Yamaha Acoustic Mind 2021 ~7 Circuit~ レポート
アコースティックギターの多彩な表現力と高いポテンシャルを存分にお届けする、アコースティックギターの祭典“Yamaha Acoustic Mind ”。総合プロデューサーのISEKIさんを迎えて8回目となる2021年は、 “ 7 Circuit ” と題して、全国7会場を巡る計画でしたが、新型コロナウイルス感染症拡大の状況を踏まえ、広島、福岡公演は残念ながら中止とさせていただき5会場での実施となりました。公演を楽しみにされていたファンの方々には大変残念な結果となりましたこと改めてお詫びいたします。出演アーティストの皆様、制作・運営に携わった全関係者、そして、会場に足を運んでいただいた観客の皆様のご協力により、5会場での公演を無事開催することができ、関係者一同感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。5日間にわたる熱いステージの様子をお届けします。
ISEKIさん 使用ギター:LL36 / LL-ISEKI / NTX5 /LJX26C
長年の相棒『LL36』を携えてISEKIさんが登場。粒の揃ったコードストロークが小気味よく軽快に鳴り響き、アップテンポの楽曲と相まって観客の気分も一気に上昇!!カッタウェイ仕様の『LJX26C』から奏でられるギター・ソロでは、ISEKI さんの大人の魅力が詰まった味わい深い音色に引き込まれました。エレガット『NTX5』では、指先のタッチで表情を変えるナイロン弦の柔らかい音色に歌を乗せて、会場全体の空気がふんわりとした優しさをまとったように感じられました。
中田裕二さん使用ギター:LL36 ARE
縁の深い仙台公演のゲストは中田裕二さん。2020年に続く出演となったステージの相棒は『LL36ARE』。しっとりと艶のある歌声に、ギターの音色が時に優しく、時に力強く寄り添い響きます。ISEKIさんとのセッションでは、ふくよかなLL36のサウンドと、煌めきのあるLJX26Cが、それぞれの個性を発揮。これぞセッションの妙!を感じさせるステージに客席も引き込まれました。
岸洋佑さん 使用ギター:LL36 ARE
Yamaha Acoustic Mind 初登場となる岸洋佑さんが、札幌、東京の2公演に出演。ステージから音楽を届けることが難しくなったこの1年を振り返り、会場のお客様に音楽を届けられる喜びに満ちた岸さんのメッセージが胸に染み渡ります。迫力溢れるエネルギッシュな歌声に、ダイナミックなストロークが心地よく響きます。高音から低音まで粒立ちのよいアルペジオでは、歌詞に込められた想いが、より強く聴く人の心を震わせます。
大石昌良さん 使用ギター:LS36 / NTX5
大石昌良さんが “一生ものの相棒”と語る『LS36』。難易度の高いフィンガーピッキング奏法を採り入れた弾き語りは唯一無二のプレイスタイル。ギターのボディを叩きリズムを刻みながメロディを奏でるスラム奏法や、ベースラインを親指で奏でながら人差し指や中指で和音を奏でるギャロップ奏法など、 ハイテクニックな演奏に応えるヤマハギターが頼もしく感じられます。ギターの持つ幅広い表現力と、それを追求し続ける大石さんの姿が、観客の目に、記憶に焼き付いたことでしょう。エレガット『NTX5』に持ち替えてしっとりと歌い上げるバラードでは、ナイロン弦の柔らかく優しい音色が歌声に溶け込み、歌詞にこめられた言葉が心に染み渡りました。
名古屋、大阪公演ではフォークデュオ“さくらしめじ”のお二人が登場。2019年に続き2回目の出演、ありがとうございます。『LJ36ARE』の煌めく音色と『FGX5』の軽やかな明るい音色と、2本のギターの個性が前に出たり、後ろに回ったりの駆け引きに目が離せません。ギターデュオならではの息ぴったりの元気溢れる演奏に、会場も手拍子で応えステージと一体となって盛り上がりました。
アーティストそれぞれの個性が光るセッションは、毎回見応え、聴き応え十分!!アコースティックギターの多彩な音色と歌声が溶け合います。
2020年は、新型コロナ感染症拡大防止のため、全公演無観客オンライン配信を行いました。2021年も、広島、福岡公演の中止を、運営スタッフ全員悲痛な思いで決断を下しました。公演を心待ちにされていたお客様の気持ちにお応えすることができませんでしたが、開催にこぎつけた5会場で、ISEKIさん、大石昌良さん、岸洋佑さん、さくらしめじさん、中田裕二さんから、心のこもった一音一音、歌とギターが響き合う多彩な音色を届けていただき、音楽の持つ力を改めて感じることができました。ありがとうございました。これからもヤマハアコースティックギターを、「Yamaha Acoustic Mind」を、応援よろしくお願いします。
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Photo by 山路ゆか