A-S2000 プリメインアンプ 生産完了品

1960年代にフルトランジスター方式のHiFiオーディオアンプが本格的に普及し始めてから、40年以上の歳月が流れました。1970年代には特性の揃った大出力PNP-NPNトランジスターの誕生によって現在の主流であるピュア・コンプリメンタリー方式のパワーアンプが完成し、これが今に続くHiFiオーディオアンプの基本形として長らく重用され続けてきたことは、オーディオ技術に明るい方には改めて説明申し上げるまでもないでしょう。いっぽう近年では、変換効率や動作の均一性に優れるデジタルパワーアンプの台頭ぶりにも注目すべきものがありますが、デリケートな音の表現力や趣味性の高さが第一に求められるHiFiオーディオアンプの分野において、アナログ増幅に取って変わられる存在へと成長するまでには、まだ解決すべき課題が少なからず存在するのも事実です。それでは、オーディオファイルのためのHiFiオーディオアンプは、この先どちらへ向かうべきなのでしょうか。伝統的なピュア・コンプリメンタリー構成のアナログアンプをさらにブラッシュアップし続ける道か。官能面でのデメリットを克服しながらデジタルアンプの高音質化を目指す道か。しかしヤマハが選択したのは、そのどちらとも異なる第三の道でした。コンプリメンタリーではない同一極性のパワートランジスターによって出力段におけるプッシュプル動作の完全対称化(プル-プル化)を実現し、さらにはオーディオファイルの夢とされてきたアナログ信号伝送・増幅の完全バランス化をも併せて可能にする、まったく新しいスピーカー駆動方式=フローティング&バランス・パワーアンプ。ここにご紹介するA-S2000は、そのフローティング&バランス・パワーアンプを技術的な核に据え、明日のピュアオーディオの進むべき道を求めた次世代型プリメインアンプです。

A-S2000 プリメインアンプ 生産完了品

希望小売価格: 199,000 円(税抜)

全段バランス伝送、独創のフローティング&バランス・パワーアンプを採用した新世代の高級プリメインアンプ

全段バランス伝送プリメインアンプ

信号の伝送過程で飛び込むさまざまな外来ノイズを原理的にキャンセルできるバランス伝送は、オーバーオールで採用することにより最大の効果を発揮します。そこでA-S2000では、ラインアンプ~トーンコントロール~パワーアンプの主要ステージすべてをフルバランス回路で統一。バランス入力端子~スピーカー出力端子間の完全バランス伝送・増幅を実現しました。さらに通常のシングルエンド(アンバランス)入力やフォノイコライザーからの出力についても内部でバランス変換を行っており、外的ノイズ(同相ノイズ)に起因する音質劣化を抑止するバランス伝送・増幅ならではのメリットを幅広いソースで活かせるよう配慮しています。

フローティング&バランス・パワーアンプ

21世紀における、まったく新しいHiFiオーディオアンプ像を求めて到達した結論。それが本シリーズのためにゼロから新設計されたヤマハの特許技術=フローティング&バランス・パワーアンプです。これまで40年近くにわたってHiFiアンプの主流であり続けてきたピュア・コンプリメンタリー回路とまったく異なるこの方式は、出力段の+側と-側に同一極性の出力素子を採用し、NFBラインや電源供給も左右チャンネルそれぞれの+側と-側の計4組を完全独立させることで、出力段におけるプッシュプル動作の完全対称化を目指した独創的な構成。電源供給セクションを含むパワーアンプ全回路はグラウンドから完全にフローティングされ、従来のパワーアンプ回路では顧みられることの少なかった微細な電圧変動やグラウンドを巡る外来ノイズからの影響も徹底的に排除しています。

フルバランス・コントロールアンプ

A-S2000における信号伝送・増幅のフルバランス化は入力セレクタ-からパワーアンプに至るコントロールアンプ・セクションの全回路(フォノイコライザーおよびヘッドホンアンプを除く)に及んでいるため、理想的な全段バランス動作を遂行するには、増幅回路のみならず音量やトーン調整などの制御系にも正相側と逆相側の高いマッチング精度が求められます。しかしギャングエラーの発生が避けられない従来のアナログボリューム素子では、いかに高精度なパーツを選択したとしても、私たちの要求に完全に応えることはできませんでした。そこで本機では、正確なバランス動作を阻害する調整時の精度差が最小になるよう打ち消し合う3連パラレル駆動の高精度デジタルボリューム素子を正相側と逆相側それぞれに搭載し、それをアナログ式ロータリー・ポテンショメーターで操作するというユニークな方式を開発・採用しました。トーン(バス/トレブル)調整時には3連ボリューム素子のひとつずつをそれらのコントロール用に充当し、トーンディフィート時には3連すべての素子を音量調整用へ振り向けることで、調整時に発生する歪やノイズを原理的にキャンセル。トーン調整時、ディフィート時ともに最善の音質が得られます。

相互干渉による音質劣化を根絶する電源部

フローティング&バランス・パワーアンプ用に、グラウンドから電気的に隔離された4基の大容量パワーサプライを搭載。またコントロールアンプおよび制御系には電流変化による音質劣化を防ぐ12基のシャント方式ローカルレギュレーターを装備し、クリーンで安定した電源供給を実現しています。さらに専用の大型電源トランスやカーボンシース・ブロックケミコンなど、全構成部品を音質最優先で厳選していることは言うまでもありません。

ステレオ再生の理想を追求した筐体設計

電源部を中央に、パワーアンプブロックを両端に配置した左右対称コンストラクションによって、2chステレオ再生の基本である左右チャンネルの分離度(セパレーション)と理想的な重量バランスを追求。筐体を前後に貫くセンターフレームや特製メタルレッグ(スパイク/パッド選択式)などによるファインチューニングとも相まって、外部振動に起因する音質的影響を寄せ付けない卓越した機械的剛性と設置安定性も確保しています。

フルディスクリート構成フォノイコライザー

MC用ヘッドアンプ付きフルディスクリート構成フォノイコライザーを搭載。ご愛用のレコードプレーヤーもフローティング&バランスの高音質でお楽しみください。

フルディスクリート構成ヘッドホンアンプ

卓越したドライバビリティとダンピングを目指し、ヘッドホン専用に独立させたフルディスクリート構成の贅沢なヘッドホンアンプ。さまざまな負荷インピーダンスに対応する専用レベルトリマーも装備し、高級ヘッドホンの魅力を引き出すピュアで力強い音質を実現しました。

メインダイレクトスイッチ

お手持ちのプリアンプやAVアンプのプリアウトをMAIN IN端子に接続してセレクタ-をMAIN DIRECTに合わせると、本機が単体パワーアンプとして動作。ホームシアターのフロントchをグレードアップする場合にも有効です。

バランス接続について

端子のピン割当は下図の通りです。CD プレーヤーに付属の取扱説明書を参照し、CD プレーヤーのXLR バランス出力端子が下図のピン割当に対応しているかをご確認ください。また、接続の際には必ずピンどうしを合わせ、XLR コネクター(オス)を「カチッ」と音がするまで差し込んでください。接続を外す際は、CD BAL 端子のレバーを押しながらXLR コネクター(オス)を抜いてください。

※バランスケーブルは付属していません。お好みのものをご使用ください。

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