamaha E-Ride Base, Yokohama 様 / ショールーム / 神奈川
Japan/Kanagawa Sep.2024
2024年6月に神奈川県横浜市にオープンした「Yamaha E-Ride Base, Yokohama」はeBike(スポーツ電動アシスト自転車)の乗車と映像体験を通して、ヤマハ発動機が提供する様々なモビリティの楽しさを体感できる施設です。
このたびシアター内にNEXOスピーカーなどによる7.2chサラウンドサウンドシステム、館内のBGMスピーカーシステムが導入されました。その選定理由やお客様の反応などについて、ヤマハ発動機株式会社Yamaha E-Ride Base マネージャー 橋本 耕 氏、および本ショールームの内装デザイン、コンテンツ制作と音響デザインを担当した丹青社 CMIセンター 空間メディアプロデュース統括部 演出デザイン部 プランナーの髙橋 晴 氏にお話をうかがいました。
幅20mの巨大スクリーンと迫力のサウンドで、
ヤマハ発動機のモビリティを体感
「Yamaha E-Ride Base, Yokohama」は、どんな施設ですか。
橋本氏:
「Yamaha E-Ride Base, Yokohama」はヤマハ発動機が展開するモビリティを、若い世代の方々に知っていただくことを目的としてオープンしたショールームです。施設内は5つのゾーンに分かれており、映像や製品展示と乗車、社員との会話を通してヤマハ発動機ブランドを体感していただけます。ヤマハ発動機としては関東圏で初のショールームとなりますが、ヤマハ株式会社が2024年に移転した「横浜シンフォステージ(YOKOHAMA SYMPHOSTAGE®)」に私たちもショールームを構えることで、ヤマハ全体のブランド力向上を図る狙いもあります。
館内を拝見すると製品展示のみならず「体験」を重視しているように思いました。
橋本氏:
おっしゃるとおり、この施設は特に20~30代の若い世代をターゲットとした体験型ショールームです。今の若い世代の方々は、バイクなどモビリティに接する機会が少ないと感じます。ですから、ここではまずモビリティの楽しさを体験していただくことを目指しています。そのために用意しているのがリアルな映像体験であり、eBike(スポーツ電動アシスト自転車)の無料乗車体験です。
中でも特に力を入れたのが4K映像を上映できる幅20m高さ3.5mのスクリーンと7.2chサラウンドサウンドシステムを備えた映像シアターです。ここでは臨場感あふれるモビリティ体験が圧倒的な迫力の映像とサウンドでお楽しみいただけます。
eBikeの乗車への期待を高めるリアリティ溢れる映像体験
映像シアターのコンセプトについて教えてください。
橋本氏:
私たちが提供しているバイクやモーターボートなどは、その楽しさを味わうために免許や運転技術を必要とするため、敷居が高いのが難点です。そこでまず映像でモビリティの楽しさを疑似体験してもらおうというのがこのシアターのコンセプトです。それを実現するためには圧倒的なリアリティで映像に没入できるシアターが必要です。施設の順路としてはこの後がeBikeの乗車を申し込むエリアでもあり、コンテンツを見た後で「自分もモビリティ体験がしたい」という期待が高まるようなものを作ってくださいと丹青社さんにお願いしました。
丹青社の髙橋さん、映像シアターのコンテンツについて教えてください。
髙橋氏:
ユーザーにモビリティの楽しさを映像で体験してもらうために、実際にいろんなところでロケ撮影をしました。たとえばeBikeのシーンは長野県大鹿村の大自然に囲まれた森の中で、歩いていくだけでも大変なところでしたが、そこにeBikeを持ち込んで壮大な自然の中を走る映像を撮影しました。シアターでは視野角180度の4K映像で映し出されるため、視野いっぱいに自然が広がり、まるで実際に現地を走っているように感じていただけます。
また音響にもこだわりました。シアター内に7.2chのサラウンドシステムを構築し、風の音、波の音、森の響きといった自然音が客席全体を包み込み、まるで自分が自然の真っ直中にいるように感じられるような音響設計を行いました。
映像シアターではNEXO「ID14-T」などによる7.2chサラウンドシステムを構築
映像シアターの音響機器としてNEXOスピーカーが採用されました。選定理由を教えてください。
髙橋氏:
NEXOの「ID14-T」をフロントのL、R、センター(天井内に埋め込み)、そしてサラウンドサイドのLとRと計5台使用しました。サブウーファーの「IDS108-T」を2台(天井内に埋め込み)、そしてサラウンドバックのL、Rにはヤマハの「HS5I」を採用しました。採用理由はもちろん音質ですが、スピーカー自体が目立ってしまうと没入感の観点からマイナスですので、小さめでありながら高音質で音量も出せるモデルを選んでいます。
設置に関してはこのシアターはスクリーンが20mもあるので、どの席に座ってもリアルな音響体験ができるようにスピーカーの設置場所や向きなどは細かく調整しました。
お客様からの反応はいかがですか。
橋本氏:
とても好評です。シアター体験後に拍手が起こることもありますね。コンテンツづくりには私も関わりましたが、映像も音も非常に満足のいく仕上がりです。
髙橋氏:
今回の音源は音楽ソースだけではなく、水の跳ねる音や小鳥のさえずり、風を切る音といった自然の中の音が多いので、自然音がなるべく本物のように聴こえることに細心の注意を払って最後まで調整を重ねました。その結果、自然の音をリアルにサラウンドで聴かせるというコンセプトは実現できたと思います。
ショールーム施設内はデザインに調和しつつ高音質でスタイリッシュな商業空間用スピーカーを導入
映像シアター以外にもヤマハスピーカーが多く導入されています。選定理由を教えてください。
髙橋氏:
展示エリアには内装の色にマッチした白の超小型スピーカー「VXS1MLW」と専用のサブウーファー「VXS3SW」を組み合わせて使用しています。それによって内装のデザインを損なうことなく高音質を実現しました。
また液晶画面で映像コンテンツを上映するコーナーではコンテンツ再生用にペンダントスピーカー「VXH6W」を採用しています。さらに店内全体の音響システムを制御するためのシグナルプロセッサー「MRX7-D」を使用しています。それによってエリア分けした各施設内のBGM音量の変更や、特定のエリアだけに呼び出しのアナウンス放送をすることにも対応するなど高度な機能も実装できました。
2024年6月にオープンして間もないYamaha E-Ride Base, Yokohamaですが、今後どのような施設にしていきたいと考えていますか。
橋本氏:
体験を通じてモビリティの楽しさを伝える場として、より多くの方々に足を運んでいただける施設にしていきたいと思います。このショールームが成功するためには、お客様がここで得た体験を他の方々と共有し、家族やご友人を連れてまた戻ってきていただくことが重要です。そのためには、ぜひこの施設のヤマハ発動機の社員と直接繋がってほしいですね。やはり個人と個人とのふれあいは非常に重要です。
そしてヤマハ発動機の社員とお客様とのコミュニケーションを通じて、モビリティの楽しさを共有し、モビリティの未来を共に描いていきたいと思っています。
本日はお忙しい中、ありがとうございました。
Yamaha E-Ride Base, Yokohama 公式Webサイト
https://global.yamaha-motor.com/jp/showroom/yeb/