哀悼の意を捧ぐレクイエム 横浜木曜会第42回定期演奏会

横浜木曜会は、1939年(昭和14年)に横浜で、故山根一夫氏により設立された混声合唱団です。“合唱活動を通じ「友愛と奉仕」の精神をもって地域社会に貢献するとともに、会員相互の「心のともなうハーモニー」を追求し自己研鑚を図る”ことを目的として、主に宗教曲を中心に演奏し、隔年に定期演奏会を開催するほか、地域の催しにも積極的に参加しています。団員は70名余り、30代~80代までの幅広いメンバーで構成されています。

創立72周年にあたる今年、第42回の定期演奏会を4月30日に“木のホール”神奈川県立音楽堂にて開催しました。ステージは、林光編曲による「日本抒情歌曲集」から5曲のほか、A.Vivaldiの「Gloria」、G.Faureの「Requiem」の3ステージとしました。

3月11日に東日本大震災があり、演奏会の開催については熟慮しましたが、「Requiem」は《死者のためのミサ曲》と訳され、“永遠のやすらぎを神に祈る曲”であり、この「Requiem」を特に心を込めて演奏することにより、このたびの災害で亡くなられた多くの方々に対し、横浜木曜会一同の哀悼の意を捧げたいとの想いから開催を決意いたしました。

伴奏は当初オーケストラも考えておりましたが、当会の専属ピアニストが主宰する「やすらぎコンサート」において海津幸子さんがエレクトーンでオーケストラに匹敵する素晴らしい演奏をされたのを聴いて、指揮者が「Gloria」と「Requiem」の2曲の伴奏は、海津先生のエレクトーンと専属ピアニストのピアノのコラボレーションと決めました。

フルスコアから海津さんと専属ピアニストが編曲しましたが、2つの楽器の特性を活かしたとてもメリハリのある素晴らしい伴奏となり、出演いただいたソリストやお客様から絶賛される良い演奏会となりました。会員も初の試みにとても満足して歌うことができました。再来年の演奏会でも今回と同様エレクトーンとピアノのコラボレーションを考えています。

演奏会実行委員会/村山 猛

エレクトーン演奏/海津幸子

2011年4月30日 神奈川県立音楽堂