【導入事例】株式会社イトーキ 様「ITOKI DESIGN HOUSE TOKYO」 / ワーキングショールーム / 東京

Japan/Tokyo Nov. 2025

1890年創業の株式会社イトーキは、オフィス家具メーカーとして働く環境の改革に貢献してきました。近年は『明日の「働く」を、デザインする』をミッションステートメントに掲げ、主要なオフィスをワーキングショールームとして公開(要予約)。なかでも東京・日本橋の本社オフィスは「ITOKI DESIGN HOUSE TOKYO」として2024年11月にリニューアルオープンして以来、各方面から注目されています。

3フロアからなるオフィス全域にヤマハの「スピーチプライバシーシステム」を導入しているほか、Web会議エリアにヤマハの遠隔会議システム「ADECIA」を導入。その理由と活用方法について、株式会社イトーキ 営業本部 セールスディベロップメント統括部 ソリューション営業部 部長 田口 陽介 氏にお話をうかがいました。

株式会社イトーキ 営業本部 セールスディベロップメント統括部 ソリューション営業部 部長 田口 陽介 氏

Activity Based Workingというワークスタイルのもと、明日の“働く”をデザインする「ITOKI DESIGN HOUSE」

まずは「ITOKI DESIGN HOUSE TOKYO」についてご紹介いただけますか。

田口氏:
当社は2018年に新たな本社オフィスを日本橋高島屋三井ビルディングの3フロア(11~13階)に構えました。それに伴って開設した「ITOKI TOKYO XORK」は、オフィスとして稼動している空間をそのままお客さまに体感していただくワーキングショールームであり、採用して間もなかった「Activity Based Working(以下ABW)」というワークスタイルを実践する場でもありました。

その後、コロナ禍でオフィスのあり方や役割が大きく変化したことを受け、2022年から各フロアを順次改修。それまでの「新しい働き方を実践する場」から「新しい働き方をデザインする場」へとアップデートしたことから、施設名を「ITOKI DESIGN HOUSE TOKYO」と改称。働くことそのものが魅力に感じられる機能とデザインを追求する、当社の新たな取り組みを提示しています。

需要の変化にしなやかに対応する可変的な家具を配置した、多目的コミュニケーションエリア

「ABW」のワークスタイルはこちらにも反映されているのですね。

田口氏:
「ABW」は、オランダのコンサルティング企業Veldhoen + Company社が提唱しているワークスタイルで、“働く人の自己裁量によって、働く場所や時間を業務の内容や目的に応じて選択していく”という考え方です。「ITOKI DESIGN HOUSE」では、ABWの「10の活動」(下画像参照)に基づく活動スペースに「居心地のよさ」や「機動性」を付加。生産性や効率性の向上、従業員エンゲージメントや採用の強化につながるオフィスを展開しています。

空間デザインやセグメントに生かされたABWの「10の活動」
約800坪(2640m2)の広大なワンフロアにABWの「10の活動」に基づく“働く場所”を展開
働き方の多様化や出社率の変動に追随する、可変・可動の家具やブースが随所に配置されている

参加人数に応じてスペースを拡張できるWeb会議室
「ADECIA」の柔軟なソリューションが場の変化にも対応

ヤマハの遠隔会議システム「ADECIA」は、どのような場所に導入されているのでしょうか?

田口氏:
ABWの「10の活動」では「Inform──知識共有」にあたるセクションで、社員が使用するWeb会議室としては一番広い部屋です。ガラスの仕切りを全開にすると、外のオープンスペースとつながって会議空間が拡がります。オフラインで30~40人近く参加していることもありますね。ソファやテーブルは自由に動かせますし、必要に応じて椅子などを持ち込むのも自由。もちろん立ったままでの参加も自由です。

ガラスの仕切りを全開にすると会議スペースが拡張する
会議室内には、シーリングアレイマイクロフォン「RM-CGW」(天井中央付近)、シーリングスピーカー「VXC4W」×2台(ディスプレイ寄りの天井左右)、8chワイヤレスアクセスポイント「RM-WAP-8」(天井左隅)を設置
オープンスペース側には、シーリングスピーカー「VXC4W」を4台設置

シーリングタイプのスピーカーを選んだのはなぜですか?

