好評を得た『オペラ座の怪人』 紐育男声東京合唱団第20回定期演奏会

紐育男声合唱団のメンバーはニューヨーク在住の商社、金融、メーカー、不動産、小売、サービス業のビジネスマンや外交官、先生など。大学合唱団の経験者もいれば、カラオケの愛好家もいます。年に一度の定期演奏会に加えて、慰問のため病院へクリスマスキャロルを、日米草の根交流のために現地の小学校に日米の曲を歌いに行くなどしました。結成のきっかけは、1990年にニューヨークの日本人による女声合唱団の演奏会に賛助出演した男声メンバーだけでハモったのが気持ちよく、1991年に現地のライ高校でのピースデイ音楽祭で日本人の男声11名で合唱を披露、同年「紐育男声合唱団」として活動を開始。1992年には北村協一先生に名誉音楽監督をお願いし、10周年記念演奏会ではニューヨークで指揮をしていただきました。

駐在員のメンバーが帰国後、「東京支店」として1993年に活動を始めたのが紐育男声東京合唱団です。年に一度の定期演奏会を中心に活動し、日本の男声合唱曲や米国の民謡や宗教曲、ミュージカルの曲などを取り上げています。

初回の演奏会では客席よりもメンバーの人数のほうが多い状態もありましたが、お陰様で第20回定期演奏会では参加メンバーは50人を超え、約400席のホールも満員となるお客様に来ていただきました。また、多田武彦先生に新しい男声合唱組曲を、源田俊一郎先生に歌謡曲の新しい編曲を委嘱し初演しました。今後も男声合唱のレパートリーを増やすことにも貢献したいと考えています。

ピアニストの前田勝則先生には2000年から伴奏とピアノのソロステージを1ステージお願いしています。前田先生はピアノばかりかエレクトーンも演奏される貴重な存在です。

記念すべき第20回の定期演奏会では代表的な人気ミュージカルの『オペラ座の怪人』を取り上げました。オペラ座の怪人では冒頭のパイプオルガンの音が重要です。そこで今年は前田先生にエレクトーン用の一部編曲と伴奏をお願いしました。前田先生には、パイプオルガンだけでなく、オルゴールの音、ピアノの音、ドラム等無数の楽器を一人の演奏とは思えない演奏でサポートしていただき、良い演奏で感動したと聴衆の皆様からご評価いただくことができました。

演奏会マネージャー/渡辺敦郎

エレクトーン演奏/前田勝則

2013年3月9日 トッパンホール