A-S2000 プリメインアンプ 生産完了品
1960年代にフルトランジスター方式のHiFiオーディオアンプが本格的に普及し始めてから、40年以上の歳月が流れました。1970年代には特性の揃った大出力PNP-NPNトランジスターの誕生によって現在の主流であるピュア・コンプリメンタリー方式のパワーアンプが完成し、これが今に続くHiFiオーディオアンプの基本形として長らく重用され続けてきたことは、オーディオ技術に明るい方には改めて説明申し上げるまでもないでしょう。いっぽう近年では、変換効率や動作の均一性に優れるデジタルパワーアンプの台頭ぶりにも注目すべきものがありますが、デリケートな音の表現力や趣味性の高さが第一に求められるHiFiオーディオアンプの分野において、アナログ増幅に取って変わられる存在へと成長するまでには、まだ解決すべき課題が少なからず存在するのも事実です。それでは、オーディオファイルのためのHiFiオーディオアンプは、この先どちらへ向かうべきなのでしょうか。伝統的なピュア・コンプリメンタリー構成のアナログアンプをさらにブラッシュアップし続ける道か。官能面でのデメリットを克服しながらデジタルアンプの高音質化を目指す道か。しかしヤマハが選択したのは、そのどちらとも異なる第三の道でした。コンプリメンタリーではない同一極性のパワートランジスターによって出力段におけるプッシュプル動作の完全対称化(プル-プル化)を実現し、さらにはオーディオファイルの夢とされてきたアナログ信号伝送・増幅の完全バランス化をも併せて可能にする、まったく新しいスピーカー駆動方式=フローティング&バランス・パワーアンプ。ここにご紹介するA-S2000は、そのフローティング&バランス・パワーアンプを技術的な核に据え、明日のピュアオーディオの進むべき道を求めた次世代型プリメインアンプです。
製品情報
関連情報
製品の色は実際の色と若干異なる場合があります。