田口氏:
音声のエリア分けをしたかったからですね。参加者が会議室内に収まる場合は、オープンスペース側のスピーカーをオフにできるようにしています。当社、特にそのなかでも「ITOKI DESIGN HOUSE」は空間のデザイン性を前面に打ち出していることもあって、設備機材はできるだけ目立たないほうがありがたい。その点、シーリングアレイマイクロフォンやシーリングスピーカーは天井にしっくりと馴染んでくれますから、デザインの観点からも評価ポイントは高いですね。

ディスプレイの手前に置かれた特注のコンソールにはCrestron社製タッチパネルも装備され、バックヤードのシグナルプロセッサー「MRX7-D」を制御。オープンスペース側(室外)のスピーカーのオン/オフをはじめ、マイクの切り替え、スピーカーのボリュームなどをコントロールできる
ワイヤレス30cmグースネックマイクロフォン「RM-WGL」6台、ワイヤレステーブルトップマイクロフォン「RM-WDR」2台が充電ステーションにすっきりと収まっている

マイクについては、シーリングアレイマイクロフォン「RM-CG」をはじめ、ワイヤレスマイクロフォンシステム「RM-Wシリーズ」のグースネックタイプとテーブルトップタイプも導入されています。

田口氏:
ここはショールームでもあるので、お客さまにバリエーションをご覧いただくためでもありますが、話者が決まっている場合はグースネックタイプ、ディスカッション主体であればテーブルトップタイプというように、シチュエーションに応じて使い分けできるのがいいですね。この場所のように机と椅子が固定されておらず、レイアウトを自由に変更できる空間の場合は、セッティングの手間がかからないシーリングアレイマイクロフォンが有効ですね。

発言方向を自動で検知して収音する「マルチビームトラッキング機能」の的確さなど、実際に使ってみた実感をお客さまにお話しできるのはワーキングショールームならではの強みだと思います。

バックヤードに設置されたヤマハの音響機器

ヤマハ設備用スピーカーを最適にドライブするEQを搭載したパワーアンプ「PA2120」(上段)とシグナルプロセッサー「MRX7-D」(2段目)
会議室の天井に取り付けたワイヤレスアクセスポイント「RM-WAP-8」をはじめ、各ADECIAコンポーネントへのPoE給電が可能なインテリジェントL2スイッチ「SWR2311P-10G」(上段)

「Microsoft Teams」によるWeb会議で「ADECIA」が高品質な音声環境を実現

レノボ社製「ThinkSmart Core」(上段)は、Web会議システム「Microsoft Teams Rooms」をプリインストールしたTeams会議専用デバイス。会議室内やバックヤードに常時設置することで、参加者個々がパソコンを持ち込むことなく、簡単にWeb会議に参加できる。
なお、ThinkSmart Coreとヤマハ「ADECIA」を組み合わせたシステムは、各ソリューションが「Microsoft Teams Rooms(Microsoft Teams)」の認証を取得。Teamsのワークスペースで高品質なオーディオ環境を実現するサウンドソリューションとなっている

こちらで「ADECIA」を導入されたのは、福岡オフィスプラザ、大阪ショールームに続く3例目とのことですが、「ADECIA」のどのあたりに魅力を感じていらっしゃいますか?

田口氏:
やはりヤマハの製品だからこその確かな信頼感ですね。本社オフィスでは、役員会議室にも「ADECIA」のワイヤレスマイクロフォンを中心に構成したシステムを導入しています。社長や役員が全社員に向けてメッセージを発信する際も、音声を口もとでしっかり拾ってくれる安心感があります。また、当社はお客さま先で設置施工を行うベンダーでもありますので、対応機器とのDanteパッチや各種設定が自動で行える「オートセットアップ機能」があるのは、手間や時間の短縮につながり、非常に助かっています。

「スピーチプライバシーシステム」を全フロアで運用

ヤマハの「スピーチプライバシーシステム」はどのように導入されているのでしょうか?

