【導入事例】OSAKA MUSE 様 / ライブハウス / 大阪

Japan/Osaka Feb. 2026

1987年に大阪心斎橋で開店、以来大阪のミュージックシーンを支え続けてきた老舗ライブハウス「OSAKA MUSE」。数々の大物アーティストがステージに立ち、今もロックからアイドルまで様々なタイプの音楽を発信する同店に、ヤマハのデジタルミキシングシステム「RIVAGE PM3」が導入されました。

選定の理由や使い勝手などについて、店長の神田 隆司 氏(右)、音響エンジニアを務める株式会社 KNUCKLE 代表取締役 甲斐 総司 氏(左)にお話をうかがいました。


大阪のシーンを約40年支えてきた
老舗ライブハウス「OSAKA MUSE」

「OSAKA MUSE」はどのようなライブハウスなのでしょうか。

神田氏:
心斎橋駅から徒歩約5分の立地で、キャパシティはスタンディングで約350名、椅子使用時で約150~220席のライブハウスです。音響的には天上高が高いのが特徴ですが、これはこのビルができる際、あらかじめライブハウスが入ることを想定して2階吹き抜けの天井の高さを確保して作られたそうです。またステージが高めに設計されており、後方からでも比較的見やすいとご評価いただいています。

ステージモニターにはパッシブスピーカー「CZR12」が採用されている

まさに大阪を代表する老舗ライブハウスですね。これまでにどのようなアーティストがステージに上がったのですか。

神田氏:
開店当時は大阪にライブハウスが少なかったこともあり、その頃のスケジュールにはそうそうたるバンドが並んでいます。有名どころではMr.Children、シャ乱Q、スピッツ、ウルフルズ、DREAMS COME TRUE、そして海外アーティストではレッド・ホット・チリ・ペッパーズもやっています。

また当店は、ヴィジュアル系の登竜門でもあり、Janne Da Arcなど多くのバンドがここから東京へ行きました。最近ではflumpoolがここをホームとしていました。

店長 神田 隆司 氏

最近の出演アーティストの傾向について教えてください。

神田氏:
最近はアイドルが非常に増えています。女性だけでなく男性のアイドルも増えていますね。演者人数が多い公演が増えたのでワイヤレスマイクはもう必需品です。以前はCD音源を再生するケースが多かったのですが、最近はパソコンからオーディオインターフェース経由でSTEM出力するスタイルが増えました。多いところではドラム、ベース、コーラスなどパートに分けて6回線ほどをパラで送ってミキサーで調整するなど、音へのこだわりも強まっていると感じます。

「RIVAGE PM3」は「RPio622」の圧倒的な高音質で選定

このたび「RIVAGE PM3」を導入した理由を教えてください。

甲斐氏:
開店当時はアナログミキサーをずっと使ってきて、途中でデジタルミキサーに変わりました。「RIVAGE PM3」がデジタルミキサーでは2代目となります。先代のミキサーが老朽化してトラブルが頻発するようになったので、更新することになりました。

音響エンジニア 株式会社 KNUCKLE 代表取締役 甲斐 総司 氏

数あるデジタルミキサーの中から「RIVAGE PM3」を選定した理由を教えてください。

甲斐氏:
この規模でこのグレードのライブハウスだと、選択肢は実質的にはヤマハともう一社の2択でしたが、最終的にはコストパフォーマンスでヤマハを選びました。そしてヤマハのミキサーの中では「RIVAGE PM5」「RIVAGE PM3」「DM7」の3機種で比較を行ったんです。その結果「RIVAGE PMシリーズ」の音が抜群に良く操作性も良かったので、「RIVAGE PM3」を選定しました。

デジタルミキシングシステム「RIVAGE PM3」

音質的にはどんな良さがあったのですか。

甲斐氏:
音を言葉で説明するのは難しいですが、高音質でありながらいい意味でアナログ感があって、音に艶や温かみを感じました。

音質以外にはどんな点を評価されたのでしょうか。

甲斐氏:
I/Oラックとして「RPio622」が使えることが大きかったです。音質が優れていることが第一ですが、それに加えて「RPio622」はオーディオインターフェースカードが16ch単位なので、1つの筐体で多くの回線が使える点もメリットでした。最近はイヤモニなどで要求される出力数が増えているので、この多チャンネルへの対応はライブハウスとしてはとても助かります。

I/Oラック「RPio622」

分解能の向上と現場のストレスを解消する操作性

「RIVAGE PM3」を導入して1年ほどとのことですが、印象はいかがですか。

甲斐氏:
圧倒的に音が良くなりました。96kHzの分解能は高音質で、音に関わる私たちやアーティストだけでなく、一般のお客さんも体感しているのではないでしょうか。

神田氏:
「RIVAGE PM3」に更新した直後から「とても音が良くなった」という反響をいただきました。乗り込みのエンジニアさんからも「こんなに進歩したのか」と驚かれます。

それとライブハウスは毎日が本番なのでトラブルがあると困りますが「RIVAGE PM3」はこの1年間、大きなトラブルはなく安定して運用できていて、そこも高く評価しています。

甲斐氏:
操作性についても「CLシリーズ」などのヤマハデジタルミキサーを使っていれば操作できるので、初めてでもすぐに使えます。おかげで乗り込みエンジニアさんの卓の操作をフォローする労力が格段に減りました。以前はミキサーの横に張り付いている必要がありましたが、今はほぼノーケアで大丈夫。現場はたいてい一人で回すので、転換がスムーズにいくメリットは非常に大きいです。

現場で手放せない機能とプラグイン

「RIVAGE PM3」で気に入っている機能やプラグインがあれば教えてください。

甲斐氏:
「Interphase」という位相を合わせるプラグインは、めちゃめちゃ便利でよく使います。例えばベースのラインアウトとキャビネットに立てたマイクの音をワンプッシュでバシっと合わせられるんです。位相が合うと音が前に出て、本当に気持ちが良いですね。

「Interphase」
「Y7」

それとリバーブの「Y7」も非常にクオリティが高いですね。これならもうアウトボードはほとんど必要ありません。また「SILK」機能もよく使います。僕はボーカルに「SILK RED」を入れることが多いのですが、質感が“ジュワっ”として音がスッと抜けてくるんです。ボーカルが一歩前に出てくる感じがします。

「SILKプロセッシング」

今後の展望をお聞かせください。

甲斐氏:
システムとしては、今は特にないと言えるほど「RIVAGE PM3」に満足しています。強いて言えば「SILK」をさらに使いこなして挙動をつかみ、ミックスの質をもっと突き詰めていきたいです。

神田氏:
「RIVAGE PM3」の導入で音響システムがグレードアップしたことで「OSAKA MUSEは音もいいし、スタッフの腕もいい」と、より信頼いただけることは、お店にとって最大の武器です。ここで出会ったスタッフをバンドが気に入ってくれて、そのまま専属オペレーターとして一緒に全国をツアーするようになることもあるんですよ。そういった出会いがこの場所から生まれるのは、店長としてもうれしい限りです。

現在は来年の40周年に向けたアニバーサリーイベントをプランニングしていますので、そちらもぜひ楽しみにしていてください。

ご多忙中、ありがとうございました。

RIVAGE PM Series

新世代のフラッグシップ・デジタルミキシングシステム。