田口氏:
スピーチプライバシーシステムは、「ITOKI TOKYO XORK」を立ち上げた2018年から全3フロアで運用しています。館内放送用の設備スピーカーを使用して、シグナルプロセッサー「MRX7-D」から一斉にマスキング音を流していますが、音があるとないではまったく違うと全社員が感じています。

当社では、タイマー機能を用いてオフィス稼働日のデイタイムである9時~18時にマスキング音をオンにするよう設定をしており、その間は社員がコミュニケーションを取りやすい環境を提供しています。このオフィスはほとんど間仕切りのない大空間のため、マスキング音がないと遠くにいる人の声が聞こえてきてしまい、「こちらの声も届いているでは」との気になって、つい小声になってしまうことがあります。「スピーチプライバシーシステム」のおかげで話しやすい環境が整い、コミュニケーションが円滑に進んでいると感じています。

ほとんど間仕切りのない大空間では、マスキング音がないと遠くにいる人の声が聞こえてしまう
全フロアに流れるのは「スピーチプライバシーシステム」の環境音。各フロアや瞑想部屋のようなコーナーには、デジタルコントロールパネル「DCP4S-US」(写真)が設置され、「森の音」「さざ波」「街の雑踏」「ビルの空調」の4種類の音色に切り替えられる

「スピーチプライバシーシステム」をプライバシーや機密情報を守る目的でも活用されているのですね?

田口氏:
もちろんです。1on1を行う面談用のブースや、機密事項を扱う会議室などでは、会話内容の漏洩を防ぐために、マスキング音を全館放送とは別系統で使用しています。働く場所における音の影響というのは思いのほか大きく、集中力や生産性、ウェルビーイングを左右するものですから、オフィス全体に「スピーチプライバシーシステム」を導入する意味は十分にあると思います。

ところで昨今、オフィスのリニューアル需要が高まっているように見受けられます。実際のところはどうなのでしょう?

田口氏:
当社では、本社オフィスのリニューアルを終えた2024年に従業員エンゲージメント調査を行ったところ、82.5%が「イトーキは誇りを持って働ける会社である」と肯定回答を寄せました。また、2025年卒のインターンシップ応募率は、2024年卒と比べて50%増となりました。

充実したオフィス環境が従業員のエンゲージメントを高め、採用強化につながることを実感しているのは当社だけではありません。ヤマハが提供するソリューションも、そうしたオフィス環境構築の手助けとなっており、今後もさらに関心が高まっていくのではないでしょうか。

「ITOKI DESIGN HOUSE TOKYO」には、リニューアルに限らず、これからのオフィスを考えるヒントやアイデアが数多く盛り込まれています。見学は当社ウェブサイトからご予約いただけます。ぜひ一度足を運んでみてください。

本日はお忙しい中ありがとうございました。

株式会社イトーキ
https://www.itoki.jp/

ITOKI DESIGN HOUSE
https://www.itoki.jp/special/idh/index.html

見学予約はこちらから
https://www.itoki.jp/showroom/


ヤマハとのコラボレーションから誕生した「サウンドソファ」も展示。
オフィスに導入しやすく、Web会議がしやすくなると大好評

イトーキの「サウンドソファ」はヤマハの平面スピーカー「YFSシリーズ」やマイクロフォンを内蔵。スピーカーの音漏れを気にすることなく、オープンスペースでWeb会議ができる。
https://catalog.itoki.jp/series/ShowSeriesAppealingFeature.action?seriesCode=2480

MRX7-D

複雑なシステム制御と大規模入出力が要求されるサウンドシステムをフレキシブルかつシンプルに構築。

MA/PA Series

小中規模設備に最適な出力とシンプルなUIを備えた、ローインピーダンス接続、ハイインピーダンス接続兼用Class-Dパワーアンプ。

SWR2311P-10G

Danteに最適な機能を持ちながらネットワーク上の機器にPoE給電が可能なインテリジェントL2スイッチ。

VXC Series

上質な音質と洗練されたデザインを兼ね備える、商業空間用シーリングスピーカー。

コントロールパネル